個人事業主の税金はいくら?利益別の早見表(所得税・住民税・国保・年金・事業税)
個人事業主・フリーランスが払う税金と社会保険料を、年間の事業利益別に早見表でまとめました。
令和8年度・東京の公式料率個人事業主は、所得税の確定申告、住民税・個人事業税の納付、国保・国民年金の支払いを自分で管理します。報酬によっては源泉徴収される場合もあります。
この早見表は、所得税・住民税・個人事業税、国民健康保険・国民年金の5項目を、事業利益300万円から2,000万円まで10段階で試算したものです。消費税、その他の所得・控除、家族分、40歳以上の介護分は含みません。
利益別の早見表
年間の事業利益(売上−経費)ごとの、税金・社会保険料の目安です。条件は東京特別区・単身・青色申告65万円控除・40歳未満・個人事業税は第1種5%。すべて令和8年度の公式料率にもとづく概算です。
| 項目 | 300万円 | 400万円 | 500万円 | 600万円 | 700万円 | 800万円 | 1,000万円 | 1,200万円 | 1,500万円 | 2,000万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 所得税(復興税込) | ¥42,065 | ¥87,703 | ¥167,239 | ¥355,205 | ¥537,760 | ¥730,525 | ¥1,125,723 | ¥1,650,773 | ¥2,661,563 | ¥4,346,213 |
| 住民税 | ¥148,400 | ¥237,800 | ¥327,300 | ¥416,700 | ¥506,100 | ¥595,500 | ¥779,900 | ¥979,400 | ¥1,279,400 | ¥1,779,400 |
| 国民健康保険 | ¥270,209 | ¥376,009 | ¥481,809 | ¥587,609 | ¥693,409 | ¥799,209 | ¥955,957 | ¥960,000 | ¥960,000 | ¥960,000 |
| 国民年金 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 |
| 個人事業税 | ¥5,000 | ¥55,000 | ¥105,000 | ¥155,000 | ¥205,000 | ¥255,000 | ¥355,000 | ¥455,000 | ¥605,000 | ¥855,000 |
| 税・社保の合計 | 約68万円 | 約97万円 | 約130万円 | 約173万円 | 約216万円 | 約260万円 | 約343万円 | 約426万円 | 約572万円 | 約816万円 |
| 手取り(利益−合計) | 約232万円 | 約303万円 | 約370万円 | 約427万円 | 約484万円 | 約540万円 | 約657万円 | 約774万円 | 約928万円 | 約1,184万円 |
| 負担率(合計÷利益) | 約22.7% | 約24.3% | 約25.9% | 約28.8% | 約30.8% | 約32.4% | 約34.3% | 約35.5% | 約38.1% | 約40.8% |
40〜64歳(国保介護分あり)の早見表
40歳以上65歳未満は、国民健康保険に介護分が加わります。条件は上の表と同じ(東京特別区・単身・青色申告65万円控除・第1種5%)で、40〜64歳の場合の金額です。介護分の分だけ国保が上がり、その分の社会保険料控除が増えるため所得税・住民税はわずかに下がります。
| 項目 | 300万円 | 400万円 | 500万円 | 600万円 | 700万円 | 800万円 | 1,000万円 | 1,200万円 | 1,500万円 | 2,000万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 所得税(復興税込) | ¥38,798 | ¥83,211 | ¥155,702 | ¥327,026 | ¥504,680 | ¥695,811 | ¥1,085,802 | ¥1,593,495 | ¥2,604,285 | ¥4,288,935 |
| 住民税 | ¥142,000 | ¥229,000 | ¥316,000 | ¥402,900 | ¥489,900 | ¥578,500 | ¥762,900 | ¥962,400 | ¥1,262,400 | ¥1,762,400 |
| 国民健康保険(介護分込み) | ¥334,665 | ¥464,765 | ¥594,865 | ¥724,965 | ¥855,065 | ¥969,209 | ¥1,125,957 | ¥1,130,000 | ¥1,130,000 | ¥1,130,000 |
| 国民年金 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 | ¥215,040 |
| 個人事業税 | ¥5,000 | ¥55,000 | ¥105,000 | ¥155,000 | ¥205,000 | ¥255,000 | ¥355,000 | ¥455,000 | ¥605,000 | ¥855,000 |
| 税・社保の合計 | 約74万円 | 約105万円 | 約139万円 | 約182万円 | 約227万円 | 約271万円 | 約354万円 | 約436万円 | 約582万円 | 約825万円 |
| 手取り(利益−合計) | 約226万円 | 約295万円 | 約361万円 | 約418万円 | 約473万円 | 約529万円 | 約646万円 | 約764万円 | 約918万円 | 約1,175万円 |
| 負担率(合計÷利益) | 約24.5% | 約26.2% | 約27.7% | 約30.4% | 約32.4% | 約33.9% | 約35.4% | 約36.3% | 約38.8% | 約41.3% |
国民健康保険の賦課限度額(40〜64歳は医療67万円+支援26万円+介護17万円+子ども・子育て支援金分3万円=113万円、40歳未満の96万円より高い)により、利益1,200万円以降は年113万円で頭打ちになります。
払う5つの税・社会保険料
- 所得税(国税):事業所得から各種控除を引いた課税所得に、5%〜45%の累進税率(+復興特別所得税2.1%)がかかります。確定申告で納めます(申告が必要になる条件)。
- 住民税(地方税):課税所得の約10%(所得割)に、定額の均等割が加わります。前年の所得をもとに翌年度に課税されます。
- 個人事業税(地方税):青色申告特別控除前の所得等から事業主控除(原則年290万円)を引き、法定業種ごとの3〜5%を計算します。年途中の開廃業では控除を月割りし、職種名でなく契約・業務実態から法定業種への該当を判断します。
- 国民健康保険:前年の所得に応じて決まります(東京特別区は世帯ごとに算定)。所得が増えるほど上がりますが、上限(賦課限度額)があります。
- 国民年金:令和8年度は月額17,920円・年額215,040円の定額です(所得に関係なく一律)。
ここでの所得は事業所得(総収入金額−必要経費)で、会社員のような給与・賞与という支給名目はありません。個人事業主と賞与の違いで仕組みを整理しています。
利益が増えると負担率が上がる
早見表のとおり、負担率は利益300万円で約22.7%から、2,000万円では約40.8%まで上がっていきます。主な理由は所得税が累進税率だからです。利益が大きくなるほど、より高い税率帯にかかる部分が増えていきます。
一方で国民健康保険には賦課限度額(上限)があり、この試算では利益1,200万円以降は年960,000円で頭打ちになります。所得が上がっても国保だけは頭打ちになる点は、早見表で見えやすい特徴です。
青色申告で下げる
青色申告にすると、最大65万円の青色申告特別控除が使えます(e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存が条件。紙申告は55万円)。この控除は事業所得そのものを下げるため、所得税・住民税だけでなく、所得に連動する国民健康保険料も下がります。
早見表も青色65万円控除を前提にしています。白色申告にはこの特別控除がありません。
どのくらい変わるかは、確定申告の税額試算で青色と白色の手取りを並べて確認できます。
まとめ
- 個人事業主が払うのは、所得税・住民税・個人事業税の3つの税と、国民健康保険・国民年金の2つの社会保険料。
- 東京・単身・青色65万円の概算で、利益300万円なら年約68万円、800万円なら約260万円、2,000万円なら約816万円が目安。
- 所得税の累進で、利益が増えるほど負担率は上がる(約23%→約41%)。国民健康保険は年960,000円(賦課限度額)で頭打ちになる。
- 法人化を比較する場合は、本人手取りと会社所有資金、地方税、本人・会社の社会保険料、維持費を分ける。
金額は条件で変わります。確定申告の税額試算に、あなたの利益・業種・年齢を入れて確かめるのがおすすめです。
公式情報
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 国税庁「No.2072 青色申告特別控除」
- 東京都主税局「個人住民税」
- 東京都主税局「個人事業税」
- 新宿区「国民健康保険料の計算方法について」
- 日本年金機構「国民年金の保険料はいくらですか」
よくある質問
- 個人事業主は税金・社会保険料を合計でいくら払いますか?
- 東京・単身・青色申告(65万円)・40歳未満の概算で、事業利益300万円なら年約68万円(負担率約23%)、800万円なら約260万円(約32%)、2,000万円なら約816万円(約41%)が目安です。利益が増えるほど所得税の累進で負担率が上がり、国民健康保険は年960,000円(賦課限度額)で頭打ちになります。
- 個人事業主が払う税金の種類は?
- 所得税(復興特別所得税込)・住民税・個人事業税の3つの税と、国民健康保険・国民年金の2つの社会保険料です。
- 国民年金はいくらですか?
- 令和8年度は月額17,920円、年額215,040円です(全国一律・所得に関係なく定額)。