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会社が払う罰金・反則金・加算税は経費になるか

法人税法第55条が損金にできないと定める罰金・科料・過料、各種加算税・延滞税、役員や従業員の違反を会社が負担した場合の扱いを説明します。

法人税
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

会社が納めた罰金・科料・過料、国税の延滞税や各種加算税は、法人税の計算で損金にできません(法人税法第55条)。役員や従業員に課された交通反則金などを会社が負担したときは、業務に関連する行為なら損金不算入、それ以外なら本人への給与として扱います(法人税基本通達9-5-12)。

  • 罰金・科料・過料は損金不算入です(第55条第5項第1号)。
  • 国税の延滞税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税、印紙税の過怠税も損金不算入です(第55条第4項第1号)。
  • 役員・従業員の違反を会社が負担すると、業務関連かどうかで損金不算入か給与かに分かれます。

損金にできないものの一覧

国税庁タックスアンサーNo.5300は、損金にならない主な租税公課として、次のものを挙げています。

支払うもの損金算入根拠
罰金・科料(外国のものを含む)、過料できない法人税法第55条第5項第1号
国税の延滞税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税できない同第4項第1号
印紙税の過怠税できない同第4項第1号
地方税の延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金できない(納期限の延長に係る延滞金を除く)同第4項第2号
法人税・地方法人税、法人の道府県民税・市町村民税の本税できないタックスアンサーNo.5300

独占禁止法の課徴金など、第55条第5項に並ぶ課徴金・延滞金も同じく損金不算入です。条文では、罰金・科料に「通告処分による罰金又は科料に相当するもの」も含むと書かれています。

加算税・延滞税・延滞金の扱い

税務調査などで申告漏れが見つかり、修正申告をしたときに課される加算税や延滞税は、本税とは別に支払う金額です。本税が経費に当たる性質のものでも、ペナルティとして加わる加算税・延滞税は損金になりません。

地方税のうち、法人の道府県民税・事業税・市町村民税について納期限の延長を受けたときの延滞金は、第55条第4項第2号のかっこ書で除かれており、損金不算入の対象に含まれません。国税庁No.5300も「地方税の納期限の延長に係る延滞金は除きます」と書いています。

期限後に申告・納付するときの負担は、納税の猶予や法人税の申告期限の延長の特例で確認できます。

役員・従業員の違反を会社が負担したとき

法人税基本通達9-5-12は、役員または使用人に課された罰金・科料・過料または交通反則金を法人が負担した場合を、次のように分けています。

違反の内容会社が負担した金額の扱い
会社の業務の遂行に関連してした行為に課されたもの損金に算入しない
それ以外のもの(私用中の違反など)役員または使用人への給与
私用での反則金を会社が払うと、本人への給与になります。給与として扱われると、給与の税務上の決まりも関わるため、会社が肩代わりする前に税理士などへ確認してください。

役員報酬の決め方は役員報酬の決め方を見てください。

仮装・隠蔽の費用と賄賂

法人税法第55条は、罰金のほかに次の費用も損金にできないと定めています。

  • 所得や税額の計算の基礎となる事実を隠したり仮装したりして税負担を減らそうとする場合の、その行為に要する費用や生じる損失(第1項)。
  • 刑法の贈賄に当たる賄賂や、不正競争防止法の外国公務員等への不正の利益の供与に当たる金銭などの額(第6項)。

申告書での調整の考え方

会計上は、罰金や加算税を「租税公課」などの費用に計上するのが一般的です。法人税の申告では、損金にできない分を所得の計算に戻す調整が必要です。会計の費用と税務上の損金は別なので、決算の段階で、どの支払いが損金不算入に当たるかを分けて把握しておく必要があります。

決算全体の流れは法人の決算と申告、経費の基本は会社の経費の考え方を見てください。

よくある質問

会社の車の交通違反の反則金は経費になりますか?
反則金そのものは経費になりません。役員・従業員に課された交通反則金を会社が負担した場合、業務に関連する行為なら損金不算入、それ以外(私用中の違反など)は本人への給与として扱われます(法人税基本通達9-5-12)。
加算税や延滞税は損金になりますか?
国税の延滞税と各種加算税は損金にできません(法人税法第55条第4項第1号)。
法人住民税や事業税の延滞金も同じですか?
地方税の延滞金は原則損金不算入ですが、法人の道府県民税・事業税・市町村民税の納期限の延長に係る延滞金は、条文のかっこ書で除かれています。
印紙を貼り忘れたときの過怠税は経費になりますか?
印紙税法の過怠税は、法人税法第55条第4項第1号で損金不算入とされています。

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。個別の取引の取扱いは、税務署や税理士へ確認してください。出典:e-Gov法令検索、国税庁。