会社を解散・清算するときのGビズIDプライム|清算人・破産管財人・吸収合併での扱い
会社が解散して清算人が選ばれたとき、破産して管財人が選ばれたとき、吸収合併で消滅したときに、GビズIDプライムのアカウントをどうするかを、GビズID運用センターの資料(2026年6月版)で整理します。
解散・清算の手続きGビズIDの運用センターが公開している資料は、法人の状況ごとにアカウントの取得・変更・削除の取扱いを案内しています。解散して清算人が選ばれた会社は、電子申請の手続が残っているなら、清算人がアカウントを操作できるよう変更の申請をします。手続がすべて終わったら、速やかに退会(削除)します。
廃業した法人や個人事業主のアカウントを退会する方法は法人成りのGビズIDで扱っています。この記事は、解散・破産・吸収合併の3つの場面に絞ります。
資料の前提:GビズIDの利用と手続の可否は別
GビズID運用センターの資料「法人または個人事業主の状況(再生・更生、破産、清算、合併、廃業等)に応じたGビズIDの取得・変更・削除について」(Ver.1.0、2026年6月)は、過去の問い合わせ実績をもとに作られています。資料は、すべてのケースを網羅するものではないと断っています。
資料の注意事項は2つです。GビズIDを使えるかどうかと、行政サービスの手続ができるかどうかは別です。手続をする人の権限や登記の状況によって、対応が変わります。
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解散して清算人が選ばれた場合
電子申請などでGビズIDプライムを使った手続が残っているときは、清算人がその法人のGビズIDプライムを操作して、必要な手続を済ませます。清算人がログインするには、アカウントIDとSMS(ショートメッセージ)の受信用電話番号を、清算人の情報へ変更する申請が必要です。
変更しても、アカウント利用者の名義は旧代表者のままで、名義は変えられません。申請に必要な書類は次のとおりです。
- GビズIDプライム情報変更申請書(法人)
- 清算人の印鑑登録証明書
- 履歴事項全部証明書(廃業および清算人の登記が完了し、表記されたもの)
- 清算人がアカウントの名義人と異なる場合は、アカウント名義人の印鑑登録証明書
- 清算人がアカウントの名義人と異なる場合は、「清算人による行政サービス利用申告及び利用条件に関する同意書」
同意書では、清算人がアカウントを操作すること、清算人以外が操作しないこと、行政サービスの利用時に清算人による操作だと申告すること、利用する行政サービスの名称と手続の内容をデジタル庁へ申告することに同意します。すべての手続が終わって、清算人が使うアカウントが不要になったら、速やかに退会(削除)します。
退会しないままにすると、デジタル庁の判断でアカウントが停止されることがあります。
破産して破産管財人が選ばれた場合
破産した法人でも、GビズIDプライムを使った手続が残っているときは、破産管財人がそのアカウントを操作して手続を済ませます。仕組みは清算人の場合と同じで、アカウントIDとSMS受信用電話番号を破産管財人の情報へ変更します。名義は旧代表者のままで、変更できません。
資料が挙げる書類は、清算人の場合と少し異なります。
- GビズIDプライム情報変更申請書(法人)
- 管財人の印鑑証明書(地方裁判所が発行したもの)
- 履歴事項全部証明書(破産事項が登記された後のもの)
- 旧代表者の氏名と住所を確認できる書類(印鑑登録証明書、住民票、マイナンバーカードのコピー、運転免許証のコピー、資格確認書のコピーのうち1点)
- 破産管財人による行政サービス利用申告及び利用条件に関する同意書
行政サービスの手続が終わったら、速やかにアカウントを退会(削除)します。退会しない場合は、デジタル庁の判断で停止されることがあります。
会社更生・民事再生で管財人が選ばれた場合
会社更生法または民事再生法の適用を受けて管財人が選任されている法人は、管財人の名義でGビズIDプライムのアカウントを取得できます。申請書は管財人の氏名・生年月日で作ります。代表取締役が就任して、代表取締役のアカウントの取得が終わったら、速やかに管財人名義のアカウントを退会します。
吸収合併で消滅会社になった場合
吸収合併で消滅した会社のGビズIDプライムは、不要になった時点で速やかに退会(削除)します。資料は、退会の前に、そのアカウントを使ったすべての手続が完了していることを必ず確かめるよう求めています。退会の方法は、マイページにログインできるかどうかで分かれます。
- ログインできる場合:マイページから退会(削除)の操作をします。
- ログインできない場合:GビズIDプライム退会(削除)申請書(法人)、存続会社の印鑑証明書、履歴事項全部証明書(合併登記後の原本)を郵送します。
GビズIDメンバーのアカウントがあるときは、あわせて退会が必要です。電話で問い合わせるときに申し出てください。
3つの場面の比較
| 場面 | アカウントの扱い | 主な書類 |
|---|---|---|
| 解散・清算人あり | 手続が残るなら清算人が操作できるよう変更し、終わったら退会 | 情報変更申請書、清算人の印鑑登録証明書、清算人の登記後の履歴事項全部証明書 |
| 破産・破産管財人あり | 手続が残るなら管財人が操作できるよう変更し、終わったら退会 | 情報変更申請書、地方裁判所発行の管財人の印鑑証明書、破産登記後の履歴事項全部証明書、旧代表者の確認書類 |
| 吸収合併で消滅 | 不要になれば退会。ログインできなければ書類で退会 | 退会申請書、存続会社の印鑑証明書、合併登記後の履歴事項全部証明書 |
書類の入手先と送付先
資料に出てくる申請書や同意書の専用の用紙は、電話でお取り寄せください、とされています。問い合わせの窓口と書類の送付先は次のとおりです。
- 電話:0570-023-797(受付は9時から17時。土日祝日と年末年始を除く)
- 書類の送付先:GビズID運用センター宛。郵便番号(個別番号)530-8532と宛名の記載で届きます。日本郵便のみの取扱いで、宅配業者のサービスは使えません。
清算人の就任と登記の流れは清算人の選び方と就任の登記で、解散の登記に必要な書類は解散登記の費用と書類で扱っています。
まとめ
- GビズIDの利用の可否と、行政サービスの手続の可否は別。権限と登記の状況で対応が変わる。
- 解散・破産では、手続が残るなら清算人や管財人がログインできるようアカウントIDとSMS番号を変更する。名義は旧代表者のまま。
- 吸収合併で消滅した会社は、手続が全部終わってから退会する。ログインできないときは書類で退会する。
- 不要になったアカウントを退会しないと、デジタル庁の判断で停止されることがある。
公式一次情報
- GビズID「法人または個人事業主の状況(再生・更生、破産、清算、合併、廃業等)に応じたGビズIDの取得・変更・削除について」(Ver.1.0、2026年6月。ケース1から5。2026-11-05確認)
- GビズID「よくある質問」(上記資料への案内を掲載。2026-11-05確認)
次に知りたいこと
- 法人を畳む全体の流れは 法人解散から清算結了までの流れ で整理しています。
- GビズIDプライムの期限と更新は GビズIDプライムの有効期限 で整理しています。
- 解散時の社会保険の届出は 会社をたたむときの社会保険の手続き で整理しています。
よくある質問
- 会社を解散したら、GビズIDはすぐ退会しないといけませんか?
- すぐではありません。GビズID運用センターの資料は、電子申請などでGビズIDプライムを使った手続が残っているなら、清算人がアカウントを操作して済ませるとしています。すべて終わって不要になったら、速やかに退会(削除)します。
- 清算人がGビズIDを使うとき、名義は清算人に変わりますか?
- 変わりません。清算人がログインできるようにアカウントIDとSMS受信用電話番号を変更しますが、アカウント利用者の名義は旧代表者のままで、変更はできません。
- 退会せずに放っておくと、どうなりますか?
- 資料は、清算人や破産管財人が使うアカウントを退会しない場合、デジタル庁の判断でアカウントを停止することがあるとしています。
- 吸収合併で消滅した会社のGビズIDにログインできないときは、どうしますか?
- 書類で退会します。退会(削除)申請書(法人)、存続会社の印鑑証明書、合併登記後の履歴事項全部証明書(原本)を、GビズID運用センターへ郵送します。
- 申請書の用紙はどこで手に入りますか?
- 資料は、専用の用紙を電話でお取り寄せください、としています。GビズID運用センターの電話は0570-023-797で、受付は平日の9時から17時です。

