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法人成り後の毎月の経理|月次の締めと試算表の見方、毎月やること一覧

法人になると、確定申告の年1回に加えて、毎月の納付と記帳の締めが生まれます。毎月の納付期限があるのは、給与の源泉所得税・社会保険料・住民税の3つです。月次の締めでは、試算表で数字を確かめます。

国税庁・日本年金機構で確認済み
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

結論から書くと、役員報酬や従業員の給与を払う法人は、毎月、給与から預かった税金と保険料を納める作業が発生します。源泉所得税と住民税は原則として翌月10日、健康保険・厚生年金保険の保険料は翌月末日が納付期限です。これに、月ごとの記帳の締めと試算表の確認を加えたものが、毎月の経理の骨格になります。

毎月やることの一覧

時期の目安やること期限の根拠
給与の支払日給与から源泉所得税・社会保険料・住民税を差し引く―
翌月10日まで源泉所得税を納める国税庁 No.2505
翌月10日まで特別徴収した住民税を市区町村へ納める東京都の案内(原則)
翌月末日まで健康保険・厚生年金保険の保険料を納める日本年金機構
毎月の締め預金残高の照合、未入力の取引の記帳、試算表の確認―(実務)
ポイント:期限の根拠がある3つの納付は、どれも「給与の支払いから1か月以内」に納める形です。給与の支払日を決めるときに、納付日も同時にカレンダーへ入れておくと忘れにくくなります。1年全体の期限は年間スケジュールで確認できます。

給与にひもづく3つの納付期限

源泉所得税

源泉徴収した所得税及び復興特別所得税は、原則として、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めます(国税庁タックスアンサーNo.2505)。月ごとの税額の見方は源泉徴収税額表の見方、預かり金の仕訳は給与の預り金と納付の仕訳で確認できます。

健康保険・厚生年金保険の保険料

事業主は、毎月の給料と賞与から被保険者の負担分を差し引き、事業主の負担分とあわせて、納付期限までに納めます。納付期限は納付対象月の翌月末日で、末日が休日の場合は翌日以降の最初の営業日です(日本年金機構)。例えば4月分は5月末日が期限です。

住民税(特別徴収)

従業員の給与から差し引いた個人住民税は、原則として、差し引いた月の翌月10日までに、従業員が住む市区町村へ納めます。東京都の案内では、10日が土日祝の場合は次の平日が期限です。

退職や転勤などがあった場合は、その事由が発生した日の翌月10日までに異動届を出す、とも案内されています。市区町村ごとに運用が違うことがあるため、通知書で確認してください。

月次の締めでやること

月次の締めに法令上の決まった手順はなく、会社ごとの実務です。ここでは、年1回の決算で慌てないために、毎月そろえておくと楽になる項目を挙げます。

  1. 預金残高の照合:通帳またはネットバンキングの月末残高と、帳簿上の預金残高を合わせます。差があれば、未記帳の取引を探します。
  2. 現金・カード・立替の記帳:領収書、クレジットカードの明細、役員や従業員が立て替えた経費を入力します。立替の扱いは仮払・仮受・立替金の決算処理に整理があります。
  3. 売上と仕入の計上漏れの確認:請求書の発行済み・受領済みの一覧と、帳簿を突き合わせます。
  4. 給与関連の仕訳:給与の総額、預り金(源泉所得税・社会保険料・住民税)、会社負担の社会保険料を入力します。
  5. 試算表を出して確認:次の項で説明する項目を見ます。

試算表の見方

試算表は、各勘定科目の借方・貸方の合計や残高を一覧にした表です。会計ソフトで毎月出せます。税務署に出す書類ではなく、社内で数字を点検するための道具です。

見る場所確認すること
借方合計と貸方合計一致しているか。ずれていれば入力の誤りがある
預金・現金実際の残高と一致しているか
預り金・未払金納付したものが消えているか。納付前の分だけ残っているか
売上・費用前月と比べて、極端に増減した科目がないか
役員報酬・給与毎月の金額が、支払った実績と一致しているか

期末に税金の見積りや減価償却をまとめて整える決算整理は、法人の決算整理仕訳の一覧にまとめています。決算で出る書類は決算書の種類と見方です。

納期の特例を使うと

給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者は、給与から源泉徴収した所得税などを、半年分まとめて納める特例を受けられます(国税庁No.2505)。住民税も、東京都の案内では、常時10人未満の事業所が申請して承認を受けると年2回の納入にできます。

どちらの特例でも、給与から毎月差し引く作業は続きます。納付の回数が減るだけです。国税の特例の詳細は源泉所得税の納期の特例を参照してください。

注意:健康保険・厚生年金保険の保険料には、納期の特例のような半年払いはありません。毎月、翌月末日までに納付します。

よくある質問

役員報酬だけの一人会社でも、毎月の納付はありますか?
役員報酬から源泉徴収をする場合は、源泉所得税の納付が発生します。給与の支給人員が常時10人未満なら、納期の特例を申請して半年ごとにできます(国税庁No.2505)。社会保険に加入している場合の保険料は、毎月翌月末日が期限です。
源泉所得税の納付期限が土日だったら?
社会保険料は、末日が休日にあたる場合、翌日以降の最初の営業日が期限です(日本年金機構)。住民税は東京都の案内で、10日が土日祝の場合は次の平日です。源泉所得税の扱いは税務署か税理士に確認してください。
試算表は税務署に出しますか?
提出する書類ではありません。社内で数字の誤りや計上漏れを点検するために使います。
月次の締めはいつまでにやればいいですか?
法令に期限の定めはありません。翌月の納付日や、金融機関への報告に合わせて、会社ごとに日を決めます。

年間の期限と一緒に管理する

毎月の納付に、決算・申告の期限を足すと、会社の1年の動きが見えます。

公式情報

本記事について。税理士監修前の一般的な整理です。住民税の納期は市区町村ごとの運用があり、社会保険の手続きは加入状況で変わります。実際の納付日は、通知書と顧問の税理士・社会保険労務士に確認してください。