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利子税と延滞税の違い|かかる場面・割合・経費になるか

確定申告税額を延納したとき、法人が申告期限の延長を受けたときにかかる利子税を、延滞税・加算税と比べて整理します。令和8年の割合、延納の条件、必要経費・損金になるかを国税庁の資料で確認します。

税金の延納・延長
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

結論:利子税は、延納や申告期限の延長を認めてもらった期間にかかる利息です。期限に遅れたことへの延滞税とは別の税金で、令和8年の利子税の割合は年1.3%です。延滞税は期限までに納めなかったときに自動でかかり、令和8年は納期限の翌日から2か月を超えると年9.1%になります。

延納を使った所得税の利子税は必要経費になりますが、延滞税と加算税は必要経費になりません。

確定申告で税額が出たものの、納期限に全額は払えないことがあります。このとき、2分の1以上を納期限までに納めて延納する方法と、納期限を過ぎて延滞税を払う方法では、かかる利息の種類も割合も異なります。

ここでは国税庁の資料で確認できた範囲に絞って、利子税・延滞税・加算税の違いを整理します。

利子税・延滞税・加算税の違い

国税庁の通達は、延滞税を通則法60条で納付する国税、利子税を通則法64条で納付する国税と、別々に定義しています。国税には本税のほか、延滞税、利子税、各種加算税などが含まれます。

延滞税は、納期限までに納付されなかったときに自動でかかります。国税庁のタックスアンサー(No.9205)は、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が課されると説明しています。

利子税は、所得税の延納や法人税の申告期限の延長のように、法律で認められた延納・延長の期間に払う税金です。事務運営指針は、利子税の例として次の規定を挙げています。

  • 所得税法131条3項(確定申告税額の延納)
  • 法人税法75条7項・75条の2第8項(申告期限の延長)
  • 相続税法52条・53条(延納・物納)
項目利子税延滞税加算税
かかる場面延納や申告期限の延長が認められた期間納期限までに納付しなかったとき期限後申告・過少申告などのとき
根拠国税通則法64条国税通則法60条国税通則法の各加算税の規定
個人の必要経費延納分に限り算式の金額が経費になるならないならない
法人の損金損金不算入の一覧に入っていない(納付した事業年度)ならないならない

なお、延滞税は本税だけを対象に課されるもので、加算税などには課されません(タックスアンサー No.9205)。延滞税の日数の数え方は、税目別の起算日と計算例のガイドで確認できます。

個人事業主の利子税:所得税の延納

国税庁の確定申告の手引き(令和7年分)によると、申告書の第一表で納める税金の2分の1以上を令和8年3月16日までに納付すれば、残りの額を同年6月1日まで延納できます。延納の届出は申告書の第一表に記入します。

延納した部分には、延納期間中の利子税がかかります。手引きは、延納期間中は年7.3%と利子税特例基準割合のいずれか低い割合で利子税がかかると説明しています。

延納と期限後納付の違い:延納は、2分の1以上を期限内に納めたうえで届け出る仕組みです。この条件を満たさず期限に遅れると、利子税ではなく延滞税の対象になります。払えない金額が大きいときは、納税の猶予・換価の猶予という別の制度もあります。

利子税の割合:令和8年は年1.3%

国税庁の「延滞税の割合」のページでは、利子税特例基準割合を、前々年9月から前年8月までの銀行の新規の短期貸出約定平均金利の平均に年0.5%を加えた割合と定義しています。令和8年1月1日から12月31日の欄は、1.3%です。

延納の利子税は年7.3%と特例基準割合の低い方なので、令和8年は特例基準割合の1.3%が適用されます。国税庁は、相続税の延納でも令和8年1月1日現在の特例基準割合を1.3%として計算しています(タックスアンサー No.4211)。

項目令和8年の割合出典の説明
利子税(延納)年1.3%年7.3%と特例基準割合の低い方
延滞税(納期限の翌日から2か月超)年9.1%年14.6%と「延滞税特例基準割合+7.3%」の低い方

利子税の割合は毎年変わります。延納する年の割合は、国税庁の割合のページで確認してください。

法人の利子税:申告期限の延長

法人は、法人税法75条の申請により、確定申告書の提出期限の延長を受けられる場合があります。国税庁の法人向けFAQは、法人税法75条による延長期間には利子税を納付しなければならず、国税通則法11条による延長期間は利子税が免除される、と説明しています。

通則法11条は、災害などやむを得ない理由で期限に申告できないときの延長です。法人の延長の制度の全体は法人の申告期限の延長特例にあります。

必要経費・損金になるか

個人事業主は、前年分の所得税の延納による利子税が、国税庁の算式で計算した金額に限って必要経費になります。同じ国税庁の案内は、所得税・住民税、国税の延滞税・加算税、罰金・科料・過料などは必要経費にならないとしています。租税公課全体の扱いは経費にできる税金・できない税金で確認できます。

法人は、租税公課を原則として損金に算入できます。タックスアンサー No.5300 は、損金不算入の例として各種加算税・加算金、延滞税・延滞金(地方税の納期限の延長に係る延滞金を除く)、過怠税を挙げています。利子税はこの一覧に入っていません。

損金に入る時期について、No.5300 は、国税の確定申告の提出期限の延長に係る利子税は納付した事業年度としています。

まとめ

  • 利子税は延納・申告期限の延長が認められた期間の利息、延滞税は納期限までに納めなかったときの利息で、別の税金。
  • 所得税の延納は、2分の1以上を納期限までに納めて届け出る。令和8年の利子税の割合は年1.3%。
  • 延滞税は令和8年に納期限の翌日から2か月を超えると年9.1%。延滞税は加算税には課されない。
  • 個人は延納の利子税が算式の範囲で必要経費、延滞税・加算税は経費にならない。法人は利子税が損金になり、延滞税・加算税は損金不算入。

次に知りたいこと

公式一次情報

よくある質問

利子税と延滞税は何が違いますか?
利子税は延納や申告期限の延長が認められた期間にかかる利息、延滞税は納期限までに納めなかったときに自動でかかる利息です。根拠も、国税通則法64条と60条で別々です。
令和8年の利子税の割合はいくらですか?
国税庁の割合のページでは、令和8年の利子税特例基準割合は1.3%です。所得税の延納の利子税は年7.3%と特例基準割合の低い方なので、令和8年は年1.3%です。
所得税を延納するには何が必要ですか?
確定申告で納める税金の2分の1以上を納期限までに納付し、申告書の第一表に延納の届出を記入します。令和7年分の手引きでは、残りは令和8年6月1日まで延納できます。
利子税は経費になりますか?
個人事業主は、前年分の所得税の延納による利子税が、国税庁の算式で計算した金額に限り必要経費になります。法人の場合は、損金不算入の一覧に利子税は入っておらず、納付した事業年度の損金になります。
延滞税や加算税も経費になりますか?
なりません。国税庁は、個人では国税の延滞税・加算税が必要経費にならないとし、法人では各種加算税と延滞税を損金不算入の例に挙げています。
本記事について。専門家監修前の概説です。2026年10月24日時点の国税庁の公開情報にもとづく一般的な案内で、個別の税務判断に代わるものではありません。実際の延納や申告期限の延長は、所轄の税務署または税理士へご確認ください。