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古物商許可の法人成り|法人で新規申請する手順と個人許可の返納

古物商の許可は個人から法人へ引き継げません。法人名義で新規に申請し、個人の許可は営業をやめるなら返納します。警視庁の案内と古物営業法で、費用・必要書類・期限を整理します。

警視庁の案内(2025年9月更新)と古物営業法で確認
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

中古品の買取や販売で個人の古物商許可を持っている人が法人成りするとき、法人が営業するには、法人名義で古物商許可を新規に申請します。警視庁の申請案内では、個人許可と法人許可で必要書類が別々に定められています。

個人の許可は、個人としての古物営業をやめる場合に、許可証を返納します(古物営業法8条)。この記事では、法人での申請の流れと、個人側の手続きを順に確認します。

法人名義で新規申請が必要な理由

古物営業法3条は、古物の売買などの営業をしようとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならないと定めています。許可は営業をする者に対するものです。

個人事業主と、その人が代表を務める法人は、法律上の別の主体です。そのため法人で営業するには、法人を申請者とする許可が必要になります。

許可を受けずに古物営業を営むと、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(同法31条1号)。法人の設立後は、許可が下りる前に法人名義で買取や販売を始めないようにしてください。

申請先・手数料・必要書類

警視庁の案内では、申請は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)で行い、手数料は19,000円です。個人でも法人でも同じ金額です。

書類個人の申請法人の申請
許可申請書必要必要
定款・登記事項証明書不要必要
略歴書本人と管理者役員全員と管理者
本籍記載の住民票の写し本人と管理者役員全員と管理者
誓約書本人と管理者役員全員と管理者
身分証明書本人と管理者役員全員と管理者

ホームページで古物を売る場合は、そのURLを使う権限があることを示す資料も必要です。警視庁の案内では、該当する営業形態の場合だけ必要とされています。

身分証明書は、本籍地のある市区町村から交付を受けます。運転免許証などの身分証とは別の書類です。

法人の申請書類のうち、定款と登記事項証明書は法人の設立が終わらないと用意できません。書類の細かい様式や追加の確認事項は警察署によって案内が異なることがあるため、事前に防犯係へ確認してください。

役員と管理者の欠格事由

法人の申請では、役員全員が審査の対象です。古物営業法4条11号は、役員のうちに同条1号から8号までのいずれかに当たる者がいる法人には、許可をしないと定めています。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 拘禁刑以上の刑に処せられた者、または一定の罪で罰金刑を受けた者で、執行を終わってから5年を経過しない者
  • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に基づく命令や指示を受けて3年を経過しない者
  • 住居の定まらない者
  • 古物営業の許可を取り消されて5年を経過しない者

上の一覧は、4条の列挙のうち主なものです。全項目は条文で確認してください。

営業所ごとに管理者を1人選任する必要もあります(同法13条1項)。未成年者や、4条1号から7号までに当たる者は管理者になれません(同条2項)。設立前に、役員や管理者の候補者が条件を満たすかを確認しておくと、申請のやり直しを避けられます。

個人の許可証を返納する

個人としての古物営業を廃止したときは、遅滞なく許可証を返納します(古物営業法8条1項1号)。返納があると、その許可は効力を失います(同条2項)。

警視庁の案内では、返納は事由が生じた日から10日以内に、主たる営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係を通じて行います。手数料はかかりません。

  • 提出書類:返納理由書(古物営業法施行規則別記様式第9号)と許可証。個人でURLの届出をしていた場合は、別記様式第6その3も添えます。
  • 提出先:主たる営業所を管轄する警察署(防犯係)。

個人事業を廃止する場合の税務署への手続きは、廃業届の書き方で整理しています。個人の古物営業を続けるかどうかで返納の要否が変わるため、法人成りの時期が決まったら、あわせて警察署へ確認してください。

取得後の変更届

法人で許可を受けたあとも、事項が変わると届出が必要です。警視庁の案内では、次の期限が示されています。

変更の内容期限
営業所の名称・所在地の変更変更の日の3日前まで(事前の届出)
役員や代表者の変更など(許可申請書の記載事項)変更の日から14日以内(登記事項証明書を添付する場合は20日以内)

許可証の記載事項に当たる変更では、許可証の書換えが必要です。書換申請の手数料は1,500円です。商号の変更や本店の移転をすると届出が必要になるため、商号を決める前に確認すると手間が減ります。

商号の決め方は法人の商号の決め方、本店移転の登記は本店移転登記の手続きで整理しています。

法人成りの進め方

  1. 法人を設立します。役員と管理者になる人が、欠格事由に当たらないか先に確かめます。
  2. 定款・登記事項証明書など、法人の書類を用意します。
  3. 主たる営業所の管轄警察署の防犯係へ、法人名義で許可を申請します(手数料19,000円)。
  4. 許可が下りたあとに、法人名義で古物営業を始めます。
  5. 個人の古物営業をやめるときは、事由が生じた日から10日以内に許可証を返納します。

審査には一定の期間がかかります。個人の営業をやめる日と、法人の許可が下りる日がずれると、営業できない期間が生じるおそれがあります。ほかの許認可の引き継ぎ可否は個人事業の許認可は法人成りで引き継げるかにまとめています。

よくある質問

個人の古物商許可は、法人成りしたあとも使えますか?
法人としての営業には使えません。警視庁の案内では個人許可と法人許可の必要書類が別に定められており、法人で営業するには法人名義で新規に申請します。
法人での申請手数料はいくらですか?
警視庁の案内では19,000円です。申請先は主たる営業所を管轄する警察署の防犯係です。
法人の申請では、誰の書類が必要ですか?
役員全員と営業所の管理者について、略歴書、本籍記載の住民票の写し、誓約書、身分証明書が必要です。定款と登記事項証明書もあわせて提出します。
個人の許可証は返さなければいけませんか?
個人の古物営業を廃止したときは、遅滞なく返納する必要があります(古物営業法8条1項1号)。警視庁の案内では、事由が生じた日から10日以内で、手数料はかかりません。

まとめ

  • 古物商の許可は法人へ引き継げず、法人名義で新規に申請する。
  • 手数料は19,000円。法人は役員全員と管理者の書類に、定款と登記事項証明書が加わる。
  • 役員に欠格事由があると許可が下りないため、設立前に確認する。
  • 個人の営業をやめるなら、10日以内に許可証を返納する。
  • 無許可の営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になる。

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本記事について。税理士・行政書士の監修前のプロトタイプによる整理です。申請書類や運用は都道府県の警察ごとに異なることがあり、個別の判断は管轄警察署の防犯係や専門家によります。出典:警視庁、e-Gov法令検索。