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事業主が亡くなったときの個人事業税(申告は4か月以内)

亡くなった年の個人事業税が誰に・いつまでに・どの期間の所得で課税されるかを、地方税法と東京都の案内で整理します。

2026年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

個人事業主が亡くなっても、その年の個人事業税はなくなりません。東京都主税局の案内では、個人事業税の納税義務は相続人に承継され、1月1日から亡くなった日までの所得に課税されます。申告の期限は、亡くなった日から4か月以内です。

  • 課税の対象は、その年の1月1日から事業の廃止の日(亡くなった日を含む)までの所得です。
  • 申告の期限は通常の廃止の1か月以内ではなく、死亡のときは4か月以内です(地方税法72条の55)。
  • 事業主控除の290万円は、事業を行った月数で月割になります。
  • 相続人が複数いるときは、書類を受け取る代表者を届け出ることができます。

亡くなった年に課税される期間と納税義務者

個人事業税は、前年の所得に対して翌年に課税されるのが通常です。ただし事業を廃止した年は、東京都主税局の案内によると、その年の1月1日から事業の廃止の日までの所得に基づいて課税されます。事業者が死亡した場合も、この廃止に含まれます。

納税義務の行き先も、同じ案内に書かれています。個人の事業者が死亡した場合、個人事業税の納税義務は相続人に承継されます。

亡くなった年の個人事業税は、事業主本人ではなく相続人が申告し、納めます。前の年分の個人事業税が未納のときも、同じ相続人に引き継がれます。

申告の期限は4か月以内

通常は、所得税の確定申告か住民税の申告をすれば、個人事業税の申告は別に要りません。ただし、年の途中で事業を廃止した場合は別です。所得税や住民税の申告とは別に、廃止の日から1か月以内に個人事業税の申告が必要になります。

廃止の理由が死亡のときだけ、期限は4か月以内に延びます。根拠は地方税法72条の55で、条文は「当該事業の廃止の日から一月以内(当該事業の廃止が納税義務者の死亡によるときは、四月以内)」と書いています。

廃止の理由個人事業税の申告期限
廃業など、本人の意思による廃止廃止の日から1か月以内
事業主の死亡による廃止死亡の日から4か月以内

所得税側の準確定申告も、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。期限を並べて数える方法は個人事業主が亡くなったときの準確定申告と事業の手続きにあります。

事業主控除は月割になる

個人事業税の事業主控除は、年間290万円です。事業を行った期間が1年に満たないときは、290万円に事業を行った月数を掛けて12で割ります(地方税法72条の49の14)。月数は暦に従って数え、1か月に満たない端数は1か月にします。

東京都の案内にある月割額の表では、6か月なら1,450,000円、9か月なら2,175,000円です。たとえば6月10日に亡くなった場合、1月から6月までの6か月として、控除は1,450,000円になります。

  • 1月1日から亡くなった日までの事業の所得から、この月割の事業主控除を引きます。
  • 控除後の金額が残らなければ、個人事業税はかかりません。
  • 税率は業種ごとに3%・4%・5%です。業種の一覧は個人事業税の法定70業種一覧で確かめられます。

青色申告特別控除の扱いなど、所得税との計算の違いは個人事業税の所得の計算のガイドで確かめられます。

納税通知書の納期と相続人が複数のとき

東京都の案内では、通常の納期は8月末と11月末の年2回です。一方、事業を廃止した場合などの特別な場合は、通常の納期とは別に、納税通知書に書かれた納期限までに納めます。亡くなった年の分は、通常の8月・11月の納期とは別の時期に通知が届くことがあるため、納期限は通知書で確かめます。

相続人が2人以上いるときは、地方税法9条の2で、被相続人の地方団体の徴収金に関する書類を受け取る代表者を指定できます。指定した相続人は、その旨を地方団体の長に届け出ます。

  • 代表者の指定は任意で、届出をすれば書類の送り先をまとめられます。
  • 相続人が全員わからず、相当の期間内に届出がないときは、地方団体の長が相続人の一人を代表者に指定することがあります。
  • 亡くなったことを知らずに本人名義で送られた書類は、相続人の一人に届けば、全相続人に対してされたものとみなされます。

納期限までに払えないときは、徴収猶予と換価の猶予の要件を確かめます。

相続人が動く順番

  1. 亡くなった日を確かめ、そこから4か月後の日付を控えておく。
  2. 事務所または事業所のある都道府県の税事務所に、事業の廃止(死亡)を伝える。
  3. 1月1日から亡くなった日までの事業の所得を集計する。
  4. 月割の事業主控除を引き、個人事業税の申告を期限までに出す。
  5. 届いた納税通知書の納期限を確かめ、納める。

事業の開始・廃止の届出の出し先と期限は個人事業税の事業開始(廃止)等申告書の提出先と期限に書いています。

よくある質問

事業主が亡くなったら、その年の個人事業税はかかりませんか?
かかります。東京都主税局の案内では、事業を廃止(事業者が死亡した場合を含む)した年は、1月1日から廃止の日までの所得に基づいて課税されます。
個人事業税は誰が納めますか?
個人の事業者が死亡した場合、個人事業税の納税義務は相続人に承継されます。
個人事業税の申告はいつまでにすればよいですか?
地方税法72条の55により、廃止の日から1か月以内です。廃止が納税義務者の死亡によるときは4か月以内になります。
事業主控除の290万円は、年の途中で亡くなっても全額使えますか?
全額ではなく月割です。290万円に事業を行った月数を掛けて12で割ります。1か月に満たない端数は1か月と数えます。

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本記事について。税理士監修前の概説です。相続人の範囲や個別の税額は事情で変わるため、不明な点は税事務所または税理士へ確認してください。出典:地方税法、東京都主税局。