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源泉所得税を納め過ぎたとき|誤納額の還付請求と充当届出書の使い分け

預かった源泉所得税を多く納めてしまったときの直し方を整理します。還付請求書で戻してもらう方法と、給与や賞与なら次回以降の納付から差し引く充当届出書の方法があります。時効は納付した日から原則5年です。

国税庁の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

給与や報酬から預かった源泉所得税は、計算を間違えたり、払いすぎた給与を従業員から返してもらったりして、納めすぎになることがあります。納めすぎた税額は、手続きをすれば戻してもらえます。

国税庁のタックスアンサーNo.2506をもとに、還付請求できるケース、2つの手続きの違い、時効を順に確認します。

還付請求できる過誤納金の3つのケース

納め過ぎた源泉徴収税額を「過誤納金」と呼ぶ:国税庁は、還付請求できる過誤納金を次の3つとしています。
ケース内容
(1) 計算誤り等源泉徴収義務者における源泉所得税および復興特別所得税額の計算誤り等による過誤納金
(2) 誤払等支払額が誤払等により過大であったため、返還を受けたことによる過誤納金
(3) 条件付の支払支払額が条件付のものであったため、返還を受けたことによる過誤納金

給与を払いすぎて従業員に返してもらった場合は(2)に当たります。源泉徴収税額表の見方で税額を取り違えた場合は(1)です。

還付請求書で戻してもらう方法

源泉徴収義務者が納め過ぎたときは、次の流れで還付を請求できます。

  1. 「源泉所得税及び復興特別所得税の誤納額還付請求書」を作成する。
  2. 誤りが生じた事実を記載した帳簿書類の写し等を添付する。
  3. 源泉所得税の納税地の所轄税務署長に提出する。

提出先は「源泉所得税の納税地の所轄税務署長」です。どの税務署に当たるかは、税務署に確認してください。

給与・賞与なら充当届出書で次回の納付から差し引ける

過誤納金が給与や賞与に係るものであるときは、還付請求書に代えて「源泉所得税及び復興特別所得税の誤納額充当届出書」を提出する方法もあります。

届出書を提出した日以後に納付すべき給与や賞与の源泉所得税から、過誤納金に相当する金額を控除できます。

手続き書類戻り方対象
還付請求誤納額還付請求書納め過ぎた額の還付を請求する(1)〜(3)の過誤納金
充当誤納額充当届出書届出日以後に納付する給与・賞与の源泉所得税から差し引く給与や賞与に係る過誤納金

説明用の数字で確認します。給与の源泉所得税を3,000円多く納めていた場合に、充当届出書を提出すると、その後の納付で3,000円を差し引けます。差し引けるのは、届出書を出した日以後に納付する分です。

毎月の納付や納期の特例の納付期限は、給与から預かる税金・保険料の納付先と期限で確認できます。

請求できる期間は納付から原則5年

国税庁は、これらの還付請求等について、原則として納付した日から5年を過ぎると時効により手続きができなくなると案内しています。

  • 納め過ぎに気づいたら、時効を過ぎる前に早めに手続きをする。
  • 起算するのは、納付した日。給与を払った日ではない。

源泉所得税の納期の特例を使っている場合の納付の流れは、源泉所得税の納期の特例で整理しています。

まとめ

  • 納め過ぎた源泉所得税(過誤納金)は、計算誤り・誤払の返還・条件付の支払の返還の3つのケースで還付請求できる。
  • 還付請求は、誤納額還付請求書に帳簿書類の写し等を添えて、納税地の所轄税務署長に提出する。
  • 給与や賞与に係る過誤納金は、誤納額充当届出書で、届出日以後に納付する源泉所得税から差し引くこともできる。
  • 手続きは納付した日から原則5年で時効になる。

次に知りたいこと

公式情報

よくある質問

源泉所得税を納め過ぎたとき、戻してもらえますか?
計算誤りや、誤払・条件付の支払で返還を受けた場合などの過誤納金は、誤納額還付請求書を所轄税務署長に提出して還付を請求できます(出典:国税庁タックスアンサーNo.2506)。
還付請求書と充当届出書はどう使い分けますか?
過誤納金が給与や賞与に係るものなら、還付請求書に代えて誤納額充当届出書を出し、届出日以後に納付する給与・賞与の源泉所得税から差し引けます。それ以外は還付請求書を使います(出典:国税庁)。
還付請求書にはどんな書類を付けますか?
誤りが生じた事実を記載した帳簿書類の写し等を添付します(出典:国税庁)。
納め過ぎの請求にはいつまでという期限がありますか?
原則として、納付した日から5年を過ぎると時効により手続きができなくなります(出典:国税庁)。
本記事について。税理士監修前の概説です。取引ごとの扱いは契約内容や経理処理で変わるため、申告前に税務署または税理士へ確認してください。