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電気工事業の登録の法人成り|承継届出と主任電気工事士の要件

登録電気工事業者の個人事業主が法人成りするときの手続きを、電気工事業法の条文と県の案内で整理します。承継の届出、営業所ごとの主任電気工事士と器具、登録の期間と手数料を確認します。

電気工事業法と県の案内(2026-10-27確認)で整理
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

電気工事業を個人で営み、登録電気工事業者になっている人が法人成りするとき、条文上は事業の全部の譲渡として、法人が登録電気工事業者の地位を承継します。承継した日から30日以内の届出が必要です。

ただし、法人成りを承継として扱うか新規登録として扱うかは、登録した県ごとに案内があります。この記事では、条文と県の案内で確認できた範囲を整理します。

登録と通知の違い、登録先

電気工事業を営む人は、原則として登録を受けて登録電気工事業者になります。工場やビルなどの自家用電気工作物の工事だけを行う場合は、登録ではなく、開始の10日前までの通知で足ります。この通知をした人が通知電気工事業者です(電気工事業法2条3項・17条の2)。

登録先は営業所の置き方で決まります(同法3条1項)。

営業所の置き方登録先
1つの都道府県内だけ営業所の所在地を管轄する都道府県知事
2つ以上の都道府県経済産業大臣

法人成りの手続きは、現在の登録をした県の窓口が受け付けます。この記事の県の情報は、各県が公開している案内によります。

法人成りは承継届出になる

電気工事業法9条1項は、登録電気工事業者が登録に係る事業の全部を譲渡したときは、譲り受けた者がその地位を承継すると定めています。承継した者は、承継の日から30日以内に届け出ます(同条3項)。

条文に「法人成り」という語はありません。県の案内では、次のように扱われています。

県案内の内容
沖縄県個人事業主が法人化した場合は、承継届出(譲渡)が必要。あわせて個人名から法人名への名称変更の届出も必要。手数料は両方を1件として2,200円
愛知県承継の届出の期限は承継の日から30日以内

建設業許可に基づく「みなし登録」の電気工事業者は、他者へ承継できないと沖縄県が案内しています。この場合は、法人側で登録の手続きが別に必要かを県に確認してください。

承継の前に、法人の役員に欠格事由がないことも条件です。承継を受ける法人が電気工事業法6条1項1号から5号のいずれかに当たると、地位を承継できません(同法9条1項ただし書)。

法人が満たす要件

法人でも、営業所ごとに次の2つを満たす必要があります。愛知県の新規登録の案内では、一般用電気工作物等の工事を行う営業所について、次の条件が示されています。

  • 主任電気工事士の設置:第一種電気工事士の免状を持つ人か、第二種電気工事士の免状を取得して3年以上の実務経験がある人を、営業所ごとに置きます(同法19条1項)。実務経験は証明書で示します。
  • 器具の備え付け:営業所ごとに、絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計を備えます(同法24条。一般用の場合の器具は県の案内による)。

個人事業の主任電気工事士が代表者本人の場合、法人でもその人が引き続き務められるかを確認します。法人に雇用されていることなど、細かい運用は県によって案内が異なることがあります。

有効期間・変更・廃止の期限

手続き期限・内容根拠
登録の有効期間5年。引き続き営む場合は更新登録電気工事業法3条
承継の届出承継の日から30日以内同法9条3項
登録事項の変更届変更の日から30日以内同法10条1項
廃止の届出廃止の日から30日以内同法11条

新規登録の手数料は、愛知県の案内では22,000円です。承継の手数料は県によって異なり、愛知県は不要、沖縄県は名称変更とあわせて2,200円と案内しています。

承継ではなく法人が新規に登録する扱いになった場合は、個人の事業を廃止した日から30日以内に廃止の届出が必要です。廃止すると個人の登録は効力を失います(同法13条)。

法人成りの進め方

  1. 登録している県の電気工事業の担当窓口に、法人成りが承継届出で足りるか、新規登録かを確認します。
  2. 法人を設立します。役員が欠格事由に当たらないか、先に確かめます。
  3. 法人の営業所で、主任電気工事士と必要な器具がそろっていることを確認します。
  4. 承継なら、承継の日から30日以内に届け出ます。名称変更の届出が別に必要な県もあります。
  5. 税務署への開業届や廃業届など、電気工事業以外の手続きも並行して進めます。

法人化の日と届出の日がずれると、登録のない期間が生じるおそれがあります。ほかの許認可の引き継ぎ可否は個人事業の許認可は法人成りで引き継げるかにまとめています。

よくある質問

個人の電気工事業の登録は、法人成りしても使えますか?
法人が地位を承継する届出が必要です。電気工事業法9条は事業の全部の譲渡による承継を定めており、沖縄県は法人化の場合に承継届出(譲渡)が必要と案内しています。
承継の届出はいつまでにしますか?
承継の日から30日以内です(電気工事業法9条3項)。
法人で営業所ごとに必要なものは何ですか?
主任電気工事士と、絶縁抵抗計などの器具です。一般用電気工作物等の場合の器具は、県の案内で絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計とされています。
登録の有効期間は何年ですか?
5年です。引き続き営む場合は更新登録を受けます。

まとめ

  • 電気工事業法9条は、事業の全部の譲渡による登録電気工事業者の地位の承継を定める。
  • 県の案内では、法人化は承継届出の対象とされる例がある。扱いは登録した県に確認する。
  • 承継の届出は承継の日から30日以内。名称変更の届出が別に要る県もある。
  • 営業所ごとに主任電気工事士と器具が必要で、登録の有効期間は5年。

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本記事について。税理士・行政書士の監修前のプロトタイプによる整理です。承継か新規登録かの扱い、手数料、様式は都道府県ごとに異なることがあり、個別の判断は登録した県の担当窓口や専門家にご確認ください。