協会けんぽの保険料率は住む都道府県で変わる|法人化への影響
健康保険料率は都道府県ごとに異なります。法人成りで社会保険に加入する前に知っておきたい仕組みです。
全国健康保険協会の制度法人成りをして社会保険(健康保険・厚生年金)に加入すると、中小企業の多くは全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入します。協会けんぽの健康保険料率は全国一律ではなく、都道府県支部ごとに毎年見直される「都道府県単位保険料率」です。厚生年金保険料率(18.3%)や介護保険料率(40〜64歳が対象)は全国一律なので、都道府県で変わるのは健康保険料率だけです。
法人成りの試算をするとき、どの都道府県の料率を使うかで社会保険料の負担が変わります。仕組みと実際の差を整理します。
なぜ都道府県で保険料率が違うのか
協会けんぽは、都道府県ごとの医療費の水準や、加入者の年齢構成・所得水準の違いを反映して、支部(都道府県)単位で保険料率を算定しています。医療費の水準が高い都道府県ほど、保険料率も高くなる傾向があります。保険料率は毎年度見直され、実際の医療費の動向によって年度ごとに上下します。
実際の料率差
令和8年度の協会けんぽの健康保険料率は、都道府県によって差があります。当サイトの法人化シミュレーターが使用している令和8年度の料率データでは、最も高いのは佐賀県(10.55%)、最も低いのは新潟県(9.21%)で、その差は1.34ポイントです。同じ給与水準・同じ加入条件でも、本店所在地の都道府県によって、会社と本人が負担する健康保険料の合計額は変わります。
都道府県ごとの実際の料率一覧は、全国健康保険協会の公式サイトで公表されています。都道府県別に試算したい場合は、法人化シミュレーターの「都道府県別に比較する」欄で、他の入力条件を変えずに47都道府県分の試算結果を一覧できます。
法人化のときはどの都道府県の料率が適用されるか
協会けんぽの保険料率は、加入する事業所(勤務先)の所在地の都道府県支部の料率が適用されます。役員・従業員の自宅の住所ではなく、法人の本店・事業所の所在地が基準です。複数の都道府県に事業所がある場合は、事業所ごとに所在地の料率が適用されます。
個人事業の国民健康保険との違い
個人事業主が加入する国民健康保険は、都道府県ではなく市区町村(東京23区は特別区)ごとに保険料率・保険料額が定められており、協会けんぽよりもさらに細かい単位で金額が異なります。当サイトのツールでは、国民健康保険は東京都特別区の料率で概算しており、他の市区町村の金額には連動しません。個人事業のまま続ける場合の国保の金額は、お住まいの市区町村の窓口で確認することをおすすめします。
まとめ
- 協会けんぽの健康保険料率は都道府県ごとに異なり、毎年度見直される。厚生年金・介護保険料率は全国一律。
- 令和8年度は佐賀県10.55%が最高、新潟県9.21%が最低(差1.34ポイント)。
- 適用される料率は、事業所(本店等)の所在地の都道府県支部で決まる。
- 個人事業の国民健康保険は市区町村単位でさらに細かく異なる。
都道府県別の試算は法人化シミュレーターの「都道府県別に比較する」欄で確認できます。マイクロ法人の社会保険の基本はマイクロ法人の社会保険を参照してください。
公式一次情報
- 全国健康保険協会「令和8年度 都道府県毎の保険料率」(令和8年度の都道府県単位保険料率一覧)
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料額表」(都道府県別の保険料額表)
よくある質問
- 協会けんぽの健康保険料率はどこの都道府県でも同じですか?
- いいえ、違います。都道府県ごとの医療費水準・年齢構成・所得水準を反映した「都道府県単位保険料率」が毎年度定められており、都道府県によって差があります。厚生年金保険料率・介護保険料率は全国一律です。
- どの都道府県の料率が適用されますか?
- 役員・従業員の自宅ではなく、加入する事業所(法人の本店等)の所在地の都道府県支部の料率が適用されます。
- 個人事業の国民健康保険も都道府県で違いますか?
- 国民健康保険は都道府県単位ではなく、市区町村(東京23区は特別区)ごとに保険料率・保険料額が定められており、協会けんぽよりも細かい単位で異なります。