清算結了とは|結了までの条件・結了の登記・結了のあとに残る手続き
清算結了は、解散した会社の清算事務が終わった状態のことです。会社法が起算点にしているのは「決算報告の承認の日」で、そこから2週間以内に清算結了の登記をします。結了のあとにも残る義務を、条文ごとに整理します。
会社法・e-Govで確認済み結論から書くと、清算結了とは、解散した会社が行う清算の事務がすべて終わったことです。株式会社では、清算人が決算報告を作り、株主総会の承認を受けた日から2週間以内に、本店の所在地で清算結了の登記をします(会社法507条、929条1号)。会社は解散しても、清算が結了するまでは清算の目的の範囲内で存続するものとみなされます(同法476条)。
清算結了の意味と、結了までの清算人の仕事
株式会社は、株主総会の決議などで解散しても、すぐには消えません。清算株式会社は、清算の目的の範囲内で、清算が結了するまではなお存続するものとみなされます(会社法476条)。
この間に清算人が行うのは、次の3つです(会社法481条)。
- 現務の結了(進行中の仕事を終わらせること)
- 債権の取立てと債務の弁済
- 残余財産の分配
この3つが終わり、清算事務が終了した状態が清算結了です。清算人の選び方や職務の詳細は清算人の選任と職務で説明しています。
結了までの順番
清算結了に至るまでの主な手続きを、会社法の条文順に並べました。
| 順番 | 手続き | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 | 債権者への官報公告と、知れている債権者への個別の催告(期間は2か月以上) | 会社法499条1項 |
| 2 | 公告の期間内は、原則として債務を弁済できない | 500条1項 |
| 3 | 債務を弁済したあとに、残った財産を株主へ分配する | 502条 |
| 4 | 清算事務が終わったら、決算報告を作る | 507条1項 |
| 5 | 決算報告を株主総会に出し、承認を受ける | 507条3項 |
| 6 | 承認の日から2週間以内に、清算結了の登記をする | 929条1号 |
結了の登記と、承認の日の数え方
株式会社の清算結了の登記は、決算報告を株主総会が承認した日から2週間以内です(会社法929条1号)。登記の起算点は、清算事務が終わった日ではなく、決算報告の承認の日です。
決算報告の承認があると、任務を怠ったことによる清算人の損害賠償責任は、不正の行為があった場合を除いて免除されたものとみなされます(507条4項)。決算報告に書く内容は清算結了時の決算報告、登記の費用と添付書類は株式会社の解散登記・清算結了登記で確認できます。
合同会社は手順が異なります。清算事務が終わったら、清算に係る計算をして社員の承認を受け、社員が1か月以内に異議を述べなければ承認したものとみなされます(会社法667条)。登記の期限は合同会社の解散・清算結了登記で整理しています。
結了のあとに残る手続き
清算結了の登記をしても、すべてが終わるわけではありません。結了のあとに残る義務や確認事項は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 | 詳しい解説 |
|---|---|---|
| 帳簿資料の保存 | 清算人は、清算結了の登記の時から10年間、帳簿と重要な資料を保存する(会社法508条1項) | 清算結了後の帳簿資料の保存 |
| 法人税の最後の確定申告 | 残余財産が確定した場合の申告。期限と対象は税の解説で確認する | 清算中の法人の最後の確定申告 |
| 消費税の申告 | 解散時と清算結了時で課税期間が区切られる | 法人が解散したときの消費税 |
| インボイスの登録 | 事業廃止届出書を出す | 解散した法人のインボイス登録 |
| 法人番号の公表 | 登記が閉じたあとの公表サイトの扱い | 解散した法人の法人番号の公表 |
解散から清算結了までの手続き全体と税務の区切りは、法人解散から清算結了までの流れにまとめています。個別の事情は、法務局・税務署・税理士・司法書士にご確認ください。
次に知りたいこと
法人解散から清算結了までの流れ:解散から結了までの全体像
清算結了時の決算報告:書く4項目と株主総会の承認
清算結了後の帳簿資料の保存:10年間・保存する人
よくある質問
- 清算結了とは何ですか?
- 解散した会社の清算事務(現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の分配)が終わった状態のことです(会社法481条)。会社は清算が結了するまで、清算の目的の範囲内で存続するものとみなされます(同法476条)。
- 清算結了の登記は、いつまでにしますか?
- 株式会社は、決算報告について株主総会の承認を受けた日から2週間以内に、本店の所在地で登記します(会社法929条1号)。
- 清算結了まで、どのくらいの期間がかかりますか?
- 債権者への公告の期間が2か月以上と定められているため(会社法499条1項)、解散から清算結了まで、最短でも2か月を超えます。
- 清算結了のあと、帳簿は捨てられますか?
- すぐには捨てられません。清算人は、清算結了の登記の時から10年間、帳簿と事業・清算に関する重要な資料を保存します(会社法508条1項)。
- 債務を弁済する前に、株主へ財産を分配できますか?
- できません。清算株式会社は、債務を弁済したあとでなければ、財産を株主に分配できません。ただし、存否や額に争いのある債権について弁済に必要と認められる財産を残した場合は、例外があります(会社法502条)。
公式一次情報
- e-Gov法令検索「会社法」(第476条 清算株式会社の能力、第481条 清算人の職務、第499条・第500条 債権者に対する公告等、第502条 残余財産の分配の制限、第507条 決算報告、第508条 帳簿資料の保存、第667条 清算持分会社の計算の承認、第929条 清算結了の登記)

