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民泊(住宅宿泊事業)の届出の法人成り|法人の新規届出と個人の廃業等の届出

住宅宿泊事業の届出をしている個人事業主が法人成りするときの手続きを、住宅宿泊事業法の条文と県・市の案内で整理します。変更届では足りない理由、法人の届出に必要な書類、廃業等の届出の期限を確認します。

住宅宿泊事業法と県・市の案内(2026-10-27確認)で整理
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

民泊を個人で営み、住宅宿泊事業の届出をしている人が法人成りするときは、法人が自分の名前で新たに届出をし、個人は事業を廃止した日から30日以内に廃業等の届出をする形になるとみられます。住宅宿泊事業法には、届出を譲渡や法人化で引き継ぐ規定が見当たりません。

ただし、個人から法人への切り替えを直接説明した県・市の案内は、今回の確認では見つかりませんでした。条文と各自治体の案内から読み取れる範囲を整理しているため、実際の進め方は届出先の保健所に確認してください。

住宅宿泊事業の届出とは

住宅宿泊事業は、旅館業の営業者以外の人が、宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業のうち、宿泊させる日数が1年間で180日を超えないものです(住宅宿泊事業法2条3項)。都道府県知事(保健所設置市などでは市長)に届け出た人は、旅館業法の許可がなくても営めます(同法3条1項)。

届出は、事業を営む住宅ごとに行います(同法3条2項)。複数の住宅で民泊をしている場合は、住宅の数だけ手続きが必要です。

法人成りは新規届出と廃業等の届出

届出書には、商号、名称または氏名、法人の場合は役員の氏名などを書きます(同法3条2項)。この事項に変更があったときは、30日以内に変更の届出をします(同条4項)。

ただし、個人が法人になると、届出をする人そのものが変わります。氏名を書き換える変更届では足りず、法人が届出をする形になるとみられます。

相手手続き根拠
法人住宅ごとに、住宅宿泊事業を営む旨の届出をする法3条1項・2項
個人事業を廃止した日から30日以内に廃業等の届出をする法3条6項5号

名古屋市の案内では、事業を廃止したときは30日以内の廃業等の届出が必要で、届出は原則として民泊制度運営システムで行います。廃業等の届出の前に、宿泊させた日数などの定期報告を済ませておくよう案内されています。

法人が出す書類と守ること

静岡県の案内では、届出書の添付資料は、個人と法人で共通のものに加えて、法人だけが出すものがあります。

区分主な添付資料
個人・法人共通消防法令適合通知書、住宅の登記事項証明書、住宅の図面など。マンションでは専有部分の用途に関する規約の写し
法人だけ定款または寄付行為、登記事項証明書、役員が破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に当たらない旨の市町村長の証明書、欠格事由に当たらない旨の誓約書

官公署が出す証明書類は、届出の日前3か月以内に発行されたものが必要です(静岡県の案内)。個人の届出時に取った消防の書類や図面を、法人の届出で使えるかは、保健所に確認します。

法人の役員が欠格事由に当たると、法人は事業を営めません(同法4条7号)。当たるのは、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない人、一定の刑に処せられて3年を経過していない人、暴力団員などです。

届出後は、人を宿泊させた日数などを定期的に知事へ報告します(同法14条)。住宅の居室が多い場合や、宿泊中に不在となる場合は、住宅宿泊管理業者への委託が必要です(同法11条1項)。

届出の期限

手続き期限根拠
届出事項の変更(商号・役員など)変更の日から30日以内法3条4項
廃業等の届出事業を廃止した日から30日以内法3条6項

法人の新規届出に、条文上の期限はありません。ただし、個人の廃業等の届出は廃止した日から30日以内とされているため、法人の営業開始とのずれに気をつけます。

法人成りの進め方

  1. 届出先の保健所(保健所設置市では市)に、法人成りで新規届出と廃業等の届出が必要か、順序を確認します。
  2. 法人を設立します。役員が欠格事由に当たらないか、先に確かめます。
  3. 住宅の所有者や賃借人が個人のままか法人に移るかを整理し、法人が事業を営む権限を持つ書類をそろえます。
  4. 消防法令適合通知書など、届出に必要な書類を、法人の名前で用意し、住宅ごとに新規届出をします。
  5. 個人の事業を廃止した日から30日以内に、定期報告を済ませたうえで廃業等の届出をします。
  6. 税務署への廃業届や開業届など、民泊以外の手続きも並行して進めます。

届出が済むまでは、法人名義で宿泊者を受け入れられません。受け入れ予約が入っている場合は、日程を先に確認します。ほかの許認可の引き継ぎ可否は個人事業の許認可は法人成りで引き継げるかにまとめています。

よくある質問

個人の住宅宿泊事業の届出は、法人成りしても使えますか?
住宅宿泊事業法には届出を引き継ぐ規定が見当たらず、法人が自分の名前で届出をする形になるとみられます。個人は廃業等の届出をします。扱いは届出先の保健所に確認してください。
廃業等の届出はいつまでにしますか?
事業を廃止した日から30日以内です(住宅宿泊事業法3条6項)。名古屋市は、届出の前に定期報告を済ませるよう案内しています。
法人の届出で、追加で必要な書類は何ですか?
静岡県の案内では、定款または寄付行為、登記事項証明書、役員の市町村長の証明書、欠格事由に当たらない旨の誓約書です。
民泊は年に何日までですか?
宿泊させる日数が1年間で180日を超えない事業が、住宅宿泊事業です(同法2条3項)。

まとめ

  • 住宅宿泊事業法には届出を引き継ぐ規定が見当たらず、法人は住宅ごとに新たに届け出る形になるとみられる。
  • 個人は、廃止した日から30日以内に廃業等の届出をする。
  • 法人の届出には、定款、登記事項証明書、役員の証明書などが加わる。
  • 役員が欠格事由に当たると、法人は事業を営めない。

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本記事について。税理士・行政書士の監修前のプロトタイプによる整理です。個人から法人への切り替えの扱い、提出書類、様式は届出先の自治体ごとに異なることがあり、個別の判断は保健所や専門家にご確認ください。