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解散・清算中の法人住民税の均等割|事務所を有する月数で月割(計算例つき)

会社を解散したあとも払う法人住民税の均等割について、課税される根拠、解散事業年度と清算中の事業年度での月割の考え方、架空条件の計算例を地方税法の条文で整理します。

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編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

法人住民税の均等割は、所得に関係なく「事務所又は事業所を有する法人」に課されます。解散の登記をしても清算が終わるまで法人は存続するため、事務所を残している間は、清算中の事業年度でも均等割の申告が必要です。

金額は、事業年度ごとに「事務所等を有していた月数÷12」で月割します。解散した年度の額、清算中の年度の額、残余財産が確定した年度の額を、条文に沿って順に示します。

解散後も均等割がかかる根拠

道府県民税は地方税法24条1項3号、市町村民税は同法294条1項3号が、道府県内・市町村内に事務所又は事業所を有する法人に、均等割額と法人税割額を課すと定めています。条文は、解散した法人を除くとは書いていません。

会社法476条は、解散して清算をする株式会社を、清算の目的の範囲内で、清算が結了するまではなお存続するものとみなすと定めています。清算中の会社にも、事務所があるかぎり均等割の納税義務の文言が当てはまります。

解散後の法人事業税・法人都民税の申告期限と異動届出書は解散後の法人事業税・法人都民税の異動届と申告期限にまとめています。この記事は、その申告書に載せる均等割の月数の考え方に絞ります。

事業年度ごとの月割の計算

地方税法52条3項(道府県民税)と312条4項(市町村民税)は、均等割の額を、年額に、法人税額の課税標準の算定期間中に事務所、事業所又は寮等を有していた月数を乗じて、12で割って算定すると定めています。月数は暦に従って計算し、1か月に満たないときは1か月、1か月に満たない端数が生じたときは切り捨てます。

算定期間は、法人税の事業年度に合わせた期間です。解散すると事業年度は解散の日で区切られ、そのあとは清算中の事業年度になります(区切りと申告回数は合同会社の解散後の事業年度と法人税の申告回数)。株式会社の清算事務年度は、解散した日の翌日から始まる各1年の期間です(会社法494条1項)。

期間均等割の月数の数え方
解散事業年度(事業年度の初日から解散の日まで)その期間のうち事務所等を有していた月数
清算中の事業年度(解散の翌日から1年ごと)事務所等を有していた月数(通常は12か月)
残余財産が確定した事業年度(初日から確定の日まで)その期間のうち事務所等を有していた月数

年額は、資本金等の額と従業者数の区分で決まります。区分と標準税率は法人住民税の均等割|赤字でも払う年7万円の仕組みと税率表に載せています。

架空条件での計算例

以下は説明のための架空の条件です。資本金等の額が1,000万円以下・従業者数50人以下の株式会社が、特別区のみに事務所を置いています。

均等割の年額は、上の記事で示した東京都の税率表の70,000円とします。決算は3月末、令和8年12月31日に解散したとします。

期間月数計算均等割額
解散事業年度(令和8年4月1日〜12月31日)9か月70,000円×9÷12=52,500円52,500円
清算中の事業年度(令和9年1月1日〜12月31日)12か月70,000円×12÷1270,000円
残余財産確定の事業年度(令和10年1月1日〜6月15日確定)5か月(5か月と15日の端数15日は切り捨て)70,000円×5÷12=29,166円29,100円(100円未満切捨て)

100円未満の切り捨ては、東京都の手引の案内です。上の表の残余財産確定の年度は、月の途中で確定した場合の数え方の例です。確定の日を含めた月数の数え方や、納付先が複数の自治体にわたる場合の按分は、納付先の自治体に確認してください。

事務所をなくしたときの扱い

均等割の月数は「事務所、事業所又は寮等を有していた月数」で数えるため、解散後に賃貸借契約を終えて事務所をなくした場合は、事務所を有していた期間までが月数になります。登記上の本店だけを残している場合など、事務所の有無の判断が分かれるときは、条文だけでは決められません。所管の都税事務所・県税事務所・市町村に確認してください。

事務所を移したり廃止したりしたときの異動届出書の期限は解散後の法人事業税・法人都民税の異動届と申告期限に載せています。休眠のまま放置するときの均等割は休眠会社とは?会社法の定義と休眠させる方法を参照してください。

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。均等割の年額と月数の数え方は自治体ごとの案内で異なる場合があり、計算例は架空の条件です。申告前に所管の都税事務所・県税事務所・市町村、または税理士へ確認してください。