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ポイントを使って買ったときの消費税(仕入税額控除の対象額)

事業用の買い物でポイントを使ったとき、仕入税額控除の対象は値引後の金額か、ポイント使用前の全額かが分かれます。国税庁No.6480と共通ポイントの処理例で整理します。

消費税
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

事業用の買い物でポイントを使ったとき、消費税の「課税仕入れに係る支払対価の額」は、ポイント使用が商品本体価額の値引きなら値引後の金額、支払うべき価額の値引きなら商品対価の全額になります(国税庁No.6480)。買った事業者は、レシートの表記から判断して差し支えないとされています。

  • 商品本体価額の値引きにあたるときは、ポイント使用分を差し引いた金額が仕入税額控除の対象です。
  • 支払うべき価額の値引きにあたるときは、商品対価の全額が対象で、ポイント分は不課税の雑収入として記帳する例が示されています。
  • 購入時にその場で代金へ充てる即時充当は、商品対価の合計額が変わらないため、全額が対象です。

対象額は2通りに分かれる

国税庁No.6480は、商品を買うときにポイントを使った場合の課税仕入れの対価を、ポイント使用の態様で2つに分けています。根拠は消費税法第30条です。

ポイント使用の態様課税仕入れに係る支払対価の額
商品本体価額の値引き商品対価の合計額からポイント使用相当分を差し引いた金額(値引後の金額)
支払うべき価額の値引き商品対価の合計額(全額)

レシートには、ポイント使用の態様に応じて対価の額が表示されていると考えられます。そのため、買った事業者はレシートの表記から判断して差し支えないとされています。

国税庁の記帳例で見る違い

No.6480は、日々の記帳の段階から税率ごとに区分する例を示しています。現金の支払額は同じ1,069円で、消耗品費の額が変わります。

ケース消耗品費(8%対象)消耗品費(10%対象)貸方
値引きの場合530円539円現金 1,069円
値引きでない場合540円550円現金 1,069円、雑収入(消費税不課税)21円
値引きでない場合は、ポイント分を不課税の雑収入として別に記帳し、仕入れは全額で計上します。どちらの扱いかは、レシートの表記で確認します。

課税の対象外となる不課税の取引の考え方は、消費税の課税・非課税・不課税・免税の違いで確認できます。

即時充当は全額が対象

No.6480の注2は、即時充当による値引きは商品対価の合計額が変わるものではないとしています。即時充当は、その場で購買金額にポイント等の相当額を充当する方法です。

事業者が商品を買ったときに即時充当による消費者還元を受けた場合は、商品対価の合計額が課税仕入れに係る支払対価の額になります。前の表の「値引きでない場合」と同じ扱いです。

共通ポイントの処理例

国税庁は、共通ポイント制度を使う加盟店と会員の一般的な処理例を公表しています。前提は、100円(税込)の購入ごとに1ポイントが付与され、1ポイントは1円相当で、税率は10%というものです。

場面会員(買手)の課税仕入れの対価ポイント分の扱い
11,000円(税込)の商品を購入し110ポイント付与10,000円(消費税額1,000円)付与は運営会社が会員に行う
220円(税込)の商品を110ポイント使って決済200円(消費税額20円)ポイント使用分の110円は雑収入(不課税)

使用時の例では、現金の支払いは110円で、ポイント使用分の110円は雑収入として処理されています。課税仕入れの対価は、ポイントを使う前の商品代金にあたる200円(税抜)です。

この処理例は、加盟店とポイント運営会社の取引に対価性がなく不課税であることを前提にしています。国税庁は、規約の内容によっては課税取引になるケースも考えられるとしています。

控除に必要な帳簿と請求書

仕入税額控除を受けるには、区分経理に対応した帳簿と、適格請求書等の保存が必要です(No.6480の注1)。ポイントを使った買い物でも、この要件は変わりません。

要件の全体は仕入税額控除の要件で、売った側が値引きをしたときの扱いは売上げの値引き・返品・割戻しの消費税で整理しています。

よくある質問

ポイントを使って買った事業用の物品は、仕入税額控除の対象額が減りますか?
ポイント使用が商品本体価額の値引きなら、値引後の金額が対象です。支払うべき価額の値引きなら、商品対価の全額が対象になります(国税庁No.6480)。
どちらの扱いかは、どう判断しますか?
国税庁は、レシートにポイント使用の態様に応じた対価の額が表示されていると考えられるため、レシートの表記から判断して差し支えないとしています。
その場でポイント分が値引きされる即時充当は、どちらですか?
即時充当による値引きは商品対価の合計額が変わらないため、合計額が課税仕入れに係る支払対価の額になります(No.6480の注2)。
ポイントを使った買い物でも、インボイスの保存は必要ですか?
必要です。仕入税額控除には、区分経理に対応した帳簿と適格請求書等の保存が求められます(No.6480の注1)。

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。個別の取引は条件によって扱いが変わるため、実際の申告は税務署や税理士へ確認してください。出典:国税庁。