合同会社の解散・清算結了登記|期限・登録免許税・必要書類
合同会社を畳むときの2回の登記と、解散事由・清算人の決まり方で変わる添付書類を整理します。
2026年時点の制度合同会社を総社員の同意で解散する場合、法務局への主な申請は「解散・清算人」と「清算結了」の2回です。最初の登記は解散または清算人の就任から2週間以内、清算結了登記は社員の承認から2週間以内に申請します。
| 登記 | 期限 | 登録免許税 | 中心となる書類 |
|---|---|---|---|
| 解散・清算人 | 解散または就任から2週間以内 | 3万9千円 | 総社員の同意書、定款、清算人の選び方に応じた書類 |
| 清算結了 | 社員の承認から2週間以内 | 2千円 | 清算結了承認書 |
官報公告、知れている債権者への催告、清算に係る計算は必要な工程ですが、法務局へ出す添付書類とは別です。提出先と用途を混ぜないよう、後半のチェック表で分けます。
解散事由と清算人の決まり方
会社法641条は、合同会社を含む持分会社の解散事由として、存続期間の満了、定款で定めた事由、総社員の同意、社員の欠缺、合併、破産手続開始の決定、裁判を挙げています。小規模な合同会社が自ら畳む場面では、総社員の同意で解散する形が中心です。
清算する合同会社には、1人以上の清算人を置きます。会社法647条では、清算人の決まり方が次の順で分かれます。
- 定款に清算人の定めがあれば、その人が就任する
- 社員の過半数の同意で清算人を決める
- どちらにも当たらなければ、業務を執行する社員が清算人になる
- 該当者がいない場合などは、利害関係人の申立てで裁判所が選ぶ
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解散・清算人登記の必要書類
法務局の「合同会社解散及び清算人選任登記申請書」の記載例では、登録免許税は3万9千円です。内訳は解散の登記3万円と、清算人の登記9千円です。
解散の事由に関する書類と、清算人に関する書類を別に確認します。
| 確認すること | 場面 | 法務局の記載例にある添付書類 |
|---|---|---|
| 解散事由 | 総社員の同意 | 総社員の同意書 |
| 解散事由 | 定款で定めた事由の発生 | 定款と、その事由の発生を証する書面 |
| 解散事由 | 存続期間の満了 | 解散に関する添付書類なし |
| 清算人 | 社員の過半数の同意で選任 | 同意書、就任承諾書 |
| 清算人 | 定款で定めた人が就任 | 定款または定款変更の同意書、就任承諾書 |
| 清算人 | 業務執行社員が就任 | 定款 |
| 清算人 | 裁判所が選任 | 選任決定書の正本など |
代理人が申請する場合は委任状も添付します。清算人が印鑑届を出す場合は、法務局の記載例が求める個人の印鑑証明書も確認します。
官報公告と債権者への催告
合同会社の清算人は、就任後、遅滞なく官報で公告し、把握している債権者には個別に催告します。債権を申し出る期間は2か月を下回れません。期間内に申し出ない債権者は清算から除かれる旨も公告へ記載します(会社法660条)。
この申出期間中は、原則として債務を弁済できません。少額の債権や担保がある債権などについては、裁判所の許可を得た例外があります(会社法661条)。
- 2か月は公告に置く申出期間です。「清算人の就任日から必ず2か月」と読み替えません。
- 官報公告と個別の催告は、登記申請書への添付ではなく、清算人が別に行う債権者保護の手続きです。
清算に係る計算と社員の承認
清算事務が終わったら、清算人は遅滞なく清算に係る計算を行い、社員の承認を受けます。会社法667条では、計算を社員に知らせた後、1か月以内に異議が出なければ承認したものとみなします。不正な行為がある場合は、このみなし承認を使えません。
清算結了登記の2週間は、社員が清算に係る計算を承認した日から数えます。残余財産の整理が終わった日や、官報公告を出した日から数える期限ではありません。
清算結了登記の必要書類
法務局の「合同会社清算結了登記申請書」の記載例では、登録免許税は2千円です。登記すべき事項には清算結了の日を記載し、清算結了承認書を添付します。
清算結了承認書は、社員が清算に係る計算を承認した事実を示す書類です。代理人が申請する場合は、委任状も添付します。
提出先別の書類チェック表
| 書類・手続き | 提出先・相手 | 登記の添付書類か |
|---|---|---|
| 解散・清算人登記申請書と添付書類 | 本店所在地を管轄する法務局 | 該当する |
| 官報公告 | 官報 | 該当しない |
| 知れている債権者への催告 | 各債権者 | 該当しない |
| 清算に係る計算 | 社員へ提示 | 清算結了承認書の前提 |
| 清算結了承認書 | 法務局 | 清算結了登記に添付 |
| 異動届出書 | 異動前の納税地を所轄する税務署 | 該当しない |
都道府県税事務所と市区町村への届出は、所在地の自治体が定める様式と期限を確認します。
株式会社との違い
| 項目 | 合同会社 | 株式会社 |
|---|---|---|
| 解散の決定 | 総社員の同意など | 株主総会の決議など |
| 清算人 | 定款、社員の過半数の同意、業務執行社員など | 取締役、定款、株主総会の決議など |
| 清算の承認 | 社員が承認。通知後1か月以内に異議がなければ承認とみなす場合あり | 株主総会が決算報告を承認 |
| 結了登記の中心書類 | 清算結了承認書 | 株主総会議事録と株主リスト |
株式会社の登記は株式会社の解散登記・清算結了登記で確認できます。
税務署への届出
解散と清算結了は、国税庁の異動届出書の対象です。異動後、速やかに、異動前の納税地を所轄する税務署へ提出します。国税庁の手続案内では添付書類はありませんが、内容確認のため定款などの写しを求められる場合があります。
解散すると事業年度が区切られ、清算中にも法人税の申告が続きます。申告の区切りと残余財産の税務は、法人の解散・清算手続きと税務を参照してください。
よくある質問
- 合同会社の解散登記にはいくらかかりますか?
- 法務局の記載例では3万9千円です。解散の登記が3万円、清算人の登記が9千円です。
- 合同会社の清算結了登記はいつまでですか?
- 社員が清算に係る計算を承認した日から2週間以内です。登録免許税は2千円です。
- 合同会社の清算人は誰になりますか?
- 定款で定めた人、社員の過半数の同意で選んだ人、業務を執行する社員などです。就任経路によって登記の添付書類が変わります。
- 債権者がいなくても官報公告は必要ですか?
- 会社法660条は、合同会社の清算人に官報公告を求めています。把握している債権者には個別の催告も必要です。
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公式一次情報
- 法務局「合同会社解散及び清算人選任登記申請書」記載例(登録免許税、解散事由・清算人の決まり方別の添付書類)
- 法務局「合同会社清算結了登記申請書」記載例(登録免許税、清算結了承認書、委任状)
- 法務局「商業・法人登記の申請書様式」(持分会社3-7・3-8)
- e-Gov法令検索「会社法」(641条・646条・647条・660条・661条・667条・926条・928条・929条)
- 国税庁「異動事項に関する届出」(解散・清算結了、提出期限、提出先、添付書類)
- 国税庁「法人税のあらまし」第1 事業年度(解散した法人の事業年度の区切り)


