法人成り後1年目の期限カレンダー:設立日から数える届出・納付・申告の一覧
法人を設立した日を起点に、税務署・自治体へ出す届出、源泉所得税の納付、決算後の申告までの期限を、1枚の時系列表にまとめます。架空の設立日で日付を当てはめ、各行から詳しいガイドへ案内します。
届出・期限法人成り後の最初の期限は、給与支払事務所等の開設届出書(開設から1か月以内)、法人設立届出書(設立の日以後2か月以内)、青色申告の承認申請書(設立の日から3か月を経過した日と第1期の末日のうち早い日の前日まで)の順に来ます。その後は毎月の源泉所得税の納付があり、決算日の翌日から2か月以内に法人税・消費税の申告があります。
期限の数え方は書類ごとに違い、起点は「設立の日(設立登記の日)」「給与支払事務所等を設けた日」「決算日の翌日」の3種類に分かれるので、まず起点を決めてから日付を当てはめます。
計算に使う架空の設立日
次の架空の条件で日付を当てはめます。実際の期限は、設立日・決算月・給与の支払開始日で変わります。
- 設立の日(設立登記の日):2026年10月1日
- 決算月:3月末(第1期は2026年10月1日から2027年3月31日)
- 給与支払事務所等を設けた日:設立と同じ2026年10月1日
- 期限は「3か月後の同じ日付」のように数えた目安で、月末設立などの日付の読み方に迷うときは税務署へ確認する
期限の時系列表
| 起点 | 手続き | 期限の決まり | 架空の設立日での目安 | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|---|
| 給与支払事務所等を設けた日 | 給与支払事務所等の開設届出書 | その事実があった日から1か月以内(所得税法230条) | 2026年11月1日(日曜のため休日明けの11月2日) | 給与支払事務所等の開設届出書 |
| 設立の日 | 法人設立届出書(税務署) | 設立の日以後2か月以内 | 2026年12月1日 | 法人設立届出書 |
| 設立の日 | 事前確定届出給与に関する届出書(役員賞与などを定める場合) | 設立の日以後2か月を経過する日まで | 2026年12月1日前後 | 法人設立届出書の表 |
| 設立の日 | 青色申告の承認申請書 | 設立の日以後3か月を経過した日と第1期の末日のうち早い日の前日まで | 2026年12月31日(3か月経過日が2027年1月1日) | 法人の青色申告承認申請書 |
| 設立の日 | 都道府県・市区町村への法人設立・設置届出書 | 自治体ごとに異なる | 事業所のある自治体の案内で確認 | 都道府県・市区町村へ出す届出 |
| 給与を支払った月 | 源泉所得税の納付(原則) | 支払った月の翌月10日まで | 10月払い分は2026年11月10日 | 源泉所得税の納期の特例 |
| 承認を受けたあと | 納期の特例を使う場合の納付 | 1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日 | 2026年10〜12月分は2027年1月20日 | 源泉所得税の納期の特例 |
| 第1期の確定申告書の提出期限 | 棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書 | 設立第1期の確定申告書の提出期限まで | 2027年5月31日 | 棚卸資産の評価方法の届出・償却方法の届出 |
| 決算日の翌日 | 法人税の確定申告・納付 | 事業年度終了の日の翌日から2か月以内(法人税法74条) | 2027年5月31日 | 法人の決算と申告 |
| 課税期間の末日の翌日 | 消費税の確定申告・納付(課税事業者の場合) | 課税期間の末日の翌日から2か月以内(消費税法45条) | 2027年5月31日 | 法人の決算と申告 |
| 事業年度終了の日 | 定款の定め等による申告期限の延長の特例の申請書 | 適用を受けようとする事業年度の終了の日まで | 2027年3月31日 | 申告期限の延長の特例 |
期限が土曜・日曜・祝日などの休日等に当たるときは、国税庁のタックスアンサーNo.5100が、休日等明けの日が提出期限になると注記しています。
表の読み方と注意点
青色申告の承認申請書は、法人設立届出書の2か月より1か月長い期限だが、第1期が3か月に満たないと第1期の末日の前日が期限になるので、同じ時期にまとめて準備するのが安全です。決算が3月でも、設立が1月なら1期目の期限は3月30日になります。
法人税の申告期限は、事業年度が6か月を超える法人では中間申告もあります。設立1期目が6か月ちょうどの例では対象外ですが、2期目以降は法人税の中間申告の対象になることがあります。年間の流れを個人事業と比べるなら税金の年間スケジュール、開業・廃業時の届出の全体は届出書の一覧を参照してください。
ここに載せた届出のほかに、社会保険や労働保険の手続き、地方税の申告など、別の窓口の期限があります。社会保険は法人成りと社会保険の全体像で扱っています。
まとめ
- 設立の日が起点の期限は、法人設立届出書(2か月以内)、事前確定届出給与(2か月を経過する日まで)、青色申告の承認申請(3か月を経過した日と第1期末日のうち早い日の前日まで)。
- 給与支払事務所等の開設届出書は、設立の日ではなく給与支払事務所等を設けた日から1か月以内。
- 源泉所得税は原則として翌月10日、納期の特例なら7月10日と翌年1月20日。
- 決算後は、法人税と消費税とも原則2か月以内に申告する。休日等に当たる期限は休日等明けになる。
公式一次情報
- 国税庁 タックスアンサーNo.5100 新設法人の届出書類(法人設立届出書2か月以内、青色申告3か月、事前確定届出給与、棚卸資産・償却方法、休日等明けの扱い。2026-10-07確認)
- 国税庁 タックスアンサーNo.2505 源泉所得税の納期の特例(7月10日・翌年1月20日。2026-10-07確認)
- 国税庁 タックスアンサーNo.2502 源泉徴収義務者(支払った月の翌月10日まで。2026-10-07確認)
- 所得税法 第230条(給与等の支払をする事務所の開設等の届出は事実があった日から1か月以内。2026-10-07確認)
- 法人税法 第74条(確定申告は事業年度終了の日の翌日から2か月以内。2026-10-07確認)
- 消費税法 第45条(課税期間の末日の翌日から2か月以内。2026-10-07確認)
よくある質問
- 法人を設立したら、最初にどの届出の期限が来ますか?
- 給与を支払う事務所を設けたなら、その日から1か月以内の給与支払事務所等の開設届出書が最初です。次が設立の日以後2か月以内の法人設立届出書です。
- 青色申告の承認申請は、設立後いつまでに出しますか?
- 設立の日以後3か月を経過した日と、設立第1期の事業年度終了の日のうち、いずれか早い日の前日までです。
- 法人税と消費税の申告期限は同じですか?
- 原則はどちらも、事業年度(課税期間)の末日の翌日から2か月以内です。申告期限の延長の特例を使うと、法人税と消費税で手続きが別になります。
- 都道府県や市区町村への届出の期限は、全国同じですか?
- 自治体ごとに異なります。事業所のある自治体の公式ページで確認してください。