保険料の消費税の扱い
会社や事業で払う保険料と共済掛金は、消費税の非課税で、仕入税額控除はできません。一方、保険代理店の手数料は課税です。
消費税火災保険や賠償責任保険などの保険料は、消費税の非課税取引です。払った保険料や共済掛金は課税仕入れにならず、仕入税額控除の対象になりません。受け取った保険金は、課税売上にもなりません。
- 保険料と共済掛金は、消費税の非課税取引です(国税庁No.6201、消費税基本通達6-3-1)。
- 保険代理店が受け取る代理店手数料は、課税資産の譲渡等の対価です(消費税基本通達6-3-2)。
- 保険金や共済金は、資産の譲渡等の対価に当たりません(消費税基本通達5-2-4)。
保険料と共済掛金は非課税
国税庁No.6201は、預貯金の利子や信用保証料と並べて、保険料と保険料に類する共済掛金の提供を非課税取引としています。根拠は消費税法の別表第二第3号です。
消費税基本通達6-3-1は、非課税になるものとして保険料と共済掛金を挙げています。ただし、保険料のうち厚生年金基金契約等に係る事務費用部分は除かれます。
保険料に類する共済掛金には、法令等により組織された団体が構成員のために行う共済制度の掛金のほか、任意の互助組織による団体の共済掛金も含まれます(消費税基本通達6-3-3)。
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払う側の扱い
非課税の取引にはそもそも消費税がかかっていません。そのため、払った保険料は課税仕入れにならず、仕入税額控除の対象にならないのが基本です。
法人税や所得税では、保険料が経費になるかどうかは別の話です。法人契約の生命保険の経理は、法人契約の生命保険の経理処理で解説しています。
| 支払い | 消費税の区分 | 仕入税額控除 |
|---|---|---|
| 火災保険などの保険料 | 非課税 | 対象外 |
| 共済掛金 | 非課税 | 対象外 |
| 保険代理店への手数料 | 課税 | 対象になる |
代理店の手数料は課税
保険料を対価とする役務の提供は非課税ですが、保険代理店が受け取る代理店手数料と、保険会社の委託を受けた損害調査や鑑定などの手数料は、課税資産の譲渡等の対価です(消費税基本通達6-3-2)。
保険代理店を営む事業者は、受け取る手数料を課税売上に入れます。課税売上高の判定は消費税の基準期間で確認できます。
保険金を受け取ったとき
消費税基本通達5-2-4は、保険金や共済金は保険事故の発生に伴って受けるものなので、資産の譲渡等の対価に該当しないとしています。受け取った保険金は課税売上になりません。
保険金を修理費などに充てた場合でも、その修理が課税仕入れに当たるなら、仕入税額控除が適用されます。金銭の出どころは問われません(消費税基本通達11-2-8)。
保険金のように課税の対象にならない受取りは消費税の不課税の受取りで整理しています。
早見表
| 場面 | 消費税の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 保険料・共済掛金を払う | 非課税(課税仕入れにならない) | 消費税基本通達6-3-1 |
| 代理店手数料を受け取る | 課税売上 | 消費税基本通達6-3-2 |
| 保険金・共済金を受け取る | 対価に当たらない(課税売上にならない) | 消費税基本通達5-2-4 |
| 保険金で修理して修理代を払う | 修理代は課税仕入れ | 消費税基本通達11-2-8 |
非課税、不課税、免税の違いは消費税の課税・非課税・不課税・免税の違いで整理しています。
よくある質問
- 事業用の保険料は、仕入税額控除できますか?
- できません。保険料は非課税取引で、払う側の課税仕入れにならないためです(国税庁No.6201、消費税基本通達6-3-1)。
- 共済掛金も非課税ですか?
- 非課税です。法令等により組織された団体の共済制度の掛金のほか、任意の互助組織による団体の共済掛金も含まれます(消費税基本通達6-3-3)。
- 保険代理店に払う手数料に、消費税はかかりますか?
- 代理店が受け取る手数料は課税資産の譲渡等の対価です(消費税基本通達6-3-2)。
- 保険金を受け取ると、課税売上になりますか?
- なりません。保険金や共済金は、保険事故の発生に伴い受けるもので、資産の譲渡等の対価に当たりません(消費税基本通達5-2-4)。

