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デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の申請要件

旧IT導入補助金は、名称が「デジタル化・AI導入補助金」になっています。個人事業主と法人で申請できる範囲、通常枠とセキュリティ対策推進枠の補助率と補助額、申請前に必要な手続き、2026年10月30日締切の第6次までの日程と第7回公募からの変更点を、事務局サイトで確認できた範囲でまとめます。

補助金
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

個人事業主も法人も、中小企業・小規模事業者の基準に当てはまれば同じ制度に申請できます。基準は業種ごとの資本金と常時使用する従業員数で決まり、個人事業は資本金を問われず従業員数の側で判定されます。

通常枠の補助率は1/2以内(条件を満たすと2/3以内)、補助額は5万円以上450万円以下です。申請にはGビズIDプライムとSECURITY ACTIONの宣言が必要で、取得に2週間ほどかかります。

個人事業主か法人かで申請の可否や補助率は変わらず、決め手は業種と従業員数です。個人事業の屋号で申請している人が法人成りする場合の考え方は、持続化補助金の記事(法人成りと持続化補助金)も参考になります。

申請できる人:業種別の資本金・従業員数の基準

事務局サイトの「申請の対象となる方」には、中小企業の基準が次の表で示されています。資本金と従業員数のどちらか一方が基準以下なら対象で、個人事業を含みます。

業種資本金常時使用する従業員
製造業(ゴム製品製造業を除く)・建設業・運輸業3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く)5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ・チューブ製造業と工業用ベルト製造業を除く)3億円以下900人以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業3億円以下300人以下
旅館業5,000万円以下200人以下
その他の業種3億円以下300人以下

このほか、医療法人・社会福祉法人・学校法人は従業員300人以下、商工会・商工会議所は100人以下などの基準が別に置かれています。常時使用する従業員は、労働基準法第20条の「あらかじめ解雇の予告を必要とする者」を指します。

小規模事業者の基準は従業員数だけで、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下です。小規模事業者かどうかは、後の表のセキュリティ対策推進枠の補助率に関わります。

事務局サイトには、組織形態と業種を選ぶと要件を確かめられる「申請対象者チェッカー」があります。結果は目安で、申請要件は交付規程と公募要領で確かめます。

個人事業主と法人で変わる点・変わらない点

  • 変わらない点:対象かどうかの判定は、上の表の業種別基準で行います。個人事業も表の中に含まれ、補助率と補助額の区分に個人か法人かの違いはありません。
  • 入力が変わる点:事務局のコールセンターが確認する項目に「補助事業者名・法人番号(個人事業主の場合は屋号)」があり、法人番号は法人にだけあります。加点のIT経営サポートセンターの利用申込では、個人事業主は「企業名」欄に代表者氏名を入力します。
  • 見え方が変わる点:個人事業主は資本金がないため、表の資本金の側ではなく従業員数の側で基準を満たすかを見ることになります。

税金や社会保険など、補助金以外の個人事業主と法人の違いは個人事業主と法人の違い 比較表にまとめています。

GビズIDプライムの取得方法が個人と法人で具体的にどう違うかは、本記事では確認できた範囲に含めていません。取得は「GビズID」ホームページの案内に従ってください。

申請枠ごとの補助率と補助額

事務局サイトの申請枠の一覧には、通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型と電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠があります。補助率と補助額を本文で確認できた2枠を示します。

申請枠補助率補助額
通常枠1/2以内。条件を満たす場合は2/3以内1プロセス以上で5万円以上150万円未満。4プロセス以上で150万円以上450万円以下
セキュリティ対策推進枠小規模事業者は2/3以内、中小企業は1/2以内5万円~150万円

通常枠で2/3以内になる条件は、事務局サイトの表記では「令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上であること」を示した場合です。第7回公募からは、この補助率引き上げの要件が令和8年度の地域別最低賃金の改定に合わせて変わります(詳細は公募要領)。

通常枠の対象は、会計・財務、顧客対応・販売支援、総務・人事・給与など、1種類以上の業務プロセスを持つソフトウェアです。汎用・自動化・分析ツールだけの申請は認められません。補助対象は、ソフトウェア購入費とクラウド利用料(最大2年分)が必須で、導入コンサルティング、導入設定、保守サポートなどの役務はオプションとして対象になります。

セキュリティ対策推進枠は、IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に載るサービスのうち、IT導入支援事業者が登録したものを導入するときの、サービス利用料(最大2年分)が対象です。

申請前に必要な手続き

事務局サイトは、すべての申請枠・類型の要件として次の2つを挙げています。

  • GビズIDプライムの取得:発行までおおむね2週間です。取得済みなら有効期限(2年3か月)も確認します。
  • SECURITY ACTIONの宣言:IPAの制度で、「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言が要件です。交付申請の作成時に宣言済みアカウントIDを入力し、発行までおおむね2〜3日です。

加点の対象には、クラウド製品の選定、インボイス対応製品の選定、賃上げの事業計画の策定と従業員への表明、デジタル化支援ポータル「デジwith」のIT戦略ナビwithの実施、IT経営サポートセンターの利用(第6回公募から加点)、健康経営優良法人2026の認定などがあります。加点は枠ごとに対象が異なるため、公募要領の枠別の記載で確かめてください。

賃上げの事業計画は、策定して従業員に表明していながら実際には表明していなかったことが交付後に分かると、交付決定が取り消されるとされています。

締切と日程、第7回公募からの変更点

2026年10月16日時点の事務局サイトでは、通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)の第6次締切分が次の日程です。

項目日程
締切日2026年10月30日(金)17:00
交付決定日2026年12月10日(木)(予定)
事業実施期間交付決定から2027年5月31日(月)17:00まで(予定)
事業実績報告期限2027年5月31日(月)17:00(予定)

交付申請期間は2026年3月30日(月)から始まり、締切は次数ごとに設けられています。第7次以降の締切分の日付は、事業スケジュールのページで確認してください。

2026年10月9日付の事務局のお知らせによると、第7回公募から次の制度変更があります。

  • 通常枠:令和8年度の地域別最低賃金の改定に伴い、補助率引き上げに係る要件が変わります。
  • 通常枠、インボイス枠(両類型)、セキュリティ対策推進枠:1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の向上に係る申請要件が加わります。
  • 同じ4枠:令和8年度の地域別最低賃金の改定に伴い、加点項目に係る要件が変わります。

第6回公募までと第7回公募からでは、公募要領と交付規程が別の版になっています。どの回に出すかで見る版が変わるため、締切日の近い回に申請する場合は、その回に対応する公募要領を事務局サイトの資料ダウンロードから選んでください。

まとめ

  • 対象は業種別の資本金・従業員数の基準を満たす中小企業・小規模事業者で、個人事業主も同じ表で判定される。
  • 通常枠は補助率1/2以内(条件付きで2/3以内)、補助額5万円以上450万円以下。セキュリティ対策推進枠は5万円~150万円。
  • GビズIDプライム(約2週間)とSECURITY ACTION宣言(約2〜3日)が全枠共通の申請前の要件。
  • 通常枠の第6次締切は2026年10月30日17:00。第7回公募から給与支給総額の要件などが変わる。

補助金を受け取ったときの税金の扱いは補助金・助成金の税金、小規模事業者向けの別の補助金は小規模事業者持続化補助金の要件と日程にまとめています。

公式一次情報

よくある質問

個人事業主でもデジタル化・AI導入補助金に申請できますか?
できます。事務局の対象者の表は個人事業を含み、業種別の資本金または従業員数の基準を満たせば対象です。個人事業主は資本金がないため、従業員数の側で判定します。
IT導入補助金とデジタル化・AI導入補助金は別の制度ですか?
事務局サイトは「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と表記しており、同じ事業の新しい名称です。2025年度以前は「IT導入補助金」として案内されています。
通常枠の補助額はいくらまでですか?
1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下です。補助率は1/2以内で、最低賃金に関する条件を満たすと2/3以内です。
申請前に何を準備しますか?
GビズIDプライムの取得(おおむね2週間)とSECURITY ACTIONの宣言(おおむね2〜3日)です。どちらも交付申請の要件なので、締切の前に余裕を持って始めてください。
次の締切はいつですか?
通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)の第6次締切分は2026年10月30日(金)17:00です。第7次以降の日付は事務局の事業スケジュールで確認できます。
本記事について。専門家監修前の概説です。2026年10月16日時点で事務局サイトに掲載されていた内容にもとづく一般的な案内で、採択や交付を保証するものではありません。申請の要件・補助率・日程は公募回ごとに変わるため、申請前に必ず該当回の公募要領と交付規程をご確認ください。