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不動産賃貸・駐車場に個人事業税がかかる基準(10室・10棟・10台)

東京都主税局の認定基準をもとに、不動産貸付業と駐車場業が課税対象になる規模と、課税される場合の税額の考え方を整理します。

2026年時点の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

不動産賃貸や駐車場は、法定70業種のうち「不動産貸付業」「駐車場業」にあたります。ただし、貸している規模が基準に届かなければ個人事業税はかかりません。

  • 建物:住宅は一戸建て10棟以上または一戸建て以外10室以上。住宅以外は独立家屋5棟以上または独立家屋以外10室以上。
  • 土地:住宅用は契約10件以上または貸付総面積2,000㎡以上。住宅用以外は契約10件以上。
  • 駐車場:建築物・機械式などは1台以上、それ以外の駐車場は10台以上。

以下は東京都主税局の基準です。他の道府県では基準が異なる場合があり、最終的な認定は住所地の税務事務所が行います。

不動産貸付業の認定基準

東京都主税局は、貸付不動産の規模、賃貸料収入、管理などの状況を総合的に見て、不動産貸付業として課税するかを決めるとしています。規模の目安は次のとおりです(空室を含みます)。

種類課税対象になる規模
住宅の一戸建て棟数が10以上
住宅の一戸建て以外(アパート・マンションなど)室数が10以上
住宅以外の独立家屋棟数が5以上
住宅以外の独立家屋以外室数が10以上
住宅用の土地契約件数が10以上、または貸付総面積が2,000㎡以上
住宅用以外の土地契約件数が10以上
上の種類を複数持つ場合棟数・室数・件数の総合計が10以上、またはいずれかの基準を満たす

上の基準に届かなくても、貸付用建物の総床面積が600㎡以上で、賃貸料収入が年1,000万円以上なら不動産貸付業と認定されます。この賃貸料収入には、権利金、名義書換料、更新料、礼金、共益費、管理費などは含めません。

劇場、映画館、ゴルフ練習場のように、競技・遊技・娯楽・集会などのための基本的設備を施した不動産や、一定規模の旅館・ホテル・病院など特定の業務に使われる建物は、上の規模の基準に届かなくても不動産貸付業と認定される場合があります。

駐車場業の認定基準

駐車場業は、駐車場の形態によって基準が分かれます。

  • 預かって保管する駐車場:駐車可能台数が1台以上で対象です。
  • 建築物・機械式などの駐車場:駐車可能台数が1台以上で対象です。
  • 上記以外の駐車場(平面の月極駐車場など):駐車可能台数が10台以上で対象です。

土地を駐車場用地として一括で貸し、借りた側が自分では駐車せず第三者に駐車させている場合は、駐車場業ではなく住宅用以外の土地の貸付けとして判断されます。たとえば、借りたコインパーキング会社が利用者に使わせるケースです。この取扱いは令和2年分の所得から適用されています。

借りた側が使う部分と第三者が使う部分が混ざっていても、貸主が利用者の募集、料金の徴収、車両の特定などの管理行為をしていなければ、同じく土地の貸付けとして扱います。

空室・共有・信託の数え方

  • 空室:基準の棟数・室数には空室も含みます。
  • 共有物件:持分に関係なく、共有物件全体の貸付状況で認定します。税額は持分に応じて計算します。
  • 信託物件:貸付件数などに含めます。
  • 一棟貸しの建物:独立的に区画された2以上の室がある建物は、一棟貸しでも室数で認定します。
  • 土地の契約件数:1つの契約で2画地以上を貸している場合は、それぞれを1件と数えます。

基準に当てはめる例

貸している物件基準との関係
賃貸アパート8室(満室)10室未満。床面積600㎡以上かつ賃料年1,000万円以上でなければ対象外
賃貸アパート8室+貸家2棟種類をまたぐ場合の総合計が10になるため対象になりうる
賃貸マンション10室(うち2室は空室)空室も数えるので10室以上で対象
平面の月極駐車場8台10台未満のため対象外
機械式駐車場3台建築物・機械式は1台以上で対象

これらは基準表への当てはめの例です。実際の認定は貸付状況の照会を受けて税務事務所が決めるため、気になる場合は所管の窓口で確認してください。

課税される場合の税額

不動産貸付業と駐車場業は、東京都の税率表では第1種事業(税率5%)に入っています。所得から年290万円の事業主控除を引き、残りに税率をかけます。

たとえば不動産所得の事業税上の所得が400万円なら、(400万円-290万円)×5%=5万5,000円が目安です。所得の出し方は個人事業税の所得の計算が所得税と違う点で整理しています。

所得税の「事業的規模」(5棟10室の基準)とは別の判定です。所得税側の基準と法人化の検討は不動産賃貸を個人から法人にする前の確認にまとめています。

不動産貸付業や駐車場業が第1種事業のどこに並ぶかは、個人事業税の法定70業種一覧(第1種・第2種・第3種)で確認できます。

駐車場の貸付けにかかる消費税は土地・月極駐車場の貸付けの消費税で確認できます。

次に読む

個人事業税の税率・納期・申告の要否を状況別にまとめた一覧は個人事業税のまとめにあります。

公式一次情報

よくある質問

アパート経営で個人事業税がかかるのは何室からですか?
東京都の基準では、住宅の一戸建て以外は室数が10以上で不動産貸付業の対象です。空室も数えます。10室未満でも、貸付用建物の総床面積が600㎡以上で賃貸料収入が年1,000万円以上なら対象になります。
月極駐車場は何台から個人事業税がかかりますか?
建築物や機械式などの駐車場は1台以上、それ以外の平面の駐車場は10台以上で駐車場業の対象です。駐車場用地をコインパーキング会社などに一括して貸している場合は、土地の貸付けとして不動産貸付業の基準で判断されます。
共有名義の賃貸物件は、持分で数えますか?
持分に関係なく共有物件全体の貸付状況で認定します。税額は持分に応じて計算します。
本記事について。税理士監修前の概説です。認定基準は東京都のもので、道府県により取扱いが異なる場合があります。最終的な認定は住所地の税務事務所の判断によります。出典:東京都主税局。

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