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印紙代・源泉所得税・配送料を含む代金の消費税

売上代金には、印紙税や登録免許税の実費、源泉所得税、配送料が混ざることがあります。どこまでを課税売上の金額に含めるかを、消費税基本通達10-1系で整理します。

消費税
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

課税売上の金額は、相手と取り決めた代金の全額が基本です。そこから、事業者が納めるべき印紙税や、源泉徴収された所得税を引くことはできません。一方、相手が納めるべき登録免許税などを預かった場合や、区分した配送料を預り金で処理している場合は、含めない扱いがあります。

  • 事業者が本来納付すべき印紙税・手数料の相当額は、売上の金額から控除できません(消費税基本通達10-1-4)。
  • 源泉所得税を引かれた残額を受け取っても、源泉徴収前の金額で課税関係を判定します(同10-1-13)。
  • 配送料を代金と明確に区分し、預り金などで処理していれば、売上に含めなくて差し支えありません(同10-1-16)。

課税売上の金額の基本

消費税基本通達10-1-1は、課税資産の譲渡等の対価の額を、対価として受け取る、または受け取るべき一切の金銭や経済的利益の額としています。消費税額は含みません。

「受け取るべき」金額は、当事者間で授受すると取り決めた対価の額です。計算の流れは消費税の納付額の計算で確認できます。

印紙税・登録免許税などの実費

事業者が課税資産の譲渡等に関連して受け取る金銭に、事業者が国や地方公共団体に本来納付すべき印紙税や手数料の相当額が含まれていても、その額を売上の金額から控除することはできません(消費税基本通達10-1-4)。

これに対し、課税資産の譲渡等を受ける側が本来納付すべき登録免許税、自動車重量税、自動車取得税、手数料などは、登録免許税等として受け取ったことが明らかなら、課税売上の金額に含まれません(同10-1-4の注)。

分かれ目は、その税金や手数料を本来納めるのが誰か、です。自分が納めるべきものは売上に含め、相手が納めるべきものを預かったことが明らかなら含めません。

源泉所得税を引かれたとき

報酬から源泉所得税が差し引かれ、残額だけを受け取る場合でも、源泉徴収前の金額で消費税の課税関係を判定します(消費税基本通達10-1-13)。たとえば、入金額ではなく、源泉徴収前の報酬額が課税売上の金額です。

源泉徴収そのものの仕組みは、フリーランスの源泉徴収で整理しています。

配送料と共益費

課税資産の譲渡等の相手先から、他の者に委託する配送等の料金を、代金と明確に区分して受け取り、預り金や仮受金などで処理している場合、その料金は売上の対価の額に含めないものとして差し支えありません(消費税基本通達10-1-16)。

建物等の貸付けで、賃貸人が賃借人から受け取る電気・ガス・水道料などの実費に相当する共益費は、貸付けの対価に含まれます(同10-1-14)。事務所や住居の貸付けの扱いは、家賃・敷金・駐車場の消費税で整理しています。

未経過の固定資産税

固定資産税や自動車税が課税される資産を譲渡するとき、譲渡時点の未経過分に相当する金額を代金とは別に受け取っても、その額は資産の譲渡の金額に含まれます(消費税基本通達10-1-6)。

ただし、譲り受けた人に課されるはずの固定資産税等が、名義変更をしなかったことなどで譲渡した事業者に課され、その相当額を譲り受けた人から受け取る場合は、資産の譲渡等の対価に該当しません(同10-1-6の注)。土地と建物を一緒に売るときの按分は、土地付き建物を売ったときの消費税の按分で確認できます。

早見表

受け取る金額課税売上の金額根拠
事業者が納めるべき印紙税の相当額含める(控除できない)通達10-1-4
相手が納めるべき登録免許税等(そう受け取ったことが明らか)含めない通達10-1-4の注
源泉所得税を引かれた残額の入金源泉徴収前の金額で判定通達10-1-13
区分して預り金で処理した配送料含めなくて差し支えない通達10-1-16
建物の賃貸に伴う共益費貸付けの対価に含まれる通達10-1-14
資産の譲渡時の未経過固定資産税等含まれる通達10-1-6

課税、非課税、不課税、免税の区別は消費税の課税・非課税・不課税・免税の違いで整理しています。

よくある質問

契約書の印紙代を相手から受け取ったとき、その分は売上から除けますか?
事業者が本来納付すべき印紙税の相当額は、売上の金額から控除できません(消費税基本通達10-1-4)。
源泉所得税を引かれて入金されたとき、消費税は入金額に対してかかりますか?
源泉徴収前の金額で判定します(消費税基本通達10-1-13)。
代金と別に受け取った配送料は売上に含めますか?
代金と明確に区分し、預り金や仮受金などで処理している場合は、含めなくて差し支えありません(消費税基本通達10-1-16)。
相手が納めるべき登録免許税を預かったときは?
登録免許税等として受け取ったことが明らかな場合は、課税売上の金額に含まれません(消費税基本通達10-1-4の注)。

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。個別の取引は契約の内容によって扱いが変わるため、実際の申告は税務署や税理士へ確認してください。出典:国税庁。