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個人事業主の廃業・引退と後期高齢者医療|75歳で国保から切り替わる時期と負担割合

引退の時期を考えるときに知っておきたい、国民健康保険から後期高齢者医療への切り替え時期と、保険料・窓口負担の決まり方を法令で整理します。

法令・厚生労働省の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

個人事業主が廃業・引退したあとの健康保険は、多くの場合、国民健康保険(国保)に入ります。ただし国保に入り続けるのは75歳になるまでで、75歳からは後期高齢者医療制度に切り替わります。

切り替わる日、国保との保険料の決まり方の違い、病院の窓口で払う割合(1割・2割・3割)の区分を、法律の条文にもとづいて整理します。金額は地域や所得で変わるため、この記事には載せていません。

切り替わる時期(75歳)

後期高齢者医療の被保険者になるのは、次のどちらかに当たる人です(高齢者の医療の確保に関する法律 第50条)。

  • 広域連合(都道府県ごとに全市町村が加入する運営組織)の区域内に住所がある、75歳以上の人
  • 同じく住所があり、65歳以上75歳未満で、政令で定める程度の障害の状態にあるとして広域連合の認定を受けた人

資格を取得するのは、住所のある人が75歳に達したときからです(同法 第52条)。一方、国民健康保険法 第6条は、後期高齢者医療の被保険者を国保の被保険者としないと定めています。つまり、75歳になると国保の資格はなくなり、後期高齢者医療に切り替わります。

65〜74歳で障害の認定を受ける場合は、認定を受けたときから資格を取得します(同法 第52条第3号)。

国保との保険料の決まり方の違い

後期高齢者医療の保険料は、広域連合が条例で定める保険料率で算定します。この保険料率は、広域連合の全区域で均一であることが基準とされています(同法 第104条第2項)。ただし、離島など医療の確保が著しく困難な地域には別の保険料率を定められます。

また、保険料率はおおむね2年を通じて財政の均衡を保てるように定められます(同条第3項)。つまり、同じ広域連合の中なら住む市町村が変わっても保険料率は同じ、という点が特徴です。

国保の保険料の計算は国民健康保険料のしくみと計算例、廃業後の国保への切り替えを含む手続き全体は廃業届と必要な手続きで整理しています。

厚生労働省は、令和6年度から後期高齢者医療の保険料について制度改正を行っています。実際の保険料額は、お住まいの広域連合か市区町村の窓口で確認してください。

窓口負担の割合(1割・2割・3割)

病院などで払う一部負担金の割合は、所得によって3区分です(同法 第67条)。

  • 1割:下の2区分に当たらない場合
  • 2割:本人と同じ世帯の被保険者などについて算定した所得の額が、政令で定める額以上の場合
  • 3割:その所得の額が、さらに高い政令で定める額以上の場合

2割の区分は、令和3年の法律改正で75歳以上の窓口負担に加えられたものです(厚生労働省)。所得の基準額そのものは法律ではなく政令で決まるため、判定は広域連合・市区町村の資料で確かめてください。廃業して所得が下がった翌年以降は、区分が変わることもあります。

75歳になったら何が変わるかを、保険料と負担割合を含めて別のサイトで整理しています。75歳になったら何が変わるか(保険料・負担割合)

よくある質問

国保から後期高齢者医療には、いつ切り替わりますか?
75歳に達したときから、後期高齢者医療の被保険者になります。国民健康保険法では後期高齢者医療の被保険者は国保の対象外なので、国保の資格はなくなります(出典:e-Gov法令検索)。
75歳未満でも後期高齢者医療に入れますか?
65歳以上75歳未満で、政令で定める程度の障害の状態にあると広域連合の認定を受けた人は、被保険者になります(出典:e-Gov法令検索)。
後期高齢者医療の保険料は、市町村で違いますか?
保険料率は広域連合の区域で均一とされています。離島など医療の確保が著しく困難な地域には、別の保険料率を定められます(出典:e-Gov法令検索)。
窓口で払う割合は何割ですか?
所得に応じて1割・2割・3割の3区分です。2割・3割になる所得の基準額は政令で定められています(出典:e-Gov法令検索)。

まとめ

  • 国保に入るのは75歳になるまで。75歳から後期高齢者医療に切り替わり、国保の資格はなくなる。
  • 65〜74歳でも、障害の認定を受ければ後期高齢者医療に入れる。
  • 保険料率は広域連合の区域で均一で、おおむね2年を通じて財政の均衡がとれるように定められる。
  • 窓口負担は所得により1割・2割・3割。基準額は政令で決まるので、窓口で確認する。

公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。制度・期限は改正される場合があります。個別の判断は市区町村の窓口または専門家へご確認ください。