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会社をたたむときの労働保険の手続き(確定保険料50日・廃止届10日)

廃業・解散で従業員がいなくなるときに、労働基準監督署・ハローワークへ出す書類と期限です。

2026年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

会社を廃業・解散するときは、年金事務所への全喪届だけでなく、労働保険(労災保険・雇用保険)の窓口にも別の手続きがあります。事業を廃止すると保険関係が消滅するため、すでに払った概算の保険料を確定保険料として精算します。

従業員への解雇予告・予告手当は会社解散時の従業員の解雇予告を参照してください。

主な期限は、確定保険料の申告が廃止の翌日から50日以内、雇用保険の事業所の廃止届と従業員の資格喪失届が10日以内です。窓口と期限を分けて整理します。

出す書類・窓口・期限の一覧

書類窓口期限
確定保険料申告書(概算保険料の精算)労働基準監督署・労働局・金融機関(一元適用事業の場合)廃止した日の翌日から50日以内
雇用保険適用事業所廃止届事業所の所在地を管轄するハローワーク廃止した日の翌日から10日以内
雇用保険被保険者資格喪失届(離職証明書)ハローワーク被保険者でなくなった日の翌日から10日以内

社会保険の適用事業所全喪届は、労働保険とは別に日本年金機構へ出します。詳しくは適用事業所全喪届の提出先と期限と、会社をたたむときの社会保険の手続きにあります。

確定保険料の申告と精算(50日以内)

労働保険は、年度のはじめに概算で保険料を納め、翌年度の年度更新で確定させる仕組みです(労働保険の年度更新)。年度の途中で事業を廃止すると、兵庫労働局は「保険関係が消滅するので、確定保険料申告書を提出して概算保険料を精算する」と案内しています。

期限は、労働保険徴収法19条が「保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、消滅した日から50日以内」と定めています。徳島労働局は「廃止した日の翌日から起算して50日以内」と案内しており、廃止の日の翌日を1日目と数えて50日目が目安です。労働局によって「廃止した日から」とも書かれているため、数え方に迷うときは管轄の労働基準監督署で確認してください。

精算の結果は、次の2通りです。

  • 確定した保険料が納めた概算保険料より多いとき:差額を、申告書とあわせて50日以内に納付します(徴収法19条3項)。
  • 概算保険料のほうが多いとき:兵庫労働局は、確定保険料申告書と同時に「労働保険料還付請求書(様式第8号)」を出すよう案内しています。徴収法19条6項は、超えた額を次の保険年度の保険料などへ充てるか、還付するとしています。

確定の対象は、事業を廃止した日までの保険料です。厚生労働省の年度更新Q&Aも「事業を廃止した日までの確定保険料を申告してください」としています。

雇用保険適用事業所廃止届と資格喪失届(10日以内)

雇用保険では、事業所を廃止したときは、廃止した日の翌日から10日以内に雇用保険適用事業所廃止届を、事業所の所在地を管轄するハローワークへ出します(厚生労働省の手続き一覧表)。添付書類は、徳島労働局の案内では、登記事項証明書(法人番号が廃止届に記載されていれば省略可)、閉鎖謄本、労働者名簿、出勤簿など廃止の事実が確認できる書類です。

従業員がいる場合は、あわせて雇用保険被保険者資格喪失届を出します。期限は、被保険者でなくなった日の翌日から10日以内で、事業廃止時は廃止届と同時に作成して出すと徳島労働局が案内しています。離職票が不要な従業員は、離職証明書を省くことができます。

退職した従業員が失業給付を受けるには離職票が必要になるため、資格喪失の手続きを遅らせると従業員の受給開始が遅れます。

社会保険の全喪届との窓口の違い

日本年金機構の適用事業所全喪届は、事実発生から5日以内に、事務センターまたは管轄の年金事務所へ出します。労働保険は、保険料の窓口が労働基準監督署・労働局、雇用保険の窓口がハローワークと分かれ、年金事務所では受け付けません。

制度主な書類窓口期限
社会保険(健康保険・厚生年金)適用事業所全喪届年金事務所事実発生から5日以内
労働保険の保険料確定保険料申告書労働基準監督署など廃止の翌日から50日以内
雇用保険事業所廃止届・資格喪失届ハローワーク10日以内

法人の場合は、解散の登記や税務署・都税事務所への届出も並行します。全体の順序は法人解散から清算結了までの流れ、個人事業の廃業の届出は廃業するときの手続きにまとめています。

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解散ではなく通常の退職で従業員の資格喪失届を出す場合は従業員が退職したときの雇用保険の手続きを参照してください。

公式一次情報

本記事について。税理士・社会保険労務士監修前の概説です。労働保険の窓口や申告書の様式は、事業の形態(一元適用・二元適用)や労働局によって異なることがあります。実際の手続きは、管轄の労働基準監督署・ハローワーク、または社会保険労務士へ確認してください。