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設立日が月の途中のときの月数の数え方(第1期の月数・均等割・役員報酬の改定期限)

4月15日や12月20日のように月の途中で法人を設立したとき、均等割の月数、消費税の特定期間、役員報酬の改定期限をどう数えるかを、地方税法・東京都の手引・国税庁の資料で整理します。設立日別の計算例つき。

令和8年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

法人の設立日は登記を申請した日で、月初とは限りません。月の途中で設立すると、第1期は「何か月」と数えにくくなります。均等割は暦に従って数え、1か月に満たない端数は切り捨てます(地方税法312条4項など)。

消費税の特定期間と役員報酬の改定期限は、月数ではなく別の決まりで日付が決まります。この記事は、その違いを設立日別の計算例で確認します。

4月1日設立を例にした決算月別の早見表は法人成りの設立日と決算月の決め方、均等割の税率表は法人住民税の均等割で扱っています。この記事は、月の途中で設立したときの数え方だけに絞ります。

月数が関わる3つの場面と数え方

場面数え方端数の扱い根拠
均等割の月割事務所等を有していた月数を、暦に従って数える。設置の日を含めて計算する(東京都の手引)1か月に満たない端数は切り捨て。期間の全部が1か月に満たないときは1か月地方税法52条3項・312条4項、東京都の手引
消費税の特定期間第1期が7か月以下か、8か月以上か、その間かで特定期間の取り方が変わる月の途中で設立した場合の具体例を国税庁が示している国税庁 質疑応答事例「特定期間の判定」
役員報酬(定期同額給与)の改定会計期間開始の日から3か月を経過する日まで設立日が月の途中の場合の日付の数え方は、確認できた資料に例がない法人税法施行令69条1項1号イ、国税庁 No.5211

均等割の月数(設立日別の計算例)

地方税法は、均等割の年額に、算定期間中に事務所等を有していた月数を乗じて12で割ると定めています。月数は暦に従って計算し、1か月に満たないときは1か月、1か月に満たない端数は切り捨てます(52条3項・312条4項)。東京都の手引は、事務所等を設置した場合の月数は設置の日を含めて計算するよう案内しています。

以下は、この数え方を当てはめた計算例です。3月決算で、本店の設置日が設立日と同じと仮定し、年額は東京都の特別区のみに事務所がある、資本金等の額1,000万円以下・従業者50人以下の7万円とします(税率は法人住民税の均等割)。計算後の100円未満は切り捨てます。

設立日(第1期は翌3月31日まで)月数の数え方月数均等割額
4月1日4/1〜3/31でちょうど12か月12か月70,000円
4月15日4/15〜3/14で11か月、3/15〜3/31は端数のため切り捨て11か月64,100円(70,000円×11÷12=64,166円)
7月20日7/20〜3/19で8か月、3/20〜3/31は切り捨て8か月46,600円(46,666円)
12月1日12/1〜3/31でちょうど4か月4か月23,300円(23,333円)
12月20日12/20〜3/19で3か月、3/20〜3/31は切り捨て3か月17,500円
3月20日期間の全部が1か月に満たないため1か月1か月5,800円(5,833円)
ポイント:月初に設立すると端数が出ず、月の途中で設立すると端数が切り捨てられます。4月1日設立と4月15日設立の差は1か月分(この例では5,900円)です。月の途中の設立で損をするわけではなく、事務所を有していた期間に近い額になります。

上の表は条文の数え方を当てはめた例です。月末に近い日(たとえば30日・31日)の設立や、2月をまたぐ数え方は、自治体の手引で確認してください。実際の年額は、事務所のある自治体と資本金等の額・従業者数で変わります。

消費税の特定期間(5月15日設立の例)

設立1期目は基準期間がないため原則として消費税の納税義務が免除されますが、2期目は特定期間の課税売上高(または給与等の支払額)が1,000万円を超えると免除されません。特定期間の取り方は、第1期の長さで変わります(国税庁 質疑応答事例「特定期間の判定」)。

  • 第1期が8か月以上:設立日から6か月の期間が特定期間です。
  • 第1期が7か月以下:第1期は特定期間に該当せず、前事業年度の課税売上高による判定は不要です。
  • 第1期が8か月未満で、月の途中の設立:国税庁は、5月15日に設立して第1期が7か月半になる例を示しています。設立日から6か月後は11月14日ですが、前事業年度の決算期末が月の末日のため、6か月後の前月の末日である10月31日が特定期間の末日になり、5月15日から10月31日までが特定期間です。

つまり、月の途中で設立して第1期が7か月を超え8か月未満になると、特定期間が生じることがあります。早見表で「7か月以下なら特定期間なし」としている決算月でも、月の途中設立では月数が変わる点に注意します。免税の判定全体は法人成りと消費税の免税期間で確認できます。

役員報酬の改定期限

定期同額給与の改定は、事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月を経過する日までに行います(法人税法施行令69条1項1号イ、国税庁 No.5211)。新設法人の第1期は、設立日が会計期間開始の日です。

4月1日設立なら、第1期の期限は6月30日です(設立日と決算月の早見表)。月の途中の設立日から数えた場合の具体的な日付は、確認できた国税庁の資料に例がありません。この記事では日付を示さず、設立日から3か月が過ぎる前に報酬額を決めて議事録に残すことを前提に、日付の確定は所轄の税務署または税理士に確認する扱いにします。

なお、役員の職務を設立の時から始める新設法人が事前確定届出給与の定めをする場合の届出期限は、設立の日以後2か月を経過する日です(法人税法施行令69条4項1号、国税庁 No.5211)。報酬の決め方は役員報酬の決め方で整理しています。

注意点

  • 均等割の月数は、事業年度ごとに事務所等を有していた月数で決まります。本店の設置日が設立日と違う場合は、設置日から数えます。
  • 法人税割や事業税など、均等割以外の地方税にも月数を使う場面があります。端数の扱いは均等割と同じとは限らないため、納付先の自治体の手引で確認してください。
  • 決算期を後から変える場合の手続きは決算期の変更、申告期限は法人の決算・申告を参照してください。

よくある質問

月の途中で設立すると、均等割の月数はどう数えますか?
設立日を含めて暦に従って数え、1か月に満たない端数は切り捨てます。たとえば4月15日設立で3月決算なら11か月です(地方税法312条4項、東京都の手引)。
設立から1か月に満たないうちに決算日が来る場合の月数は?
期間の全部が1か月に満たないときは1か月として計算します。3月20日設立で3月決算なら1か月分の均等割です。
月の途中で設立すると、消費税の特定期間はどうなりますか?
第1期が7か月を超え8か月未満になると、特定期間が生じることがあります。国税庁は、5月15日設立で第1期が7か月半の場合、5月15日から10月31日までを特定期間とする例を示しています。
月の途中で設立したとき、役員報酬の改定期限はいつですか?
設立日から3か月を経過する日までです。月の途中の設立日から数えた具体的な日付は、確認できた国税庁の資料に例がないため、税務署または税理士に確認してください。

設立日と決算月をあわせて確認する

決算月別の早見表と、均等割の税率表は次のガイドで確認できます。

公式情報

本記事について。税理士監修前の概算です。計算例は3月決算・年額7万円などの仮定を置いたもので、個別の判定は納付先の自治体・税務署・税理士へご確認ください。