個人事業主の年金を増やす方法|付加年金・国民年金基金・iDeCo
国民年金だけでは手薄な個人事業主の年金を上乗せする3つの方法と、併用のルールを整理します。
公的機関の情報にもとづく会社員は国民年金(老齢基礎年金)に加えて厚生年金がありますが、個人事業主・フリーランス(国民年金の第1号被保険者)は国民年金だけ。そのぶん老後の年金が手薄になりがちです。そこで、自分で年金を上乗せする3つの方法があります。
付加年金・国民年金基金・iDeCoの仕組みと、どれを組み合わせられるかを整理します。
なぜ個人事業主の年金は手薄?
会社員は「国民年金+厚生年金」の2階建てですが、個人事業主は国民年金(1階)だけです。将来受け取る年金を増やすには、自分で上乗せの制度を使う必要があります。上乗せの方法は、掛金が安く効率のよい「付加年金」、受取額が決まっている「国民年金基金」、自分で運用する「iDeCo」の3つが代表的です。
いまの保険料を納めることが難しい場合は、上乗せを検討する前に国民年金保険料の免除・納付猶予を確認してください。
付加年金(月400円)
国民年金の保険料に、月額400円を上乗せして納めると、将来の老齢基礎年金に「200円×付加保険料を納めた月数」が毎年上乗せされます。
ただし金額は固定で、物価による増減はありません。
国民年金基金
国民年金基金は、第1号被保険者が加入できる、上乗せ年金の制度です。掛金は全額が社会保険料控除になり、所得税・住民税が下がります。受け取る年金額があらかじめ決まっている(確定給付)のが特徴で、終身年金や確定年金などの型から選べます。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で運用する私的年金です。掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)、運用益が非課税、受取時も控除と、税制優遇が大きいのが魅力です。国民年金基金と違い、受取額は運用成績で変わります。
詳しくはiDeCoは個人事業主にいくらまで?を参照してください。
組み合わせのルール
- 付加年金と国民年金基金は併用できません(どちらか一方)。国民年金基金に加入すると、付加保険料は納められません。
- 国民年金基金とiDeCoは、掛金を合算して月68,000円が上限です(2026年12月からは75,000円)。
- 付加年金とiDeCoは併用できます(付加保険料を納める場合、iDeCoの上限はそのぶん調整されます)。
まとめ
- 個人事業主は国民年金だけで年金が手薄。上乗せの方法は付加年金・国民年金基金・iDeCoの3つ。
- 付加年金は月400円で「200円×納付月数」が毎年上乗せ。受け取り2年で元が取れる終身の上乗せ。
- 国民年金基金は受取額が確定、iDeCoは自分で運用。どちらも掛金は全額所得控除。
- 付加年金と国民年金基金は併用不可。国民年金基金とiDeCoは合算で月68,000円(2026年12月から75,000円)が上限。
iDeCo・小規模企業共済での節税額は、節税シミュレーターに掛金を入れて確かめてみてください。
公式一次情報
- 日本年金機構「付加保険料の納付」(月400円の付加保険料、「200円×納付月数」が老齢基礎年金に上乗せ)
- 国民年金基金連合会「老後のお金のギモン全部お答えします」(国民年金基金と付加保険料の併用不可、国民年金基金・iDeCoそれぞれ月68,000円の上限)