任意継続 vs 国民健康保険、どっちが得?退職後の健康保険の選び方
退職後の健康保険を、任意継続・国民健康保険・家族の被扶養者の3つから選ぶ判断を整理します。
令和8年度・2026年時点の制度会社を辞めて独立・開業するとき、健康保険は自分で選び直します(独立時にやるべき手続き全体はこちらでまとめています)。選択肢は3つ。在職時の健康保険を続ける「任意継続」、市区町村の「国民健康保険(国保)」、会社員などの家族の保険に入る「被扶養者」です。
保険料の決まり方がそれぞれ違うため、どれが安いかは人によって変わります。判断の軸を整理します。
退職後の3つの選択肢
- 任意継続:在職時の健康保険(協会けんぽなど)を、退職後も最長2年間続ける。
- 国民健康保険:市区町村の国保に加入する。前年の所得などで保険料が決まる。
- 家族の被扶養者:配偶者など、会社員として働く家族の健康保険に入る。条件を満たせば保険料の負担はありません(年収など収入要件あり)。家族が会社員なら、まずこれを検討するのがおすすめです。
任意継続の特徴
協会けんぽの任意継続保険料は、退職時の標準報酬月額と住所地の都道府県別料率等で計算し、全額を本人が負担します。退職前の本人負担の約2倍が目安ですが、住所地や上限等により一致しない場合があります。
保険料率、介護保険の該当、住所地、標準報酬月額上限等が変われば加入中の額も変わります。令和8年度の上限は32万円です。
高い給与だった人ほど、この上限で頭打ちになります。また、扶養家族の保険料はかかりません(家族の人数が増えても保険料は変わらない)。
国民健康保険の特徴
国保の保険料は、前年の所得と世帯の人数などに応じて決まり、毎年見直されます。市区町村ごとに料率が異なります。前年の所得が高いと保険料も高くなりますが、上限(賦課限度額)があります。
世帯の加入人数が増えると保険料も増える点が、任意継続との大きな違いです。
会社都合の退職なら国保が安くなる
ここが判断を大きく左右します。倒産・解雇・雇い止めなどで自分の意思に反して離職し、ハローワークで特定受給資格者または特定理由離職者と認められた場合(離職日時点で65歳未満)、国保が軽減されます。具体的には、前年の給与所得を100分の30(3割)とみなして保険料を算定します(軽減されるのは給与所得のみ)。
どっちが得?判断の軸
- 家族の被扶養者:認定されれば本人の保険料負担はありません。家族の保険者へ収入・生計維持等の条件を確認します。
- 国保:住所地、前年所得、世帯の加入人数、非自発的失業者・低所得等の軽減を反映した正式額を市区町村で取得します。
- 任意継続:退職時の標準報酬月額と住所地、被扶養者を反映した正式額を退職前の保険者へ確認します。
- 比較期間:退職直後だけでなく、翌年度の国保算定や再就職予定も含めて確認します。
まとめ
- 退職後の選択肢は、任意継続・国保・家族の被扶養者の3つ。家族の扶養に入れれば保険料0円。
- 任意継続は最長2年・約2倍・標準報酬月額の上限(令和8年度32万円)・扶養家族の保険料なし。
- 非自発的失業者の対象なら、国保は前年の給与所得を3割として再計算する。
- 任意継続は保険者、国保は住所地自治体から、世帯・軽減反映後の正式額を取得する。
退職後の健康保険シミュレーターで前提差を確認した後、住所地の国保と退職前の保険者の正式額で比較してください。