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事業目的の変更手続き(特別決議・登記期限・登録免許税)

株式会社が事業目的を変えるときの手順を、株主総会の決議、法務局での変更登記、税務署や許認可・取引先への連絡の順に整理します。期限は登記が2週間以内、費用は登録免許税3万円が目安です。

会社法・届出の手続き
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

株式会社の事業目的は定款に書かれ、登記もされています。目的を変えるには、株主総会の特別決議で定款を変え、変更から2週間以内に本店所在地の法務局で変更登記をします。登記には登録免許税3万円がかかり、税務署への異動届出書も出します(決議の要件から登記後の連絡先まで、順に整理します)。

変更の全体の流れ

目的の変更は、決議、登記、届出の3段階です。登記の期限が最も短いため、決議の日から逆算して準備します。

順番やること期限・費用
1株主総会で定款の目的を変える特別決議をする決議の日に定款が変わる(変更日を別に定めた場合はその日)
2本店所在地の法務局へ変更登記を申請する変更から2週間以内・登録免許税3万円
3税務署へ異動事項に関する届出書を出す異動後速やかに
4許認可の窓口・取引先に必要な連絡をする窓口ごとに異なる

株主総会の特別決議

株式会社は、成立後、株主総会の決議によって定款を変更できます(会社法466条)。定款変更の決議は特別決議にあたります(会社法309条2項11号)。

特別決議は、議決権を行使できる株主の議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成で成立します。定款でこれより厳しい要件を定めることもできます。

ポイント:株主が代表者1人だけの会社でも、決議をした事実を残す株主総会議事録は作ります。法務局の記載例では、議事録と株主リストが添付書類に挙げられています。

目的を書くときは、変更部分だけでなく、変更後のすべての目的を登記します。書き方の考え方は設立時の定款の事業目的の書き方と共通です。

法務局での変更登記

目的は会社の登記事項です。登記事項に変更が生じたときは、2週間以内に、本店の所在地で変更の登記をしなければなりません(会社法911条3項1号・915条1項)。

  • 申請書:法務局の「株式会社変更登記申請書(目的の変更)」の様式と記載例を使います。
  • 登録免許税:記載例では金3万円です。収入印紙または領収証書で納付します。
  • 添付書類:株主総会議事録、株主の氏名・住所・議決権数を証する書面(株主リスト)、代理人に委任する場合は委任状です。

登録免許税は、登記の事由ごとに法務局の記載例で金額を確かめます。商号や本店も同時に変えるときの合計額は、申請前に法務局へ確認してください。商号や本店の登記の期限と費用は、末尾の「次に知りたいこと」で確認できます。

登記後の連絡先

国税庁の案内では、事業目的の変更は「異動事項に関する届出」の対象です。

届出先届出書期限・提出先
税務署異動事項に関する届出書異動後速やかに。提出先は異動前の納税地の所轄税務署長
都道府県税事務所・市区町村自治体ごとの異動届自治体ごとに異なる

税務署の届出書に添付書類はありませんが、異動の内容を確認するため定款などの写しを求められることがあります。この届出書の「消費税」の欄にレ印を付けて出せば、消費税の異動届出書を重ねて出す必要はありません。

許認可と取引先への連絡

目的を書き足しても、その事業の許認可が自動で得られるわけではありません。許認可は所管の窓口が審査するため、新しい事業が許認可の対象なら、目的の変更を決議する前に、所管窓口で目的の書き方や必要書類を確認しておくと、手戻りを防げます。

  • すでに持っている許認可:変更届の要否と期限は許認可の種類ごとに違います。所管窓口の案内で確かめてください。
  • 銀行:融資や口座の契約で目的の変更を連絡する必要があるかは、取引銀行ごとに違います。取引銀行の案内で確認してください。
  • 取引先との契約:契約書の事業内容の欄に影響する場合は、契約ごとに確認します。

次に知りたいこと

よくある質問

事業目的の変更は、株主総会の普通決議でできますか?
できません。定款の変更は特別決議が必要です(会社法309条2項11号)。議決権の過半数を持つ株主が出席し、その3分の2以上の賛成が要ります。
変更登記を2週間以内にしないとどうなりますか?
会社法915条1項は2週間以内の登記を義務としています。遅れた場合の取扱いは法務局または司法書士へ確認してください。
登録免許税はいくらですか?
法務局の記載例では、目的の変更は金3万円です。
税務署への届出は必要ですか?
国税庁は、事業目的の変更を「異動事項に関する届出」の対象としています。異動後速やかに、異動前の納税地の所轄税務署長へ出します。

会社の手続きを整理する

商号や本店の変更と合わせて手続きを確認するときは、次のガイドが役立ちます。

公式情報

本記事について。税理士・司法書士監修前の一般的な整理です。許認可や契約は個別の事情で異なるため、所管窓口や専門家へご確認ください。

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