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清算中の会社に法人税の中間申告は要るか(法人税法71条1項と消費税・事業税の扱い)

解散して清算に入った会社は、法人税の中間申告の対象から外れます。条文の根拠と、消費税の中間申告・法人事業税の申告がどう別に決まっているかを、e-Govの条文で整理します。

2026年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

法人税法71条1項は、中間申告をする法人から「清算中のもの」を除いています。例外は通算子法人だけです。通算制度(グループ通算)を使っていない会社が清算中の事業年度に入れば、法人税の中間申告は要りません。

ただし、これは法人税の話です。消費税の中間申告と法人事業税は、それぞれ別の法律で決まっているため、同じ結論にはなりません。この記事は、条文に書かれている範囲だけを順に確認します。

通常の会社の法人税の中間申告は法人税の中間申告の対象と計算式で説明しています。

法人税:清算中の法人は中間申告の対象外

法人税法71条1項の冒頭は、中間申告をする法人を「内国法人である普通法人(清算中のものにあっては、通算子法人に限る。)」と定めています。つまり、清算中の普通法人は、通算子法人でない限り、中間申告の義務の対象ではありません。

通常の会社の中間申告は、事業年度が6か月を超える場合に、前事業年度の法人税額などをもとに行います。清算中の会社は、この規定の対象にそもそも入っていません。

解散すると、事業年度は解散の日で区切られます(法人税法14条1項1号)。清算中の最後の事業年度である残余財産確定の日の事業年度も、確定の日で終わります(同項5号)。解散の日を含む事業年度の扱いは、会社の状況によって変わるため、みなし解散された会社の法人税申告や清算中の法人の最後の確定申告とあわせて、税理士へ確認してください。

消費税:清算中を除く定めは条文にない

消費税の中間申告は、消費税法42条が定めています。基準になるのは、直前の課税期間の確定申告書に記載する消費税額です。納税義務が免除される事業者などは、同条の対象から除かれています。

e-Govで消費税法の本則を「清算」の語で探すと、該当する条は45条だけです。45条4項は、清算中の法人の残余財産が確定した場合に、確定の日の属する課税期間の確定申告の期限を定めています。42条には、法人税法71条1項のような「清算中の法人を除く」という定めは置かれていません。

そのため、法人税の中間申告が要らないことを根拠に、消費税の中間申告も要らないと考えることはできません。判定は、直前の課税期間の消費税額で行います。清算中の消費税の全体像は法人が解散したときの消費税で、中間申告の回数と期限は法人の消費税の中間申告で確認できます。

法人事業税:清算中は事業年度ごとの申告納付

地方税法72条の29は、「清算中の法人の各事業年度の申告納付」を定めています。清算中に事業年度が終了したときは、その事業年度の所得などを、解散をしていない法人の所得とみなして事業税額を計算し、申告納付します。残余財産の確定の日の属する事業年度は、3項で別に定めています。

一方、事業年度が6か月を超える法人の中間申告納付は、72条の26が定めています。清算中の法人に72条の26をどう当てはめるかは、条文だけでは読み切れません。都道府県の税事務所の案内で確認してください。

解散後の事業税・都民税の届出は解散した法人の法人事業税・法人都民税で、均等割の月割は解散・清算中の法人住民税の均等割で説明しています。

3つの税の条文の対応

税目中間申告・申告納付の条文清算中の扱い
法人税法人税法71条1項清算中の普通法人は対象外(通算子法人を除く)
消費税消費税法42条清算中を除く定めはない。直前の課税期間の消費税額で判定
法人事業税地方税法72条の26・72条の29清算中は72条の29で事業年度ごとに申告納付

確認しておく点

  • グループ通算制度を使っている場合は、清算中でも通算子法人は中間申告の対象になる(法人税法71条1項)
  • 消費税は、直前の課税期間の確定申告書の消費税額が中間申告の基準になる。清算に入る前の課税期間の税額を確認する
  • 事業税・住民税は、清算中の事業年度の扱いを管轄の税事務所・市区町村に確認する
  • 残余財産が確定したら、確定申告の期限は税目ごとに別に決まっている(清算中の法人の最後の確定申告)

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公式一次情報

本記事について。税理士監修前の概説です。条文の読み方は2026年時点のものです。清算中の中間申告の要否は、会社の事業年度の状況によって変わるため、実際の申告は税理士・管轄の税務署・税事務所へ確認してください。

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