個人事業税の事業開始(廃止)等申告書の提出先と期限
開業届とは別に、都道府県へ出す個人事業税の開始・廃止の届出について、書類の名前、提出先、期限(東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の比較)、法人成りで個人事業をやめるときの出し方を整理します。
個人事業の税個人事業税の対象になる事業を始めたりやめたりしたときは、税務署の開業届・廃業届とは別に、都道府県の税事務所へも届け出ます。書類の名前と期限は都道府県ごとに違います。
開始と廃止それぞれの期限、東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の違い、年の途中でやめたときの申告、法人成りで個人事業を終えるときの順番がわかります。
開業届との違い
税務署に出す開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は国税の届出です。個人事業税は都道府県の税金なので、事業を始めたことや廃止したことは都道府県の税事務所にも届け出ることになっています。
対象は、個人事業税がかかる法定業種の事業です。東京都は、法定業種は70あり、ほとんどの事業が該当するとしています(地方税法72条の2)。
税額と納付時期は個人事業税の納付時期、課税されるかどうかの判定は個人事業税がかからないケースを参照してください。
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4都府県の書類名と期限の比較
開始・廃止の届出は書類の名前も期限も都道府県ごとに異なります。
| 都府県 | 書類の名前 | 事業を始めたとき | 事業をやめたとき |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 事業開始(廃止)等申告書(個人事業税) | 事業の開始の日から15日以内 | 廃止の日から10日以内(死亡は30日以内) |
| 神奈川県 | 個人事業開業・休業・廃業届出書 | 事実が生じた日から1か月以内 | 事実が生じた日から1か月以内 |
| 愛知県 | 開業(廃業)事務所等設置(移転・廃止)報告書 | その日から1か月以内 | その日から1か月以内(死亡は4か月以内) |
| 大阪府 | 事業開始・変更・廃止申告書 | 開業した日から2か月以内 | 事実の発生した日から遅滞なく |
提出先は、事務所や事業所を管轄する都税事務所・県税事務所・府税事務所です。東京都はLoGoフォームからの提出も案内しています。
ここに載せた以外の道府県は、それぞれの税事務所のページで確認してください。市町村への届出が必要な地域もあるため、愛知県は住所地の市町村への確認も勧めています。
年の途中で廃止したときの事業税の申告
個人事業税の申告は、毎年3月15日までに前年分の所得を申告するのが原則です。ただし、年の途中で事業を廃止した場合は、廃止の日から1か月以内(死亡のときは4か月以内)に、その年の1月1日から廃止の日までの所得を申告すると定められています(地方税法72条の55第1項)。
毎年3月15日までの通常の申告は、所得税の確定申告や住民税の申告をした人なら個人事業税の申告書を別に出す必要はなく、申告書の「事業税に関する事項」の欄に記入すれば足ります。一方、年の途中で廃止したときは、所得税の確定申告や住民税の申告とは別に、1か月以内に個人事業税の申告をしなければならないと東京都は案内しています。
東京都の案内では、廃止の届出(10日以内)と、年の途中で廃止したときの事業税の申告(1か月以内)は別の項目として書かれています。廃止のときは両方の期限を見ておくと、取りこぼしを避けられます。
法人成りで個人事業をやめるときの順番
法人成りでは、会社を設立したあとに個人事業を廃止する形が一般的です。個人事業側では、次の3つを順に確認します。
- 税務署への廃業届(個人事業の開業・廃業等届出書)。詳しくは廃業届のガイドを参照してください。
- 都道府県の税事務所への廃止の届出。上の表のとおり、東京都は廃止の日から10日以内です。
- 年の途中で廃止した場合の事業税の申告。廃止の日から1か月以内です。
会社側の都道府県・市町村への届出は別で、法人設立後の地方税の届出にまとめています。東京都では、法人設立・設置届出書を事業を開始した日から15日以内に出します。
廃止の年の個人事業税がいつ届き、いつ納めるかは個人事業税の納付時期のガイドで解説しています。
廃止の理由が死亡のときの期限(4か月以内)と、相続人の納税義務は事業主が亡くなったときの個人事業税で説明しています。
次に知りたいこと
まとめ
- 個人事業税の開始・廃止は、開業届・廃業届とは別に都道府県の税事務所へ届け出ます。
- 期限は東京都が開始15日・廃止10日、神奈川県と愛知県が1か月、大阪府が開始2か月です。
- 年の途中で廃止したときは、廃止の日から1か月以内に事業税の申告も必要です(地方税法72条の55)。
- 法人成りでは、税務署の廃業届、税事務所の廃止の届出、事業税の申告の3つを見ます。
個人事業税の税率・納期・申告の要否を状況別にまとめた一覧は個人事業税のまとめにあります。
転居や事務所の移転があったときの国税の手続きは、個人事業主が引っ越したときの届出を参照してください。
公式一次情報
- 東京都主税局「事業を始めたとき・廃止したとき」(開始15日以内・廃止10日以内・死亡30日以内)
- 東京都主税局「個人事業税」(法定業種70、年の途中の廃止は1か月以内に申告)
- 神奈川県「県税Q&A 個人事業税」(事実が生じた日から1か月以内)
- 愛知県「県税Q&A(個人事業税)」(1か月以内・死亡は4か月以内)
- 大阪府「個人の事業開始等の申告[開業、変更、廃止]」(開業から2か月以内)
- e-Gov法令検索「地方税法第72条の55」(年の途中で廃止した場合は1か月以内、死亡は4か月以内)
よくある質問
- 開業届を出せば、個人事業税の届出は不要ですか?
- 開業届は税務署への国税の届出で、個人事業税は都道府県の税です。愛知県は国(税務署)への届出は別に行う必要があるとしており、都道府県への届出は別に必要です。
- 東京都の事業開始の届出は、いつまでに出しますか?
- 事業の開始の日から15日以内です。廃止の場合は、廃止の日から10日以内(死亡の場合は30日以内)です(出典:東京都主税局)。
- 年の途中で事業をやめたら、個人事業税の申告はいつですか?
- 廃止の日から1か月以内です。死亡による廃止の場合は4か月以内です(出典:e-Gov法令検索・地方税法72条の55)。
- 大阪府の廃止の届出は、期限が決まっていますか?
- 大阪府の案内では、廃止は事実の発生した日から遅滞なく申告するとされています。開業は開業した日から2か月以内です(出典:大阪府)。

