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本店移転・社名変更の社会保険の届出|年金事務所へ5日以内

会社の本店を移したり社名を変えたりしたときに、年金事務所へ出す「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を整理します。管轄内か管轄外かで提出先と注意点が変わります。

日本年金機構の手続き
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

健康保険・厚生年金保険に加入している会社が本店の所在地や名称を変えたときは、事実が起きた日から5日以内に「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を出します。登記の期限(2週間)より短いため、登記の前から準備しておくと間に合います。

管轄内と管轄外で何が変わるか

使う届出書はどちらも同じ「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」です。違うのは、提出先と、移転後に必要になる手当てです。

項目管轄内の変更管轄外への移転
該当する場面同じ年金事務所の管轄地域内で、所在地・名称のどちらか、または両方を変える今の年金事務所の管轄地域の外へ所在地を変える。あわせて名称を変える場合も含む
提出時期事実発生から5日以内事実発生から5日以内
提出先事務センターまたは管轄の年金事務所変更前の事業所の所在地を管轄する年金事務所
管轄の切り替わりなし届出日の翌月1日から(都道府県外は翌月1日または翌々月1日。届書の受付日により異なる)

どちらに当たるかは、移転先の住所を管轄する年金事務所を日本年金機構の窓口案内で調べて判断します。登記の変更日ではなく、事実が起きた日から数えます。

届出書・提出先・提出方法

  • 届出書:健康保険・厚生年金保険 適用事業所名称/所在地変更(訂正)届。日本年金機構のサイトにエクセルの様式があります。
  • 提出方法:電子申請、郵送、窓口持参のいずれかです。
  • 他の届書と同時に電子申請するとき:管轄外の移転では、電子申請する届書の備考欄に「適用事業所名称/所在地変更届を同時に提出している」旨を入力するよう、日本年金機構が案内しています。

添付書類と90日ルール

法人の場合の添付書類は、法人(商業)登記簿謄本のコピーです(所在地変更・名称変更に共通)。登記事項証明書は、法務局のオンライン請求でも取れます。

  • 登記簿謄本のコピーは、提出日からさかのぼって90日以内に発行されたものを出します。
  • 事業所の所在地が登記上の所在地と異なるときは、賃貸借契約書のコピーなど、所在地が確認できるものを添えます。
  • 電子申請では、添付書類を画像ファイルにして提出できます。管轄内の案内はJPEG形式またはPDF形式、管轄外の案内はJPEG形式と書かれています。

変更登記が終わる前に5日の期限が来る場合は、登記が済んでから登記簿謄本を取る流れだと間に合いません。登記の申請日程と届出の期限を並べて、先に年金事務所へ相談しておくと安全です。

管轄外へ移すときの注意点

管轄外への移転では、届出のあとにも次の確認が要ります。

  • 引き継ぎ:届出は変更前の事業所を管轄する年金事務所へ出します。変更後の管轄の年金事務所へ引き継がれるため、改めて変更後の年金事務所へ届け出る必要はありません。
  • 健康保険料率:協会けんぽの健康保険に加入している会社が他の都道府県へ移ると、保険料率が変わる場合があります。届書に書いた「事業開始年月日」から変更後の料率が適用され、すでに徴収した保険料に過不足があれば、管轄変更後に初めて納付する保険料で精算されます。
  • 資格確認書などの返納:他の都道府県へ移転する場合は、資格確認書、高齢受給者証、限度額適用認定証などに書かれた記号が変わります。事業主は交付済みのものを従業員から回収し、協会けんぽの支部へ返送します。
  • 同一都道府県内・名称のみの変更:書かれた内容が変わらないため、返納は要りません。管轄内の変更も同じです。

保険料率の水準は協会けんぽの保険料率の見方で確認できます。都道府県をまたぐ移転では、従業員の手取りが変わる点を事前に伝えておきます。

事業主の変更や法人番号の変更は別の届出書

日本年金機構の案内では、次のような変更は「事業所関係変更(訂正)届」の対象で、提出時期は事実発生から5日以内(諸変更については、事実発生後速やかに)です。

  • 事業所の連絡先電話番号の変更
  • 事業主の変更、事業主の氏名の変更
  • 会社法人等番号・法人番号の変更(添付書類は、登記簿謄本のコピーまたは法人番号指定通知書のコピー)
  • 本店・支店の区分や、法人・個人の区分の変更

本店の移転と同じ時期にこれらの変更もある場合は、届出書が2種類になります。代表者の交代が対象になるかは代表取締役を変更するときの手続きで整理しています。登記の側の手続きは役員変更・本店移転などの登記のまとめを見てください。

次に知りたいこと

まとめ

  • 本店の所在地や名称を変えたら、事実発生から5日以内に「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を出す。
  • 管轄外への移転は、変更前の事業所を管轄する年金事務所へ出し、変更後の年金事務所へは引き継がれる。
  • 法人の添付書類は登記簿謄本のコピーで、提出日から90日以内に発行されたもの。
  • 都道府県をまたぐ移転は、健康保険料率の変更と資格確認書などの返納を確認する。
  • 事業主の変更や法人番号の変更は「事業所関係変更(訂正)届」で、別の届出書になる。

公式一次情報

よくある質問

本店を移したとき、年金事務所への届出の期限はいつですか?
事実発生から5日以内です(出典:日本年金機構「適用事業所の名称・所在地を変更するとき」)。
管轄外へ移転したら、新しい年金事務所へも届出が必要ですか?
不要です。届出は変更前の事業所を管轄する年金事務所へ出し、変更後の管轄へ引き継がれます(出典:日本年金機構・管轄外の場合)。
添付する登記簿謄本は、いつ発行したものでもよいですか?
提出日からさかのぼって90日以内に発行されたものを出します(出典:日本年金機構)。
社名だけを変える場合も、この届出書が必要ですか?
必要です。名称の変更は、管轄内の変更として同じ「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を使います。資格確認書などの返納は要りません。
他の都道府県へ移ると、健康保険料はどうなりますか?
協会けんぽの場合、保険料率が変わる場合があります。届書の「事業開始年月日」から変更後の料率が適用され、過不足は管轄変更後に初めて納付する保険料で精算されます(出典:日本年金機構・管轄外の場合)。
本記事について。税理士・社会保険労務士の監修前の概説です。制度・期限は改正される場合があります。個別の判断は管轄の年金事務所または専門家へご確認ください。