国保と協会けんぽの保険料を年収別に比較|300〜900万円
個人事業の国保+国民年金と、法人成り後の協会けんぽ+厚生年金(本人負担分)を、同じ年収の段階で並べた一覧です。
令和8年度・東京の料率個人事業から法人成りをすると、国民健康保険・国民年金から、協会けんぽ・厚生年金へ切り替わります。国保は前年の所得で、協会けんぽは役員報酬(標準報酬月額)で保険料が決まるため、年収の段階ごとに並べないと損得が見えません。
年収別の比較表
個人事業は「国保+国民年金」、法人は「協会けんぽの健康保険料+厚生年金保険料の本人負担分(会社と折半)」を、年額で並べています。金額は東京特別区の国保と、協会けんぽ東京支部の料率で計算した概算です。
40歳未満の場合
| 年収(個人は事業所得、法人は役員報酬) | 個人事業:国保 | 個人事業:国保+国民年金 | 法人:本人負担(健保+厚年) | 法人:会社負担(別途) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 338,979円 | 554,019円 | 442,728円 | 442,728円 |
| 500万円 | 550,579円 | 765,619円 | 698,148円 | 698,148円 |
| 700万円 | 762,179円 | 977,219円 | 1,004,652円 | 1,004,652円 |
| 900万円 | 952,572円 | 1,167,612円 | 1,167,300円 | 1,167,300円 |
40〜64歳の場合(介護保険料を含む)
| 年収(個人は事業所得、法人は役員報酬) | 個人事業:国保 | 個人事業:国保+国民年金 | 法人:本人負担(健保+厚年) | 法人:会社負担(別途) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 419,230円 | 634,270円 | 468,000円 | 468,000円 |
| 500万円 | 679,430円 | 894,470円 | 738,000円 | 738,000円 |
| 700万円 | 932,179円 | 1,147,219円 | 1,062,000円 | 1,062,000円 |
| 900万円 | 1,122,572円 | 1,337,612円 | 1,240,200円 | 1,240,200円 |
国民年金は令和8年度の月額17,920円で、年額215,040円です(日本年金機構)。
表の前提条件
- 個人事業の「年収」は、青色申告特別控除後の事業所得(国保の計算に使う総所得金額等)です。売上ではありません。
- 国保は東京特別区の令和8年度の料率(医療分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分、40〜64歳は介護分を加算)で、本人1人の概算です。賦課限度額も反映しています。
- 法人は、役員報酬を年収÷12か月の定期同額で払い、賞与は出さない前提です。標準報酬月額は協会けんぽの等級表で決まり、年収300万円は260,000円、500万円は410,000円、700万円は590,000円、900万円は750,000円です。
- 料率は、健康保険9.85%(東京)・子ども・子育て支援金0.23%・厚生年金18.300%・介護保険1.62%(40〜64歳のみ)で、会社と本人が折半します。厚生年金の標準報酬月額には65万円の上限があるため、900万円の行では厚生年金分が頭打ちになっています。
- 扶養家族・他の所得・市区町村ごとの国保料の違い・減免は反映していません。
表の読み方
年収300万円や500万円の段階では、本人負担だけを見ると法人の方が安く見えます。ただし法人には同額の会社負担があり、役員報酬を払う会社から出ていきます。法人の損得は、会社負担を含めた合計と、将来受け取る年金の差も合わせて見る必要があります。
年収700万円では、40歳未満の本人負担は法人(1,004,652円)が個人事業(977,219円)をわずかに上回ります。40〜64歳では介護保険料が加わっても、法人の本人負担(1,062,000円)は個人事業(1,147,219円)より低くなります。国保は所得に比例して上がり、協会けんぽは標準報酬月額の上限で止まるためです。
厚生年金に加入すると、国民年金だけの場合より将来の年金が増え、障害・遺族の給付も手厚くなります。保険料の差だけでなく、給付の違いは個人事業と法人の社会保険・年金の比較で整理しています。
自分の金額を出す方法
表は東京の料率による例です。国保は国保はいくら?利益別の早見表、協会けんぽは都道府県で料率が違うため協会けんぽの都道府県差、40歳以上の国保の介護分は国保の介護保険料を参照してください。
自分の所得と役員報酬で試算するときは、社会保険料の試算ページ、または法人化シミュレーターで、税金も含めた手取りの差まで比べられます。
まとめ
- 国保は所得、協会けんぽは役員報酬の標準報酬月額で決まる。同じ年収でも、保険料の増え方が違う。
- 令和8年度・東京・40歳未満では、年収300万円で個人事業554,019円(国保+国民年金)、法人の本人負担442,728円。
- 法人には本人と同額の会社負担があり、合計と将来の年金も合わせて比べる。
- 扶養家族・他の所得・市区町村の違いで金額は変わるため、実際の試算は社会保険料の試算ページで行う。
公式一次情報
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料額表(東京支部)」(健康保険9.85%・子ども・子育て支援金0.23%・厚生年金18.300%・介護保険1.62%、標準報酬月額の等級)
- 全国健康保険協会「令和8年度 都道府県毎の保険料率」
- 日本年金機構「国民年金保険料」(令和8年度は月額17,920円)
よくある質問
- 法人成りすると社会保険料は必ず安くなりますか?
- いいえ。この表の年収700万円・40歳未満では、法人の本人負担の方が高くなります。会社負担も別にかかるため、合計と将来の年金も含めて比べます。
- 国保と協会けんぽで保険料の決まり方はどう違いますか?
- 国保は前年の所得などをもとに市区町村が決め、協会けんぽは毎月の報酬を等級に当てはめた標準報酬月額に、都道府県ごとの料率を掛けて決まります。
- この表の金額は自分の自治体でも同じですか?
- 同じとは限りません。国保は市区町村ごと、協会けんぽは都道府県ごとに料率が違います。表は東京特別区と協会けんぽ東京支部の例です。