閉鎖事項証明書とは?本店移転前の履歴の取り方と手数料
会社の登記で、本店移転や清算結了などにより閉鎖された記録を証明する閉鎖事項証明書について、履歴事項証明書との違い、閉鎖される場面、手数料(600円・520円・490円)、請求方法を、法務省の案内と商業登記規則で整理します。
会社の運営結論:閉鎖事項証明書は、閉鎖した登記記録に記録されている事項を証明する書類です。本店を別の法務局の管轄へ移したときの旧本店所在地の記録や、清算結了後の記録など、現在の登記簿には載らない過去の記録を確認したいときに取ります。
手数料は、通常の登記事項証明書と同じく、書面請求で1通600円です。ただし、現在の会社の状態だけを確認したいときは、履歴事項証明書や現在事項証明書で足ります。
4種類の登記事項証明書と、閉鎖事項証明書の位置づけ
法務局の案内では、会社の登記事項証明書は次の4種類です。商業登記規則第30条にも同じ区分が定められています。
| 種類 | 載っている内容 |
|---|---|
| 現在事項証明書 | 現に効力を有する登記事項など |
| 履歴事項証明書 | 現在事項に加えて、請求日の3年前の年の1月1日から請求日までの間に抹消された事項など |
| 閉鎖事項証明書 | 閉鎖した登記記録に記録されている事項 |
| 代表者事項証明書 | 会社の代表者の代表権に関する、現に効力を有する事項 |
履歴事項証明書がさかのぼれるのは、請求日の3年前の年の1月1日までです。それより前の記録や、すでに閉鎖された登記記録の内容は、閉鎖事項証明書で確認します。
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登記記録が閉鎖される場面
商業登記規則第80条は、次の登記をしたときに、その登記記録を閉鎖しなければならないと定めています。
- 本店を登記所の管轄区域外に移転した場合の、旧所在地でする移転の登記
- 組織変更または合併による解散の登記
- 清算結了の登記
- 組織変更・新設合併・新設分割の無効による解散の登記、特別清算終結の登記(特別清算の結了による場合)
同じ規則の第81条では、解散の登記をした後10年を経過したときなどに、登記官が登記記録を閉鎖できるとされています。ただし、閉鎖の2か月前から閉鎖までの間に、会社が本店所在地の登記所へ清算を結了していない旨の申出をすると、閉鎖されません。解散や清算の流れは会社の解散と清算の手続きで整理しています。
本店移転前の履歴は、旧本店所在地の閉鎖記録にある
株式会社が本店を別の登記所の管轄へ移したときは、移転の日から2週間以内に、旧本店所在地では移転の登記を、新本店所在地では設立登記事項と同一の事項などの登記を申請します(商業登記法第48条第2項)。新本店所在地の申請は、旧本店所在地を管轄する登記所を経由して、同時にする決まりです(同法第51条)。
この移転の登記をすると、旧所在地の登記記録は閉鎖されます。新しい登記記録には、移転後の事項が記録されます。そのため、移転前の役員の就任や変更、本店の住所などの古い履歴を調べたいときは、旧本店所在地を管轄していた登記所の閉鎖記録について、閉鎖事項証明書を請求する形になります。
手数料と請求方法
法務省の登記手数料のページ(令和7年4月1日以降)では、登記事項証明書の手数料は次のとおりです。閉鎖事項証明書は、法務局の案内で登記事項証明書の一種とされています。
| 請求の方法 | 1通の手数料 |
|---|---|
| 書面請求(窓口・郵送) | 600円 |
| オンライン請求・送付 | 520円 |
| オンライン請求・窓口交付 | 490円 |
法務局の案内で示されている取得方法は2つです。1つは、オンラインで請求し、ATMやネットバンキングで手数料を納めてから、登記所で受け取るか郵送してもらう方法です。もう1つは、手数料に相当する収入印紙(登記印紙も使えます)を貼った交付申請書を、登記所へ持参または送付する方法です。
登記事項証明書は、誰でも手数料を納めれば取得できます(商業登記法第10条第1項)。管轄外の登記所でも請求できます。法務局証明サービスセンターでも、商業・法人の閉鎖事項(全部・一部)証明書を取り扱っています。
次に知りたいこと
公式一次情報
- 法務局 よくあるご質問等<商業・法人登記関係>(登記事項証明書の4種類、取得方法、本店の管轄外移転の登記。2026-10-24確認)
- 法務省 登記手数料について(登記事項証明書の手数料額。2026-10-24確認)
- 法務省 法務局証明サービスセンターにおける取扱証明書一覧(閉鎖事項証明書の取扱い。2026-10-24確認)
- e-Gov法令検索 商業登記規則(第30条の証明書の区分、第80条・第81条の閉鎖。2026-10-24確認)
よくある質問
- 閉鎖事項証明書とは何ですか?
- 閉鎖した登記記録に記録されている事項を記載し、認証文を付した書類です。登記事項証明書の4種類のうちの1つです。
- 履歴事項証明書とは何が違いますか?
- 履歴事項証明書は、現在の記録に加えて、請求日の3年前の年の1月1日から請求日までに抹消された事項などを載せます。閉鎖した登記記録の内容は、閉鎖事項証明書で確認します。
- 本店を移転すると、前の記録は閉鎖されますか?
- 本店を登記所の管轄区域外へ移転した場合は、旧所在地でする移転の登記により、その登記記録が閉鎖されます(商業登記規則第80条)。
- 手数料はいくらですか?
- 登記事項証明書と同じで、書面請求は1通600円、オンライン請求で送付は520円、窓口交付は490円です(令和7年4月1日以降)。
- 誰でも取れますか?
- 会社の登記事項証明書は、誰でも手数料を納めれば取得できます。管轄外の登記所でも請求できます。
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