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会社を休眠させる方法|解散・清算との違いとみなし解散のリスク

事業を一時停止したいときの「休眠会社」の考え方と、登記を放置すると強制的に解散させられる「みなし解散」制度の仕組みを整理します。

会社法472条・473条
編集:法人成りシミュレーション編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

法人成りした会社の事業を一時的に止めたいとき、解散・清算までしなくても、登記や会社自体はそのままに事業活動だけを止める「休眠」という選択肢があります。

ただし、休眠したまま登記を放置すると、法務局から一方的に「解散したもの」とみなされる制度(みなし解散)があります。会社を休眠させる方法と、みなし解散のリスクを整理します。

休眠会社とは

休眠会社に法律上の統一した定義はありませんが、一般に、法人格・登記はそのまま残しつつ、事業活動を実質的に停止している会社を指します。解散・清算のように会社をたたむ手続きを取らず、税務署への休業届(異動届出書)や都道府県・市区町村への届出のみで、いつでも事業を再開できる状態を保てます。

休眠中も、法人住民税の均等割など一部の税負担は原則として発生します。休業届の詳しい書き方・提出先は税理士・税務署に確認してください。

みなし解散の基準と手続き

休眠のまま登記を放置すると、最後の登記から12年を経過した株式会社は、法務大臣が官報で公告した届出をしない限り、解散したものとみなされます(会社法第472条、いわゆる「休眠会社のみなし解散」)。一般社団法人・一般財団法人は基準が異なり、最後の登記から5年経過が対象です(出典:法務省)。

手続きの流れは、①法務大臣による官報公告(毎年1回、法務省の例年の実施時期は10月頃)→②登記所から対象会社への通知書送付→③公告から2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出、または役員変更等の登記をしない場合、その期間満了時にみなし解散の登記がされる、という順です(出典:法務省)。

事業を続けている場合の届出

実際には事業を継続している会社でも、12年以上役員変更等の登記をしていなければ、通知の有無にかかわらず公告から2か月以内に届出をしないとみなし解散の対象になります。株式会社の取締役等の任期は最長10年のため、通常は10年に1回程度、役員変更登記が必要になり、これを怠ると対象になりやすくなります(出典:法務省)。

届出は、本店所在地を管轄する登記所へ「まだ事業を廃止していない」旨を申し出る方法のほか、役員変更等の登記を行うことでも解散を回避できます。

みなし解散後に会社を継続する方法

みなし解散の登記がされた後も、解散したものとみなされてから3年以内であれば、株主総会の特別決議によって会社を継続できます(会社法第473条)。3年を過ぎると継続できず、清算手続きに進むことになります(出典:法務省・会社法)。

解散・清算との違い

休眠・みなし解散と、通常の解散・清算は別の手続きです。解散・清算は自らの意思で会社をたたむ手続きで、清算結了により法人格が消滅します。一方、休眠は会社をたたまずに事業だけを止める状態で、みなし解散は登記放置に対する法務局側の職権による扱いです。

事業を再開する予定がなく会社をたたむ場合は、みなし解散を待つのではなく、通常の解散・清算手続きを検討してください。

よくある質問

会社を休眠させると自動的に解散しますか?

休眠させただけでは解散しません。ただし、最後の登記から12年が経過した株式会社は、法務大臣の官報公告後2か月以内に届出等をしないと、みなし解散の対象になります(出典:法務省)。

みなし解散の通知が来たらどうすればいいですか?

事業を継続している場合は、公告から2か月以内に本店所在地の登記所へ「まだ事業を廃止していない」旨を届け出るか、役員変更等の登記を行います。期限内に対応すれば解散したものとはみなされません(出典:法務省)。

みなし解散されてしまったら、もう会社は使えませんか?

解散したものとみなされてから3年以内であれば、株主総会の特別決議で会社を継続できます。3年を過ぎると継続できず、清算手続きに進みます(会社法第473条、出典:法務省・会社法)。

休眠中も税金はかかりますか?

事業活動を停止していても、法人住民税の均等割など一部の税負担は原則として発生します。休業に伴う具体的な届出・税務上の扱いは税理士・税務署に確認してください。

まとめ

  • 休眠は会社をたたまずに事業活動だけを止める状態。解散・清算とは別の手続き。
  • 最後の登記から12年経過した株式会社は、みなし解散(会社法472条)の対象になり得る。
  • 官報公告から2か月以内に届出または登記をしないと、その期間満了時にみなし解散となる。
  • みなし解散後3年以内なら、株主総会の特別決議で会社を継続できる(会社法473条)。

事業をたたむ通常の手続きは法人の解散・清算手続きを、事業承継を検討する場合は個人事業の許認可の引き継ぎも参考にしてください。

公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。休眠の届出・みなし解散の該当有無・会社継続の手続きは個別の登記状況で異なります。実際の判断は司法書士・税理士にご相談ください。