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事前確定届出給与とは|役員賞与を経費にする届出の書き方・提出期限

役員に賞与のような給与を払って経費にする「事前確定届出給与」の仕組みと、届出期限(設立法人は設立日から2か月)を整理します。

国税庁の制度
編集:法人成りシミュレーション編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

役員報酬は、原則として毎月同額を払う「定期同額給与」でなければ経費(損金)になりません。事前確定届出給与は、あらかじめ税務署へ届け出た時期・金額どおりに支給すれば、役員賞与のような不定期・変動額の給与も経費にできる例外です。届出期限を過ぎると使えないため、法人成りのタイミングで知っておきたい制度です。

事前確定届出給与とは

事前確定届出給与は、役員の職務につき所定の時期に確定した額の金銭(または確定した数の株式・新株予約権)を交付する旨をあらかじめ定め、その定めどおりに支給する給与です。定期同額給与・業績連動給与のどちらにも当てはまらない役員給与を経費にするための制度です(出典:国税庁)。

たとえば、毎月の役員報酬とは別に、年1回・決算期の前後にまとまった金額を役員へ支給したい場合に使います。届出をせずに支給すると、この賞与部分は経費になりません。

届出期限(設立法人は設立日から2か月)

原則の期限は、次の2つのうち早い方です:①株主総会等でその定めをした決議の日から1か月を経過する日、②その事業年度開始の日から4か月を経過する日

法人成りしたばかりの新設法人は、通常の期限とは別に「設立の日以後2か月を経過する日」が期限になります(法人税法施行令69条・国税庁)。設立初年度は事業年度開始からの4か月基準がそのまま使えないため、設立日を起点に2か月以内という、より短い期限で判断します。

届出期限が土曜・日曜・祝日にあたる場合は、翌開庁日が期限になります。役員の職制上の地位の変更など「臨時改定事由」で新たに定めをした場合は、①上記の通常の期限(新設法人なら設立から2か月の期限)と、②その事由が生じた日から1か月を経過する日、のいずれか遅い日が期限になります。単純に「事由発生から1か月以内」ではない点に注意してください。

定期同額給与との違い

区分支給のしかた届出
定期同額給与毎月同額を支給不要(改定時期の制限あり)
事前確定届出給与確定した時期・確定した額を、非定期または年数回で支給可必要(期限内提出が経費算入の条件)

毎月の生活費相当を定期同額給与でまかない、賞与のようなまとまった支給を事前確定届出給与で行う、という組み合わせ方が一般的です。

届出どおりに払わないと全額否認

注意:届出書に記載した金額・支給日と実際の支給が異なると、その支給額の全額が経費(損金)になりません。一部だけ否認されるのではなく、届出と食い違った回の支給額まるごとが対象になります。
対処:資金繰りの都合で支給額・時期を変更する可能性がある場合は、届出前に慎重に金額・時期を確定し、期限内提出と届出どおりの支払いを徹底します。

まとめ

  • 事前確定届出給与は、届け出た時期・金額どおりに支給する役員給与を経費にする制度。
  • 届出期限は原則、株主総会決議日から1か月または事業年度開始日から4か月のいずれか早い日。
  • 設立法人(設立初年度)は、設立の日以後2か月を経過する日が期限。
  • 届出どおりに支給しないと、その回の支給額が全額経費にならない。

役員報酬の決め方全般は役員報酬の決め方を参照してください。

公式情報

よくある質問

事前確定届出給与はいつまでに届け出ますか?
原則は、株主総会等で定めた決議の日から1か月経過日、または事業年度開始の日から4か月経過日のいずれか早い日です。法人成りしたばかりの設立法人は、設立の日以後2か月を経過する日が期限になります(出典:国税庁)。
定期同額給与との違いは何ですか?
定期同額給与は毎月同額を支給する給与です。事前確定届出給与は、あらかじめ届け出た確定の時期・確定の金額であれば、非定期または年数回のまとまった支給でも経費にできます(出典:国税庁)。
届出どおりに払わないとどうなりますか?
届出の金額・支給日と実際の支給が食い違うと、その回の支給額は全額が経費(損金)になりません。一部だけが否認されるのではなく、その回の支給額全体が対象です。
本記事について。税理士監修前の概説です。個別の届出内容・臨時改定事由への該当可否は税務署または税理士へご確認ください。