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清算人の報酬の決め方と税務|決議・損金算入・源泉徴収

会社を解散したあと、清算人に報酬を払うときの手順を説明します。報酬を決める機関(定款または株主総会)、裁判所が選んだ清算人の場合の違い、法人税で損金に入れる条件(定期同額給与と不相当に高額な部分)、源泉徴収と納付期限を取り上げます。

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編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

解散した株式会社でも、清算人に報酬を払えます。ただし報酬は、定款に定めがなければ株主総会の決議で決める必要があり、法人税では清算人も「役員」として、取締役と同じ役員給与のルールを受けます。

この記事は、解散後の清算人の報酬に絞っています。清算人になる人や登記は清算人とは、清算人に払う退職金は会社解散時の役員退職金を見てください。

報酬を決めるのは定款か株主総会

清算株式会社の清算人については、会社法482条4項が、取締役の報酬を定める361条1項などを準用しています。報酬は、定款に定めていないときは株主総会の決議で定めるのが基本です。

決議で定める事項は、361条1項のとおり、次のとおりです。

  • 額が確定している報酬は、その額
  • 額が確定していない報酬は、具体的な算定方法
  • 募集株式や募集新株予約権で払う報酬は、その数の上限など

清算人が1人で、その人が株主でもあるような小さな会社でも、報酬を払うなら決議の記録が必要です。議事録に金額(または算定方法)を残しておくと、あとで法人税の説明がしやすくなります。

裁判所が選んだ清算人は裁判所が定める

清算人は、通常、取締役、定款で定めた人、株主総会で選んだ人がなります(会社法478条1項)。この人たちがいないときは、利害関係人の申立てで裁判所が清算人を選びます(同条2項)。

裁判所が478条2項から4項で選んだ清算人については、会社が払う報酬の額を裁判所が定めることができます(会社法485条)。この場合は、361条の準用から外れる扱いです(482条4項)。株主総会で額を決めても、裁判所の定めとずれていないかを確認します。

清算人の選ばれ方報酬を決める機関根拠
取締役がそのままなる/定款で定めた/株主総会で選ぶ定款、なければ株主総会会社法482条4項・361条1項
裁判所が選任(利害関係人の申立てなど)裁判所が額を定めることができる会社法485条

法人税で損金に入れる条件

法人税法2条15号は、役員に「清算人」を含めています。このため清算人への報酬も、法人税法34条の役員給与の損金不算入のルールの対象です。

34条1項は、次のどれにも当たらない役員給与は損金に入れない、と定めています。

損金に入る型中身清算人に当てはめると
定期同額給与1か月以下の一定の期間ごとに、各支給時期の額が同額毎月同じ額の報酬が基本
事前確定届出給与所定の時期に確定した額を支給する旨の定めに基づく給与(届出が必要な場合あり)決まった月に決まった額を払うなら届出を確認
業績連動給与一定の要件を満たす上場会社などの給与清算中の小さな会社では通常は使わない

期の途中で報酬を変える場合は、法人税法施行令69条1項1号が定める改定だけが定期同額給与として認められます。期首から3か月以内の通常の改定、役員の職務内容の重大な変更など臨時の事情による改定、経営状況が著しく悪化した場合の減額です。理由なく途中で増やした分は、損金に入りません。

国税庁のNo.5211は、支給額から源泉所得税や社会保険料などを控除した後の額が毎回同額であれば、定期同額給与になると説明しています。

型に当たっていても、同法34条2項により、不相当に高額な部分は損金に入りません。仮装・隠蔽をして払った給与も、3項で損金に入りません。額の目安は役員報酬が不相当に高額とされる場合で確認してください。

源泉徴収と納付の期限

会社が清算人に給与として報酬を払うときは、所得税法28条1項の給与等に当たるため、払うときに所得税と復興特別所得税を源泉徴収し、翌月10日までに納めます(同法183条1項、No.2505)。

給与の支給人員が常時10人未満の会社は、納期の特例(同法216条)の承認を受けていれば、1月から6月分を7月10日、7月から12月分を翌年1月20日にまとめて納められます(No.2505)。解散したあとも、この特例を使っていた会社は、手続きの流れを解散後の給与・源泉所得税の手続きで確認できます。

注意したいのは、清算人が弁護士や税理士などで、清算事務の報酬を契約に基づいて払う場合です。所得税法204条1項2号は、弁護士、税理士などへの報酬を源泉徴収の対象にしており、給与として払う場合とは徴収の仕組みが違います。どちらになるかは契約の内容で決まります。

決議から納付までの順番

順番やること期限・時期根拠
1株主総会で報酬の額を決議(定款に定めがなければ)払う前会社法361条1項
2毎月同額で払う(途中で変えるなら認められる改定か確認)各支給時期法人税法34条1項1号・施行令69条
3払うときに所得税と復興特別所得税を源泉徴収支払の際所得税法183条
4源泉所得税を納付翌月10日(特例なら7月10日・翌年1月20日)No.2505

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。清算人の報酬の額や源泉徴収の区分は、会社の定款、契約の内容、清算人の立場によって変わります。具体的な処理は、税理士へ確認してください。