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清算中の会社が毎年作る貸借対照表と事務報告|清算事務年度・総会の承認(会社法494条〜497条)

解散した株式会社が、清算結了までの間に1年ごとに作る貸借対照表・事務報告・附属明細書について、清算事務年度の数え方、監査と清算人会の承認、定時株主総会への提出、本店への備置きまでを会社法494条から497条で整理します。

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編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

解散した株式会社の清算が1年を超えて続くときは、清算事務年度ごとに貸借対照表と事務報告、その附属明細書を作る必要があります(会社法494条1項)。清算事務年度は、解散の日の翌日から始まる1年ごとの期間です。作った貸借対照表は定時株主総会の承認を受け、事務報告は総会に報告します(497条)。

清算の最初に作る財産目録・貸借対照表は清算開始時の財産目録と貸借対照表、最後に作る決算報告は清算結了時の決算報告に書く4項目で扱っています。この記事は、その間の毎年の書類です。

清算事務年度の数え方

会社法494条1項のかっこ書きは、清算事務年度を次の1年ごとの期間と定めています。清算に入る事由に当たった日の翌日から始まる1年、その後は毎年その日に応当する日から始まる各1年です。応当する日がないときは、その前日から始まります。

株式会社が清算に入るのは、解散した場合などです(475条)。たとえば解散の日が3月31日なら、最初の清算事務年度は翌4月1日から始まり、次の年度は翌年の4月1日から始まります。通常の事業年度の決算日とは、起算日が別に決まります。

解散の前後で法人税の事業年度がどう区切られるかは別の話で、みなし解散と法人税の申告で確認できます。

毎年作る書類と保存

清算株式会社が各清算事務年度について作るのは、次の3点です(494条1項)。

  • 貸借対照表
  • 事務報告
  • これらの附属明細書

書面でも電磁的記録でも作れます(同条2項)。貸借対照表と附属明細書は、作った時から本店所在地での清算結了の登記の時まで、会社が保存します(同条3項)。

解散前の通常の決算書の種類は法人の決算書の種類と見方にあります。

監査役の監査と清算人会の承認

作った書類は、会社の機関によって次の手続きを通ります。

会社の区分必要な手続き根拠
監査役設置会社(会計限定の定めのある会社を含む)貸借対照表・事務報告・附属明細書について、監査役の監査を受ける495条1項
清算人会設置会社これらの書類(監査を受けたものがあれば、その監査後のもの)について、清算人会の承認を受ける495条2項
上のどちらでもない会社追加の手続きはなく、作成した書類をそのまま総会へ497条1項3号

清算人が1人だけの小さな会社は、多くが最後の行にあたります。誰が清算人になるかは清算人とはを見てください。

定時株主総会での承認と報告

会社法497条1項は、次の書類を定時株主総会に提出(または提供)するよう清算人に求めています。

  • 監査役設置会社(清算人会設置会社を除く):監査を受けた貸借対照表と事務報告
  • 清算人会設置会社:清算人会の承認を受けた貸借対照表と事務報告
  • それ以外の会社:作成した貸借対照表と事務報告

総会では、貸借対照表は承認を受け(同条2項)、事務報告は内容を報告します(同条3項)。事務報告は承認事項ではなく、報告事項です。

通常の定時株主総会の開き方や議事録の保存は定時株主総会の開き方にまとめています。清算中も、年に1度の定時総会の開催が前提になっている点は変わりません。

本店への備置きと株主・債権者の閲覧

会社法496条1項は、これらの書類を、定時株主総会の日の1週間前の日から清算結了の登記の時まで、本店に備え置くことを求めています。

株主と債権者は、会社の営業時間内はいつでも、次の請求ができます(同条2項)。

  • 書面の閲覧、または電磁的記録を表示したものの閲覧
  • 書面の謄本・抄本の交付、または電磁的方法による提供や書面の交付(会社の定めた費用を払って請求)

債権者も閲覧できる点は、清算中の会社の特徴です。債権の申出を受けている段階では、解散後の債権者への官報公告と催告の手続きと並行して、書類の備置きが必要になります。

なお、この記事は株式会社の定めです。合同会社の清算では、清算に係る計算の承認が中心です。実際の書類の作成は、司法書士や税理士へ確認してください。

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。清算の実際の手続きは、会社の種類や機関の設計によって異なります。書類の作成、総会の運営、登記は、司法書士・弁護士・税理士へ確認してください。