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法人成り後の初回給与と社会保険料|前月分を翌月に差し引く仕組み

法人成りで社会保険に入ると、保険料は資格取得月から発生します。給料から差し引くのは前月分で、納付期限は翌月末です。設立月を例に、初回の給料で引く額と納付の月を日本年金機構の案内で整理します。

法人成り
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

法人成りした会社の厚生年金保険料は、被保険者の資格を取得した月の分から発生します。給料から差し引けるのは「前月分」で、会社が国に納めるのは対象月の翌月末です。このため、設立した月に払う初回の給料では、差し引ける保険料がまだない場合があります。

先に結論:保険料は「発生する月」と「給料から差し引く月」と「納める月」が別々です。日本年金機構は、当月に支払う給料から前月の標準報酬月額にかかる保険料を差し引くことができ、納付期限は対象月の翌月末日としています。
項目いつ例:資格取得が10月の場合
保険料が発生する月資格を取得した月の分から10月分から
給料から差し引く月当月支払いの給料から前月分を差し引ける10月分は、11月に支払う給料で差し引ける
会社が納める期限対象月の翌月末日(休日なら翌営業日)10月分は11月末日

保険料はいつの分から発生するか

厚生年金保険の保険料は月単位で計算します。月の途中で被保険者の資格を取得した場合も、資格を取得した月の保険料から支払う必要があります(日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは」)。

法人成りで新しく設立した会社が厚生年金に加入する場合も、この考え方です(日本年金機構の案内は厚生年金保険について書かれています)。社会保険の手続きで資格を取得した月が、保険料が発生する最初の月になります。

給料から差し引くのは前月分

保険料は、会社が被保険者に払う給料から被保険者負担分を直接差し引き、会社負担分と合わせて翌月末までに国に納めます。個人が別に納める必要はありません。

差し引くタイミングについて、日本年金機構は次のように案内しています。

  • 給料:当月に支払う給料から、前月の標準報酬月額にかかる保険料を差し引くことができる。例として、5月の給料支払日には4月分の保険料を差し引く。
  • 賞与:その賞与の標準賞与額にかかる保険料を、その賞与から差し引くことができる。

国税の源泉所得税とは別の仕組みなので、給与明細では社会保険料と所得税を分けて確認します。源泉所得税の納付は給与から預かったお金の納付で整理しています。

設立月を例にした初回給与の見方

次は、上の決まりを当てはめた例です。実際の金額は、年金事務所に届け出た標準報酬月額と保険料率で決まります。

  • 10月に会社を設立し、役員報酬を受ける人が10月に資格を取得した。
  • 10月に払う給料で差し引けるのは前月(9月)分です。この人は9月に資格がないため、前月分の保険料はありません。
  • 10月分の保険料は、規則上、11月に払う給料で差し引けます。
  • 会社は10月分の保険料(被保険者負担分と会社負担分)を、11月末日までに納めます。

11月分の保険料は、同じ考え方で12月に払う給料で差し引けます。どの月の給料にどの月の保険料が入っているかは、給与明細の控除欄で確認してください。

例は仕組みの説明です。給与の締め日や支払日、会社が定めた控除の方法によって、差し引く月は変わることがあります。日本年金機構の案内は「差し引くことができる」という書き方で、控除の月は会社の給与規程で決めておきます。

納付期限と納付方法

納付期限は、納付対象月の翌月末日です。たとえば4月分の保険料の期限は5月末日で、末日が休日の場合は翌日以降の最初の営業日になります。保険料額は毎月20日頃に、年金事務所から保険料納入告知書などで知らされます。

口座振替・金融機関の窓口・電子納付(Pay-easy)の手続きと、納付書が届かないときの対応は、社会保険料の納付方法で整理しています。

注意したいこと

  • 退職時:月の末日に退職した場合は、給与計算の締め日によって、退職時の給料から前月分と当月分の被保険者負担分が差し引かれることがあります。
  • 資格取得と同じ月に退職したとき:その月の保険料の納付が必要です。ただし、同じ月に別の厚生年金保険または国民年金の資格を取得した場合は、先の保険料の納付が不要になり、還付のお知らせが届きます。
  • 個人事業主のときの国保・国民年金:法人成りで社保に入ると、国民健康保険と国民年金からは外れます。切り替えの流れは国保・国民年金の脱退手続きで確認してください。

次に知りたいこと

公式情報

まとめ

  • 保険料は、被保険者の資格を取得した月の分から発生する。
  • 給料から差し引くのは、当月に支払う給料で前月分。
  • 会社が国に納める期限は、対象月の翌月末日。
  • 設立月に払う初回の給料では、前月分がないため差し引く保険料がない場合がある。
  • 控除の月の決め方は会社の給与規程に合わせ、不明点は年金事務所へ確認する。

よくある質問

法人成りした月の給料から社会保険料は引きますか?
当月に払う給料から差し引けるのは前月分です。設立月に資格を取得した場合、その前月分はないため、初回の給料から引かない場合があります。設立月の保険料は、翌月に払う給料から差し引きます(出典:日本年金機構)。
10月に資格を取得したら、10月分の保険料はいつ納めますか?
納付期限は対象月の翌月末日なので、10月分は11月末日です。末日が休日の場合は、翌日以降の最初の営業日になります(出典:日本年金機構)。
月の途中で資格を取得したら、その月の保険料は日割りですか?
日割りではありません。保険料は月単位で計算し、資格を取得した月の保険料から支払う必要があります(出典:日本年金機構)。
保険料の納付書が届かないときはどうしますか?
管轄の年金事務所に連絡し、再度発行を依頼するなどの相談をします。保険料額は毎月20日頃に、保険料納入告知書などで通知されます(出典:日本年金機構)。
本記事について。税理士監修前の概説です。保険料の額や控除の方法は事業所ごとの届出内容で変わるため、不明点は年金事務所または社会保険労務士へ確認してください。