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個人事業税は経費になる?計上する年と仕訳

個人事業税を所得税の必要経費にできるか、いつの年に入れるか、帳簿にどう付けるか、廃業した年はどうなるかを、国税庁の通達とタックスアンサーで整理します。

個人事業税の経理
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

結論:個人事業税は、所得税の計算で全額が必要経費になります。国税庁のタックスアンサーNo.2210も「事業税は全額必要経費になります」としています。計上する年は、納期が8月と11月に分かれているため、各納期の開始日の年か、実際に納付した年のどちらかを選べます。

一方、所得税と住民税は必要経費になりません。同じ「税金」でも扱いが違うので、帳簿に付けるときは区別が必要です。

経費になる税金・ならない税金

タックスアンサーNo.2210は、必要経費になるものとならないものの例として、次の扱いを示しています。

税金必要経費国税庁の説明
事業税(個人事業税)なる(全額)「事業税は全額必要経費になります」
固定資産税業務用の部分だけ「業務用の部分に限って必要経費になります」
所得税・住民税ならない「必要経費になりません」

自宅の一部を事務所にしている場合の固定資産税は、家事関連費として業務に使う部分だけを区分します。区分の考え方は個人事業主の経費の範囲で扱っています。

計上する年は2通りから選べる

必要経費にする租税は、原則として、その年の12月31日までに申告や賦課決定などで納付すべきことが具体的に確定したものです(所得税基本通達37-6)。

ただし、賦課課税方式の税で納期が分割されているものは、各納期の税額を、その納期の開始日の属する年分、または実際に納付した日の属する年分の必要経費にできます(同通達37-6の(3))。個人事業税は納税通知書で税額が決まり、納期が年2回に分かれます。納期は個人事業税の納付時期のとおり、多くの都道府県で8月と11月です。

実務では、納付した年に経費にする方法が分かりやすいため、よく使われます。国税庁の説明は固定資産税の例ですが、通達は賦課課税方式で納期が分割されている税一般を対象にしています。

前年分の事業税を、今年に払う点に注意:個人事業税は前年の所得に対して課され、納付は今年の8月・11月です。納付した年に経費にする方法なら、経費に入るのは納付した今年の帳簿です。

仕訳の例(納付したとき)

勘定科目に決まった名前はありませんが、青色申告決算書には「租税公課」の欄があり、事業税は一般にここに入れます。次は、第1期分を8月に納付した場合の例です(金額は説明用の仮の数字)。

納付の仕方借方貸方
事業用の預金口座から100,000円を納付租税公課 100,000普通預金 100,000
私用の口座から100,000円を納付租税公課 100,000事業主借 100,000

所得税や住民税を事業用の口座から払った場合は、経費にせず「事業主貸」で処理します。個人事業税の納付額が、事業所得の計算で経費に入っているかを、確定申告の前に確認してください。

廃業した年は見込額を経費にできる

事業を廃止した年の所得に課される事業税は、翌年に通知が来るため、通常の考え方では廃業した年の経費にできません。そこで所得税基本通達37-7は、事業税の課税見込額を、廃止した年分の必要経費に算入できるとしています。

この取扱いによらない場合は、事業税の賦課決定があった時に、所得税法63条(事業を廃止した場合の必要経費の特例)や152条(更正の請求の特例)が適用されます。廃業の手続き全体は個人事業主の廃業届と必要な手続きにまとめています。

次に知りたいこと

公式一次情報

よくある質問

個人事業税は経費になりますか?
なります。国税庁のタックスアンサーNo.2210は、事業税は全額必要経費になるとしています。所得税と住民税は必要経費になりません。
個人事業税は、いつの年の経費にしますか?
各納期の開始日の属する年分、または実際に納付した日の属する年分のどちらかを選べます(所得税基本通達37-6の(3))。納付した年に経費にする方法が分かりやすい方法です。
個人事業税の仕訳は、どの科目ですか?
決まった名称はありませんが、青色申告決算書の「租税公課」の欄に入れるのが一般的です。私用の口座から払った場合は、貸方を「事業主借」にします。
廃業した年の個人事業税は、経費にできますか?
所得税基本通達37-7により、廃業した年分の事業に係る事業税の課税見込額を、その年分の必要経費に算入できます。
本記事について。専門家監修前の概説です。2026年10月23日時点の国税庁の公開情報にもとづく一般的な案内で、個別の税務判断に代わるものではありません。実際の申告は、所轄の税務署または税理士へご確認ください。