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予定納税の減額申請|対象になるケース・見積額の考え方・7月と11月の期限

廃業や業況不振で今年の所得が減りそうなときに、予定納税を減らす手続きを国税庁の案内に沿って整理します。

国税庁の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

予定納税の通知は前年の税額をもとに届くため、今年の売上が落ちていても、金額は前年並みのままです。納付が重いときは、減額申請で前払いの額を見直せます。

結論:今年の税額の見積りが通知の基準額より少なくなりそうなら申請できます。期限は、第1期分・第2期分が7月1日〜7月15日、第2期分のみが11月1日〜11月15日です。申請先は納税地の税務署です。

この記事は、どんなときに申請できるか、何を見積もって何を添えるか、いつまでに出すかを、一つずつ確認します。

減額申請ができるケース

国税庁は、今年の申告納税見積額が、通知された予定納税基準額よりも少なくなると見込まれるときに、減額を申請できるとしています。例として、次の4つが挙げられています。

  • 廃業、休業、失業をした場合
  • 業況不振などで、今年の所得が前年より明らかに少なくなると見込まれる場合
  • 災害・盗難・横領で、事業用資産や山林に損害を受けた場合
  • 今年の所得控除額や税額控除額が前年より増える場合(雑損控除、医療費控除、扶養控除など、社会保険料控除や小規模企業共済等掛金控除、住宅ローン控除などを新たに受けるときを含む)

この4つ以外でも、特殊な事情が生じたときに申請できる場合があるとされています。

注意:令和8年度税制改正の基礎控除の見直しは、見積額の計算では考慮されず、控除が増える場合にも含まれません。基礎控除の見直しは、確定申告の際に考慮され、最終的な年間の所得税額で精算されます。

見積もるのは申告納税見積額

減額申請で書くのは、今年1年間の所得税と復興特別所得税を見積もった「申告納税見積額」です。7月の申請では6月30日現在、11月の申請では10月31日現在の状況で見積もります。

復興特別所得税(所得税額の2.1%)を含めて計算します。その年に税制改正があれば、改正後の税法で計算します。

申請書の記載要領では、7月の減額申請の場合、第1期分と第2期分の予定納税額は、それぞれ申告納税見積額の3分の1に当たる金額を書くとされています。11月の申請では、第2期分は「申告納税見積額から第1期分を引いた額の2分の1」を書く形になります(特別農業所得者を除く)。

計算の例(金額は仮定):通知された予定納税基準額が90万円(前払いは30万円ずつ)で、6月30日現在の見積りでは今年の申告納税額が45万円になりそうな場合、申請書に書く予定納税額は、見積額の3分の1にあたる15万円ずつです。実際の承認は税務署が判断します。

今年の税額の目安は、確定申告の税額試算に今年の見込み利益を入れて、おおまかに確認できます。

7月と11月の期限と提出先

申請の種類対象提出期間見積りの基準日
7月の減額申請第1期分・第2期分7月1日〜7月15日6月30日現在
11月の減額申請第2期分のみ11月1日〜11月15日10月31日現在

提出期限が土日祝日などに当たる場合は、その翌日が期限になります。提出先は、納税地を所轄する税務署長です。

7月に減額が承認されたあとで、さらに所得が減りそうなときは、11月の申請で第2期分を見直せます。国税庁は、10月31日現在の見積額が、すでに受けている減額の承認に係る申告納税見積額に満たないと見込まれる場合を、11月の申請の対象としています。

添付する書類とe-Tax

申請書には、申告納税見積額の計算の基礎となる事実を記載した書類を添付します。具体的に何を付けるかは、事情に応じて国税庁の案内や税務署で確認してください。

提出は、e-Taxソフトで申請書を作成して送る方法のほか、書面で作成して持参または送付する方法もあります。申請書の様式と記載要領は、国税庁の「A1-3 予定納税額の減額申請手続」のページで配られています。

災害の場合は、別に災害減免法などの特例による減額の手続きがあります。住宅や家財の損害の程度などの要件があるため、該当しそうなときは税務署に確認してください。

申請する前の注意点

  • 納期限は動きません:予定納税の納期は、第1期が7月1日〜7月31日、第2期が11月1日〜11月30日です。申請の期限(15日)とは別なので、混同しないようにします。
  • 見積りと実際の税額は、確定申告で精算されます:予定納税は前払いなので、年間の税額は翌年の確定申告で確定します。納め過ぎていれば還付されます。
  • 通知が来る前提の手続きです:そもそも通知が来るかどうかは、予定納税の対象かどうかの判定で確認できます。

納付が重いときは、納税の猶予という別の選択肢もあります。納付の流れは個人事業主の予定納税とは、年間の精算の手順は確定申告のやり方で確認できます。

まとめ

  • 廃業・休業・業況不振・控除の増加などで、今年の税額が通知の基準額より少なくなりそうなときは、減額申請ができる。
  • 7月の申請は7月1日〜15日(6月30日現在で見積り)、11月の申請は11月1日〜15日(10月31日現在で見積り)。
  • 見積額は復興特別所得税を含めて計算し、令和8年度の基礎控除の見直しは含めない。
  • 申請書には、見積額の計算の基礎となる事実を書いた書類を添付する。

公式一次情報

よくある質問

予定納税の減額申請はいつまでにしますか?
第1期分・第2期分の減額は7月1日〜7月15日、第2期分のみの減額は11月1日〜11月15日に提出します。期限が土日祝日などに当たるときは翌日が期限です(出典:国税庁)。
どんなときに減額申請できますか?
廃業・休業・失業、業況不振で所得が明らかに減る見込み、災害などで事業用資産に損害を受けた場合、所得控除や税額控除が前年より増える場合などです(出典:国税庁)。
減額申請には何を添付しますか?
申告納税見積額の計算の基礎となる事実を記載した書類です(出典:国税庁)。
申請はe-Taxでできますか?
e-Taxソフトで申請書を作って提出できます。書面で作成して持参または送付する方法もあります(出典:国税庁)。
令和8年度の基礎控除の見直しは見積りに入れますか?
入れません。予定納税額の計算と減額申請の見積額の計算では考慮されず、確定申告で最終的に精算されます(出典:国税庁)。
本記事について。税理士監修前の概説です。制度・期限は改正される場合があります。個別の判断は税務署または専門家へご確認ください。