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国民健康保険料を東京23区・大阪市・名古屋市で比べる(利益400万・600万・800万円の年額)

同じ利益でも住む市で国保料は変わります。東京23区・大阪市・名古屋市の令和8年度の料率で、年額の差を並べます。

令和8年度・3都市の公式料率
編集:個人事業主のお金ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

国民健康保険料(国保)は、料率が市区町村ごとに決まります。同じ利益の単身者でも、大阪市と東京23区では年に10万円近く差が出る水準です。ここでは東京23区・大阪市・名古屋市を同じ条件で並べ、差がどこから生まれるのかを整理します。

他の市区町村にお住まいの方は、国保はいくら?の記事にある「自分の市区町村のページで拾う値」の手順で同じ計算ができます。

3都市の年額比較(利益400万・600万・800万円)

単身で、青色申告65万円控除後の事業利益(総所得金額等)から国保料を計算した、令和8年度の年額の目安です。「40歳未満」は介護分なし、「40〜64歳」は介護分を含みます。

年間の事業利益区分東京23区大阪市名古屋市
400万円40歳未満¥376,009¥467,607¥408,910
40〜64歳¥464,765¥562,209¥493,358
600万円40歳未満¥587,609¥724,407¥642,310
40〜64歳¥724,965¥871,009¥773,558
800万円40歳未満¥799,209¥914,909¥875,710
40〜64歳¥969,209¥1,084,909¥1,045,710
この条件では大阪市が最も高く、東京23区が最も低くなります。40歳未満・利益400万円の差は、東京23区と大阪市で約9.2万円、東京23区と名古屋市で約3.3万円です。利益800万円では東京23区と大阪市の差は約11.6万円で、金額は広がりますが、保険料に対する割合では小さくなります。

東京23区の数字は、サイトの計算機(新宿区の特別区統一料率)の式で算出しています。大阪市と名古屋市は、各市の公式ページの料率を同じ式に当てはめた概算で、1円単位の端数処理は各市の通知書と異なる場合があります。

3都市の料率と賦課限度額

国保料は「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護分(40〜64歳のみ)」「子ども・子育て支援金分」の4つの合計です。各分に、所得に応じた所得割、1人ごとの均等割、世帯ごとの平等割(ある市のみ)がかかり、分ごとの年間上限(賦課限度額)が決まっています。

区分項目東京23区大阪市名古屋市
医療分所得割率7.51%9.50%8.83%
均等割(1人)47,600円34,990円50,591円
平等割(世帯)なし33,908円公式ページに記載なし
賦課限度額67万円66万円67万円
後期高齢者支援金分所得割率2.80%3.06%2.58%
均等割(1人)17,600円11,191円15,784円
平等割(世帯)/賦課限度額なし/26万円10,845円/26万円記載なし/26万円
介護分(40〜64歳)所得割率2.43%2.60%2.34%
均等割(1人)17,800円18,682円16,120円
賦課限度額17万円17万円17万円
子ども・子育て支援金分所得割率0.27%0.28%0.26%
均等割(1人)1,873円1,745円(18歳以上は別に96円)1,771円(18歳以上は別に92円)
賦課限度額3万円3万円3万円

大阪市の介護分と子ども・子育て支援金分には平等割の設定がありません(公式の料率表で「ー」)。東京23区(新宿区の料率表)は均等割と所得割だけで、平等割の記載はありません。名古屋市の公式ページには、均等割と所得割の計算式だけが載っており、平等割の記載はありません。

差が生まれる理由(大阪市の平等割・名古屋市の均等割)

利益400万円・40歳未満の差を、各市の計算に分けて見ると次のとおりです。

  • 大阪市は所得割率が高い。医療分は9.50%で、東京23区の7.51%より約2ポイント高い水準です。所得が上がるほど差が広がる部分です。
  • 大阪市には世帯ごとの平等割がある。医療分33,908円と支援金分10,845円が、単身世帯でも加わります。所得にかかわらず出る分なので、利益が低い層ほど影響が目立ちます。
  • 名古屋市は均等割が高く、所得割率は東京より高め。医療分の均等割は50,591円で、3市で最も高い水準です。
  • 賦課限度額は3市とも近い。医療分の上限は大阪市が66万円、東京23区と名古屋市が67万円で、大阪市は医療分の上限に先に達します。800万円相当では、大阪市の医療分は上限の66万円に当たります。

なお、国保料は世帯の被保険者の合計で決まるため、家族が国保に入っていると均等割・平等割が人数分、世帯分加わります。上の表は単身の場合です。

計算の条件と式

  • 所得の前提:事業利益から青色申告特別控除65万円を引いた金額を総所得金額等とし、そこから基礎控除43万円を引いた額を所得割の基礎にしました。
  • 基礎控除:東京23区・大阪市は「総所得金額等−43万円」、名古屋市は「所得−市県民税の基礎控除額」(前年の合計所得金額が2,400万円以下なら43万円)で、この利益水準では同じ扱いです。
  • 式:各分で「(算定基礎額×所得割率)+均等割×人数+平等割(ある市のみ)」を計算し、分ごとに賦課限度額で頭打ちにして、4つの分を合計します。
  • 世帯:被保険者は本人1人、18歳未満の家族なし、他の所得なしとして計算しています。

軽減が使えるかの判定

国保料には、世帯の所得が低いときに均等割・平等割を減らす軽減があります。大阪市と名古屋市の公式ページに載る判定式は、7割軽減が「43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)」以下、5割軽減が「43万円+31万円×被保険者数+…」以下、2割軽減が「43万円+57万円×被保険者数+…」以下です。

単身の場合、2割軽減の上限は43万円+57万円=100万円です。利益400万円(総所得金額等335万円)はこれを大きく超えるため、この記事の比較に軽減は反映していません。軽減の対象になるのは、所得が100万円前後以下の世帯です。

公式一次情報

よくある質問

国民健康保険料は、東京23区と大阪市でどれくらい違いますか?
令和8年度の料率で、単身・40歳未満・青色65万円控除後の事業利益400万円の場合、東京23区は年約37.6万円、大阪市は約46.8万円で、約9.2万円の差です。800万円では東京23区が約79.9万円、大阪市が約91.5万円になります。
名古屋市の国保料は高いですか?
同じ条件で利益400万円なら年約40.9万円で、東京23区より約3.3万円高く、大阪市より約5.9万円低い水準です。均等割が3市で最も高く、所得割率は東京23区と大阪市の間です。
この金額は実際の通知額と同じですか?
概算です。端数処理や、扶養家族・他の所得・年度途中の加入などの条件で変わります。実際の額は、お住まいの市区町村から届く保険料の決定通知書で確認してください。
本記事について。税理士監修前の概説です。制度・期限は改正される場合があります。個別の判断は税務署・お住まいの市区町村窓口または専門家へご確認ください。