法人成り時のドメイン・レンタルサーバーの契約者名義変更
事業用ウェブサイト・ネットショップを個人事業主のときから運営している場合、法人成りでドメイン・レンタルサーバーの契約者名義をどうするかを、主要レンタルサーバー事業者の公式案内にもとづいて整理します。
レンタルサーバー事業者の制度個人事業主として契約したレンタルサーバー・ドメインは、契約者が個人名義のままになっています。法人成りしても契約が自動的に法人名義へ切り替わることはなく、名義変更の手続きが必要です。
この記事では、主要レンタルサーバー事業者であるエックスサーバーの公式案内を中心に、契約名義の変更手続きと、ドメインの譲渡・Whois情報の変更が別の手続きになる点を整理します。契約している事業者によって手続き名・必要書類・所要日数は異なるため、実際の手続きは契約先に確認してください。
「社名変更」と「第三者への譲渡」の手続きの違い
エックスサーバーは、「社名が変わった場合の名義変更」と「契約名義を第三者(別の法人)に変更する場合」を、別々の手続きとして案内しています。前者は同じ契約者の名称が変わるだけの手続き、後者は契約者そのものが別人(別法人)に変わる手続きです。
個人事業主から法人への譲渡に必要な書類
エックスサーバーは、個人から法人への契約譲渡の必要書類として、利用権限譲渡申込書(捺印)と、現在の契約者名義の印鑑証明書(発行から3か月以内)を挙げています。書類を画像化してメールに添付し、専用の申請テンプレートに現在・変更後それぞれの契約者情報を記載して送付します。
手続きが完了するまでの所要日数は、必要な書類・情報がそろってから2営業日から4営業日程度です。譲渡はXServerアカウント全体が対象で、サーバーアカウント単位では譲渡できません。自動更新設定がある場合は、事前に解除しておく必要があります。
エックスサーバーの必要書類に登記事項証明書は含まれていませんが、契約先の事業者によっては、新設法人であることを確認できる書類として登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の提出を求められる場合もあります。法務局は、登記事項証明書をオンライン・郵送・窓口いずれの方法でも請求できるとしています。
ドメインの譲渡・Whois情報の変更
エックスサーバーは、ドメインの譲渡(他のアカウントIDへの契約移動)を、レンタルサーバーの契約名義変更とは別の手続きとして案内しています。ドメインを譲渡しても、Whois(登録者情報)は現在公開されている情報がそのまま引き継がれるため、法人成りにあわせて登録者情報を変更したい場合は、譲渡の前に変更しておく必要があります。
Whois情報の変更方法は、ドメインの種類によって異なります。.com等の汎用ドメインや汎用JPドメインはアカウント画面から変更できますが、co.jp等の属性型・都道府県型JPドメインはメールでのサポート対応になります。ドメインの有効期限が1か月以上残っていること、自動更新設定を解除していることが、譲渡手続きの前提条件です。
まとめ
- レンタルサーバーの契約は法人成りで自動的に切り替わらない。名義変更の手続きが必要。
- 「社名変更」(同一契約者内の名称変更)と「第三者への譲渡」(契約者そのものの変更)は別の手続き。個人事業主から法人成りは後者にあたる。
- エックスサーバーの第三者への譲渡は、利用権限譲渡申込書と契約者名義の印鑑証明書が必要で、所要日数は2〜4営業日。
- ドメインの譲渡・Whois情報の変更は、レンタルサーバーの契約名義変更とは別の手続き。ドメインの種類によって変更方法が異なる。
- 契約している事業者によって手続き名・必要書類・所要日数は異なるため、実際の手続きは契約先に確認する。
事業用資産全般の移し方は個人事業から法人への資産引継ぎ、商標権・特許権の移転登録は商標権・特許権の移転登録に必要な書類と登録免許税を参照してください。ネットショップの販売者情報は、契約名義の変更とは別に法人成り後の「特定商取引法に基づく表記」も更新します。サーバー・機材購入のための個人名義の借入金が残っている場合は法人成りで個人名義の借入金はどうなるかも確認してください。
公式一次情報
- エックスサーバー「契約名義を第三者(別の法人)に変更したいです。」(現在の契約者以外への名義変更は「第三者への譲渡」の手続きで対応することを掲載。2026-09-15確認)
- エックスサーバー「ご契約名義を変更する場合」(名義変更手続きでは現在の契約者以外への変更はできないこと、第三者への譲渡を希望する場合は別マニュアルへ誘導することを掲載。2026-09-15確認)
- エックスサーバー「第三者にご契約を譲渡する場合」(個人から法人への譲渡の必要書類(利用権限譲渡申込書・印鑑証明書)、所要日数2〜4営業日、アカウント全体が対象であることを掲載。2026-09-15確認)
- エックスサーバー「ドメインの譲渡をする場合」(ドメイン譲渡は契約名義変更とは別の手続き、Whois情報の引き継ぎ、ドメイン種別によるWhois変更方法の違いを掲載。2026-09-15確認)
- 法務局「各種証明書請求手続」(登記事項証明書はオンライン・郵送・窓口のいずれでも請求できることを掲載。2026-09-15確認)
よくある質問
- 法人成りすると、レンタルサーバーの契約は自動的に法人名義になりますか?
- 自動的には変わりません。契約先の事業者へ名義変更の手続きが必要です。エックスサーバーの場合、個人事業主から法人への変更は「第三者への譲渡」の手続きで対応します(出典:エックスサーバー)。
- 個人事業主から法人へ契約を譲渡するにはどんな書類が必要ですか?
- エックスサーバーの場合、利用権限譲渡申込書(捺印)と、現在の契約者名義の印鑑証明書(発行から3か月以内)が必要です。所要日数は書類がそろってから2〜4営業日です(出典:エックスサーバー)。
- ドメインの名義変更もレンタルサーバーと同じ手続きですか?
- 別の手続きです。エックスサーバーでは、ドメインの譲渡はレンタルサーバーの契約名義変更とは別に案内されています。Whois(登録者情報)は譲渡後も現在の情報が引き継がれるため、変更したい場合は譲渡前に済ませておく必要があります(出典:エックスサーバー)。