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廃業したときの償却資産税|廃業届とは別に申告が必要

税務署に廃業届を出しても、市町村(東京23区は都税事務所)への償却資産の申告は別に必要です。申告書の書き方と、課税が1月1日の所有で決まる仕組みを整理します。

地方税の手続き
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

事業をやめて税務署に廃業届を出しても、翌年に償却資産の申告書が届くことがあります(大垣市のQ&Aに同じ質問があります)。償却資産税は市町村が課す固定資産税で、税務署の届出とは別の窓口だからです。

この記事では、廃業のときに償却資産で何を出すのか、課税がいつの所有で決まるのかを、東京都主税局・大垣市の案内と地方税法の条文で整理します。

廃業届とは別に申告が必要

大垣市のQ&Aでは、税務署や市役所の市民税の窓口に廃業届を出していても、原則として償却資産申告書(固定資産税)で廃業の申告が別に必要とされています。

地方税法383条は、償却資産の所有者に、毎年1月1日現在の償却資産を1月31日までに資産の所在地の市町村長へ申告するよう定めています。廃業の年も、この申告の仕組みの中で伝えます。

償却資産税の仕組みそのもの(対象資産・150万円の免税点)は個人事業主の償却資産税で解説しています。

申告書の書き方(備考欄)

自治体の案内では、廃業の事実は申告書右下の「18 備考」欄に書きます。東京都と大垣市の記載を並べます。

項目東京都主税局大垣市
廃業で資産がすべてなくなったとき直近まで申告していた都税事務所へ、全品減少の申告申告が必要
備考欄の書き方「18備考」欄に廃業日(移転日)等を記入「廃業ほか」の□にレ点を付け、廃業した年月を記入
廃業届を出した後も申告書が届くとき(記載を確認できた範囲では言及なし)廃業の申告が別に必要

申告書の様式や電子申告(eLTAX)の扱いは自治体で異なる場合があります。申告書が届かないときは、資産の所在地の都税事務所または市町村の償却資産の担当課に連絡してください。

課税は1月1日の所有で決まる

固定資産税の賦課期日は、地方税法359条で毎年1月1日と定められています。償却資産の納税義務者は、同法343条3項で償却資産課税台帳に所有者として登録されている者とされています。

東京都主税局は、賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に課税され、1月2日以降に所有権が移っても納税義務者は変わらないと案内しています。年の途中で廃業したり、資産を売ったりしても、その年度の課税は1月1日の所有で決まります。

大垣市は、1月1日(賦課期日)時点で廃業している場合、その申告年度について償却資産分は課税されないと案内しています。東京都の記載とあわせると、判断の軸は「1月1日にその資産を持っているか」です。

廃業しても設備を手元に残したまま1月1日を迎えるときの扱いは、自治体の案内の書きぶりが異なります。提出先の担当課に確認してください。

架空条件の当てはめ

次の表は説明用の架空条件です。上の仕組みにあてはめた場合の見方を示します。

架空の状況1月1日の所有見方
11月に廃業し、12月中に設備をすべて売却したなし翌年1月の申告は全品減少。備考欄に廃業日を記入する
12月に廃業し、設備を1月1日に持っているあり1月1日の所有で判断される。自治体に確認する
2月に廃業し、設備を3月に売却したその年の1月1日はありその年度の課税は1月1日の所有で決まる(東京都の案内)

課税の有無や税額は、提出した申告書をもとに市町村(東京23区は都)が決めます。迷うときは、廃業日と資産の処分日がわかる資料を持って担当課に確認してください。

次に知りたいこと

まとめ

  • 税務署の廃業届とは別に、償却資産申告書で廃業を申告する(大垣市の案内)。
  • 備考欄に廃業日(東京都)または「廃業ほか」と廃業年月(大垣市)を書く。資産がすべてなくなったら東京都では全品減少の申告。
  • 課税は賦課期日(1月1日)の所有で決まり、1月2日以降に所有権が移っても納税義務者は変わらない。
  • 廃業後も設備を持ち続ける場合の扱いは自治体で書きぶりが違うため、担当課に確認する。

公式一次情報

よくある質問

廃業届を税務署に出せば、償却資産の申告は不要ですか?
不要とは限りません。大垣市は、廃業届を出していても原則として償却資産申告書で廃業の申告が別に必要としています(出典:大垣市 償却資産Q&A)。
償却資産申告書の廃業は、どこに書きますか?
申告書右下の「18 備考」欄です。東京都は廃業日等の記入、大垣市は「廃業ほか」にレ点と廃業した年月の記入を案内しています(出典:東京都主税局、大垣市)。
年の途中で廃業すると、その年の償却資産税はどうなりますか?
固定資産税は賦課期日の1月1日現在の所有者に課税されます。東京都主税局は、1月2日以降に所有権が移っても納税義務者は変更されないと案内しています(出典:東京都主税局、地方税法359条)。
資産がすべてなくなった場合の申告は?
東京都主税局は、廃業などで資産がすべてなくなったときは、直近まで申告していた都税事務所へ全品減少の申告をするよう案内しています(出典:東京都主税局)。
本記事について。税理士監修前の概説です。制度・期限は改正される場合があります。個別の判断は税務署・都税事務所・お住まいの市区町村窓口または専門家へご確認ください。

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