個人事業税の審査請求|納税通知書に不服があるときの期限と出し方
個人事業税の納税通知書の税額に納得できないとき、知事に出す審査請求の期限・提出先・その後の流れを、東京都と神奈川県の案内で整理します。
2026年時点の制度個人事業税の納税通知書の内容に不服があるときは、行政不服審査法にもとづく審査請求ができます。東京都主税局の案内では、処分があったことを知った日(例:納税通知書を受け取った日)の翌日から3か月以内に、知事あてに書面で出します。期限は短いので、通知書を受け取った日を先に控えておきます。
- 審査請求の宛先は、都道府県知事です。
- 期限は、処分を知った日の翌日から原則3か月以内です。
- 処分の日の翌日から1年を過ぎると、原則として出せません(正当な理由があるときを除く)。
- 税額の元になる所得金額は、確定申告書などの金額です。申告内容そのものの誤りは、申告の直し方を先に確かめます。
審査請求ができる場面
東京都主税局の「不服申立ての制度」の資料では、都税の課税や徴収に関する処分に不服がある人には、不服を申し立てる権利が保障されています。手続きの一般法は行政不服審査法で、地方税法に特別の定めがあるものを除き、その規定が適用されます。
個人事業税の納税通知書は、課税の処分を知らせる書面です。資料は、処分を知った日の例として「納税通知書を受け取った日」を挙げています。税額や、事業税の課税そのものなど、通知書の内容に不服があるときが、審査請求の出番です。
個人事業税の税額は、所得税の確定申告書第1表と青色申告決算書・収支内訳書の所得金額欄の金額を基にします(東京都主税局「個人事業税」)。通知書の税額が高い理由が申告書の所得金額にあるときは、まず個人事業税の所得の計算で、所得税との違いを確かめます。
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期限の数え方と計算例
東京都の資料は、期限を2段で定めています。
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| 原則の期限 | 処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内 |
| 最長の期限 | 3か月以内であっても、処分の日の翌日から起算して1年を過ぎると出せない。ただし正当な理由があるときはこの限りでない |
数え方の例です。納税通知書を8月10日に受け取ったとき、起算日は翌日の8月11日です。3か月後の応当日の前日にあたる11月10日が、目安の期限になります。
休日の扱いなどは、提出先の案内で確かめてください。
出し方と提出先
- 書面で出す。東京都の資料は「知事に対し、書面で審査請求をしなければならない」としています。
- 宛先は知事。窓口は、神奈川県の案内では、なるべく所管の県税事務所等を経由して提出するよう示されています。
- 納税通知書の教示文を読む。通知書には不服申立てができる旨の案内がつくのが通常です。提出先と書式は、通知書の案内と事務所のある地域の税事務所で確かめます。
審査請求書に何を書くか(不服の理由、処分の内容、処分を知った日など)は、都道府県が様式や記載要領を出している場合があります。東京都主税局は、固定資産税向けですが「審査請求書の記載要領」を公開しており、書き方の雰囲気をつかむ参考になります。
出したあとの流れと訴訟
東京都の資料では、審査請求が出されると、知事は職員から審理員を指名し、処分に違法または不当な点がないかを審理します。その後、第三者機関である東京都行政不服審査会へ諮問し、答申を受けて裁決をします。
裁決に納得できないときは、取消訴訟という道があります。資料の内容は次のとおりです。
- 取消訴訟は、原則として審査請求の裁決を経たあとに起こせます。
- 裁決があったことを知った日の翌日から6か月以内に起こします。裁決の日の翌日から1年を過ぎると、正当な理由がない限り起こせません。
- 審査請求をした日の翌日から3か月を過ぎても裁決がないなど、特定の場合は、裁決がなくても起こせます。
神奈川県の案内も、取消訴訟は審査請求の裁決を経た場合に限って提起できるという趣旨で、裁決を知った日の翌日から6か月以内としています。
出す前に確かめること
審査請求は、処分の違法や不当を争う手続きです。そのため、次のような場面は別の手続きのほうが合うことがあります。
- 納めるお金が足りない。税額に争いはないが払えないときは、徴収猶予と換価の猶予や、減免の対象かを確かめます。
- 確定申告の内容を直したい。申告の誤りは確定申告の間違いに気づいたときの手順が先です。所得税の修正申告や更正があった場合、個人事業税は通常の8月・11月とは別に、納税通知書に書かれた納期限までに納めることになります(納付時期)。
- 通知書の内容がわからない。まず所管の税事務所に、計算の根拠を問い合わせます。
税の不服申立ての全体像は税務署の処分に不服があるときにもあります。税務署の処分と都道府県税の処分では、宛先や制度が異なる点に注意してください。
よくある質問
- 個人事業税の納税通知書に不服があるとき、どこに申し立てますか?
- 東京都主税局の資料では、都税の課税や徴収の処分に不服があるときは、知事に対して書面で審査請求をします。神奈川県の案内では、所管の県税事務所等を経由した提出が示されています。
- 審査請求はいつまでにすればよいですか?
- 処分があったことを知った日(例:納税通知書を受け取った日)の翌日から原則3か月以内です。3か月以内でも、処分の日の翌日から1年を過ぎると、正当な理由がない限り出せません。
- 審査請求をしないと、訴訟はできませんか?
- 東京都の資料では、取消訴訟は原則として審査請求の裁決を経たあとに起こせます。審査請求から3か月を過ぎても裁決がないなど、特定の場合は裁決がなくても起こせます。
- 審査請求と、確定申告の修正は同じですか?
- 別の手続きです。個人事業税の所得は確定申告書などの所得金額欄の金額が基になるため、申告内容の誤りは申告の修正の手順で確かめます。審査請求は、通知書という処分に対する不服を申し立てる手続きです。

