会議費と交際費の線引き早見表|飲食・茶菓・弁当・社内会議の区分と1万円基準
飲食の支出を会議費にするか交際費にするかを、法人税の条文と国税庁の資料で確かめられる範囲で、1つの表にまとめました。古い情報で目にする「5,000円基準」の現在の扱いも説明します。
国税庁タックスアンサー・e-Gov法令検索にもとづく法人の飲食費は、まず「会議に関連した茶菓・弁当など」か、「得意先などへの接待飲食」か、「役員・従業員だけの飲食」かで分かれます。会議費に当たる費用は、交際費等から除かれます。接待飲食は交際費等で、1人あたり1万円以下で書類を保存していれば交際費等から除かれます。
個人事業主には法人の交際費等の損金不算入の規定は適用されないため、このページの1万円基準や800万円枠は個人の必要経費の上限ではありません。個人の考え方は接待交際費のガイドを見てください。
区分の早見表
| 場面 | 法人税での扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 会議に関連した茶菓・弁当など(社内・社外の会議) | 交際費等から除かれる(会議費)。金額の基準は条文にない | 租税特別措置法施行令第37条の5第2項第2号 |
| 得意先・仕入先などとの飲食で、1人あたり1万円以下 | 書類を保存していれば交際費等から除かれる | 措置法第61条の4第6項第2号・第8項、施行令第37条の5第1項 |
| 得意先・仕入先などとの飲食で、1人あたり1万円を超える | 交際費等。資本金1億円以下の法人は、接待飲食費の50%か年800万円の定額控除限度額のどちらかを選べる | 措置法第61条の4第1項・第2項、国税庁No.5265 |
| 役員・従業員とその親族だけの飲食 | 1万円基準の対象外。接待飲食費の50%にも含まれない | 国税庁No.5265 |
| 専ら従業員の慰安のための運動会・演芸会・旅行など | 交際費等から除かれる | 措置法第61条の4第6項第1号 |
| 取引先への贈答(お歳暮など) | 交際費等。カレンダー・手帳・うちわなどを贈る通常の費用は除かれる | 措置法第61条の4第6項、施行令第37条の5第2項第1号 |
表の「交際費等」は、損金不算入の計算の対象になる費用という意味です。損金算入の選び方は法人の交際費の選択ガイド、個人事業主の経費の具体例は経費にできるものの具体例を見てください。
会議費に当たる要件
施行令第37条の5第2項第2号は、「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」を、交際費等から除く費用に挙げています。条文のとおり、要件は次の3点に絞られます。
- 会議に関連していること。
- 茶菓・弁当など、これらに類する飲食物を供与する費用であること。
- その会議として、通常要する程度の費用であること。
条文には「1人あたり何円まで」という金額の基準はありません。通常要する程度かどうかは、会議の内容と費用の実態で判断されます。
居酒屋やレストランでの会食は、会議の名目があっても、実態が接待飲食なら交際費等として見られる可能性があります。このページでは、どこからが会議費でなくなるかの境目の金額は示していません。
1万円基準と5,000円基準
社外の人との飲食で、支出額を参加した人数で割った金額が一定額以下なら、交際費等から除かれます。この一定額は、令和6年(2024年)3月31日以前に支出した飲食費は5,000円、それ以後は10,000円です(国税庁No.5265の注、施行令第37条の5第1項)。
「5,000円基準」と書かれた記事や古い資料は、2024年3月31日以前の支出に当てはまる説明です。2024年4月1日以後の飲食は、1人あたり10,000円以下かどうかで判定します。判定は、法人が採用している消費税の経理方式(税抜経理か税込経理)で算定した金額で行います(国税庁No.5265の注)。
保存する書類と記録の例
1万円基準は、次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます(措置法第61条の4第8項、国税庁No.5265)。
- 飲食のあった年月日
- 参加した得意先・仕入先など、事業に関係のある者の氏名または名称と、その関係
- 参加した者の数
- 飲食に要した費用の額、飲食店などの名称と所在地
- その他、飲食に要した費用であることを明らかにするために必要な事項
記録の例:「2026/10/5 取引先B社の担当者2名と当社2名の計4名、○○店(所在地○○)、金額32,000円(1人8,000円)、新商品の打合せを兼ねた会食」。会議費として処理する場合も、会議の日付・参加者・内容を残しておくと、会議に関連した費用だったことを説明しやすくなります。
公式一次情報
- 国税庁 No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算
- e-Gov法令検索「租税特別措置法」(第61条の4)
- e-Gov法令検索「租税特別措置法施行令」(第37条の5)
確認日は2026年10月12日です。
よくある質問
- 会議費は1人いくらまでですか?
- 条文に金額の基準はありません。会議に関連した茶菓・弁当などで、通常要する費用であることが要件です(施行令第37条の5第2項第2号)。
- 5,000円基準は今も使えますか?
- 5,000円は令和6年3月31日以前に支出した飲食費の基準です。それ以後は1人あたり10,000円以下で判定します(国税庁No.5265)。
- 社内の打合せ後の飲み会は、1万円以下なら交際費等から外れますか?
- 役員・従業員とその親族だけの飲食は、1万円基準の対象になりません(国税庁No.5265)。社内の会議に関連した茶菓・弁当などは、会議費の要件で判断します。
- 個人事業主にも1万円基準は関係しますか?
- 1万円基準は法人税の損金不算入の規定で、個人事業主の必要経費の上限ではありません。個人は事業との関連性で判断します。