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自宅兼事務所の家賃を按分すると個人事業税はいくら変わるか

家賃の事業用部分を必要経費にすると、個人事業税の所得と税額がどう動くかを、数字の例で確かめます。

2026年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

自宅の家賃のうち事業に使う部分を必要経費にすると、所得税だけでなく個人事業税の元になる所得も同じ額だけ小さくなります。個人事業税は、確定申告書や青色申告決算書の所得金額をもとに計算されるためです。減る税額は「経費にした額 × 税率」で、税率5%の業種なら年30万円の按分で年1万5,000円です(所得が年290万円以下なら変わりません)。

ただし、家賃は仕事と生活の両方に関わる費用(家事関連費)なので、何でも経費にできるわけではありません。経費にできる範囲と、税額が動く仕組みを順に説明します。

家賃のうち経費にできる部分

国税庁は、家事上の費用は必要経費にならないとしたうえで、一つの支出が家事上と業務上の両方にかかわる費用を「家事関連費」と呼んでいます。例として、店舗併用住宅に係る家賃などが挙げられています。

家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合の、その区分できる金額に限られます(出典:国税庁 タックスアンサー No.2210)。仕事部屋の床面積の割合などで分ける具体的な按分の考え方は、自宅を事務所にしたときの経費で整理しています。

また、生計を一にする配偶者その他の親族に支払う家賃は必要経費にならず、受け取った側の所得にもなりません(同じ国税庁の案内)。家族が所有する家に住んで仕事をしている場合は、家賃の支払いを経費に入れないよう注意します。

個人事業税の所得に反映される仕組み

東京都主税局の案内では、個人事業税の税額は次の式で計算します。

税額の式:(事業所得(または不動産所得)+所得税の事業専従者給与額 − 個人の事業税の事業専従者給与額 + 青色申告特別控除額 − 各種控除額)× 税率

式の最初の「事業所得」は、事業の総収入金額から必要経費などを引いた金額で、確定申告書第1表や青色申告決算書の所得金額欄の金額とされています。家賃の按分額を経費に入れれば、この所得が下がり、結果として個人事業税の対象も小さくなります。

各種控除額には、年290万円の事業主控除(営業期間が1年未満なら月割り)が含まれます。青色申告特別控除は個人事業税には適用がなく、所得に加算し直す点は個人事業税の所得の計算が所得税と違う点で説明しています。

計算例:年30万円の按分で税額はいくら変わるか

税率5%の業種で、事業主控除以外の調整がないと仮定した、単純な例です(青色申告特別控除の加算や専従者給与は考えません)。

項目家賃の按分を経費にしない年30万円を経費にする
事業所得630万円600万円
事業主控除290万円290万円
課税される所得340万円310万円
個人事業税(5%)17万円15万5,000円

差は、経費にした30万円の5%にあたる1万5,000円です。所得税・住民税の節税額は別に生じるため、家賃の按分による節税の全体は、個人事業税分より大きくなります。

按分しても税額が変わらない場合

  • 所得が事業主控除(年290万円)以下のとき:もともと個人事業税の課税対象がないため、按分で経費を増やしても個人事業税は変わりません。
  • 法定70業種に当たらない事業のとき:個人事業税そのものがかかりません。対象かどうかは個人事業税がかからない業種で確認できます。
  • 按分の根拠を残していないとき:面積の割合や賃貸借契約の写しなど、区分の根拠を残しておきます。区分できない部分を経費にすると、所得税の申告で指摘される原因になります。

実際の税額は、都道府県の税事務所が確定申告書などの内容をもとに計算します。以下の数字は仕組みを見るための試算です。

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本記事について。税理士監修前のプロトタイプによる概算です。経費にできる範囲と税額は個別の事情により異なり、最終的には税務署・都道府県の税事務所の判断によります。出典:東京都主税局、国税庁。

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