清算結了時のインボイス登録|事業廃止届出書の出し方
法人が清算結了したときは、インボイス(適格請求書発行事業者)の登録取消届出書は不要で、事業廃止届出書を出します。届出書の使い分け、登録が失効する日、一緒に出す書類を国税庁の案内で整理します。
国税庁で確認済み結論から書くと、インボイスの登録を受けた法人が清算結了した場合は、「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」ではなく「事業廃止届出書」を出します。国税庁の案内は、清算結了や合併消滅のときは登録取消届出書の提出は不要としています。届出書を取り違えると、登録の失効日がずれる点にも注意が必要です。
法人のケース別・提出する書類
国税庁の「インボイス発行事業者の登録を取り消す場合などに提出すべき書類」(令和6年5月)は、法人のケースを次のように分けています。
| ケース | 提出する書類 |
|---|---|
| 清算結了や合併消滅と関係なく、登録を取りやめる | 適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書 |
| 清算結了した | 事業廃止届出書(登録取消届出書は不要) |
| 合併により法人が消滅した | 合併による法人の消滅届出書(登録取消届出書は不要) |
国税庁の表の一番上は「清算結了や合併消滅と関係なく」登録を取りやめる場合で、会社の清算が終わる前に登録だけをやめたいときは、この扱いと整理できます。取りやめの一般的な手順はインボイス登録の取りやめで整理しています。
登録が失効する日
届出書の種類によって、登録の効力が失われる日が違います。
- 事業廃止届出書:事業を廃止した日の翌日に登録の効力が失われます(国税庁インボイス制度に関するQ&A)。
- 登録取消届出書:提出した日の属する課税期間の翌課税期間の初日に失効します。ただし、翌課税期間の初日から起算して15日前の日を過ぎて出した場合は、翌々課税期間の初日になります。
届出書を出していない場合でも、税務署長は、事業を廃止したと認められるときに登録を取り消すことができます(消費税法57条の2第6項)。届出を忘れたままにしないでください。
一緒に出す書類と提出期限
事業の廃止があったときの届出書は、消費税法57条1項3号により、速やかに納税地の所轄税務署長へ提出するものとされています(免税事業者や、すでに別の事業廃止の届出書を出している場合は除かれます)。国税庁の案内によると、清算結了の場合は、事業廃止届出書のほかに、法人税や所得税関係の書類として次も出します。
- 異動届出書
- 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
給与の源泉所得税の手続きは、解散時の給与・源泉所得税の手続きで確認できます。
国税庁の案内は、届出書の対象を「清算結了した場合」としています。解散の登記をした段階で何を出すかは、同じ案内には書かれていません。迷うときは所轄の税務署に確認してください。
次に知りたいこと
解散・清算時の消費税:最後の事業年度の申告と基準期間
解散登記の費用と必要書類:登記の準備
解散した法人のインボイス登録:解散だけでは失効しない理由と、清算中の適格請求書の交付義務
会社の解散と清算の流れ:期間と順番の全体像
よくある質問
- 会社が清算結了したら、インボイスの登録取消届出書を出しますか?
- 出しません。国税庁の案内では、法人が清算結了や合併消滅した場合は、登録取消届出書の提出は不要とされています。代わりに事業廃止届出書を出します。
- 事業廃止届出書を出すと、登録はいつ失効しますか?
- 事業を廃止した日の翌日に、登録の効力が失われます(国税庁インボイス制度に関するQ&A)。
- 事業廃止届出書の提出期限はいつですか?
- 消費税法57条1項は、事業を廃止した場合の届出書を速やかに税務署長へ提出するよう定めています。
- 清算結了のとき、ほかに出す届出はありますか?
- 国税庁の案内では、法人税や所得税関係の書類として、異動届出書と給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書も出すとされています。
公式情報
- 国税庁「インボイス発行事業者の登録を取り消す場合などに提出すべき書類」(法人のケース別の提出書類)
- 国税庁「インボイス制度に関するQ&A」登録手続(問13・問14・問16 登録の取りやめ・登録の効力が失われる日・登録の取消し)
- e-Gov法令検索「消費税法」(第57条 事業廃止等の届出、第57条の2 適格請求書発行事業者の登録)

