会社員の副業と個人事業税|課税される条件と290万円控除
給与は計算に入らず、副業の事業所得から年290万円を引いた残りに5%などの税率がかかります。
2026年時点の制度会社員が副業で稼いだとき、個人事業税がかかるかどうかは、副業が「法定業種」の事業に当たるかと、副業の所得が年290万円の控除を超えるかで決まります。
- 計算の元:前年1年間の事業から生じた事業所得または不動産所得です。勤務先の給与は計算の項目に挙がっていません。
- 控除:事業主控除が年290万円です。副業の所得がこの額以下なら税額は出ません。
- 税率:第1種事業と第3種事業の多くが5%、第2種事業が4%です(東京都の場合)。
- 納め方:都道府県から届く納税通知書で納めます。東京都は原則8月と11月の年2回です。
副業のどの所得が計算の元になるか
個人事業税は、地方税法などで定められた法定業種の事業に対してかかる税金です。東京都は「現在、法定業種は70の業種があり、ほとんどの事業が該当します」と案内しています。
税額の元になる所得は、前年1月1日から12月31日までの事業から生じた事業所得または不動産所得です。所得税の確定申告書にある事業所得の金額が、計算の出発点になる所得です(青色申告特別控除は下記のとおり加算します)。勤務先から受け取る給与は、この計算の項目に挙がっていません。
法定業種に当たるかは、職種名ではなく契約と実際の業務で決まります。業種の見分け方は個人事業税がかからない業種、70業種の名称は法定70業種一覧にあります。
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290万円の控除で税額が出ない範囲
個人事業税の所得計算では、事業主控除として年290万円を差し引きます。東京都は「控除額は、年間290万円(営業期間が1年未満の場合は月割額)です」と案内しています。副業の所得が年290万円以内なら、個人事業税は出ません。
ただし、所得税の事業所得の金額と比べるときは注意が必要です。個人事業税には青色申告特別控除の適用がなく、所得に加算して計算します。青色申告特別控除を65万円受けている人は、所得税の事業所得に65万円を足した額から290万円を引きます。
副業を年の途中で始めた場合は、事業を行った月数に応じた月割りの控除額になります。月数別の控除額は事業主控除の月割りで確認できます。
副業所得ごとの税額の目安
次の表は、法定業種の第1種事業(税率5%)で、青色申告特別控除を65万円受けた会社員の副業を想定した試算です。実際の税額は業種・必要経費・都道府県の扱いで変わります。
| 所得税の事業所得 | 青色特別控除を加算 | 290万円を引いた額 | 税額の目安(5%) |
|---|---|---|---|
| 200万円 | 265万円 | 0円 | 0円 |
| 225万円 | 290万円 | 0円 | 0円 |
| 300万円 | 365万円 | 75万円 | 3万7,500円 |
| 400万円 | 465万円 | 175万円 | 8万7,500円 |
所得税の事業所得が290万円を下回っていても、青色申告特別控除の加算で290万円を超えると税額が出ます。所得の計算の違いは個人事業税の所得の計算で整理しています。
雑所得の副業はどうなるか
副業の収入が事業所得になるか雑所得になるかは、国税庁の所得税基本通達35-2により、社会通念上事業と称する程度で行っているかどうかで判定します。帳簿書類の保存がない場合は、収入が300万円を超えて事業所得と認められる事実がある場合を除き、業務に係る雑所得になります。判定の考え方は事業所得と雑所得の違いにあります。
東京都は、課税の元になる所得について「ただし、雑所得が課税の対象となる場合もあります」と注記しています(根拠は地方税法第72条の49の12第1項)。雑所得の副業が法定業種に当たりそうなときは、住所地を管轄する都道府県の税務事務所に確認してください。
納税通知書と住民税の通知は別の仕組み
個人事業税は、都道府県が送る納税通知書で納めます。東京都は「8月に都税事務所・支庁から送付する納税通知書により各納期に納めます」と案内しています。
確定申告をした人は、個人事業税の申告を別にする必要はありません。申告が不要になる条件は個人事業税の申告が不要な場合で確認できます。
勤務先に副業が伝わるかが気になるときは、住民税の納め方が関わります。
福井市の案内では、給与以外の所得がある場合、確定申告書第二表の「住民税に関する事項」で自分で納付する方法(普通徴収)を選べます。記入がないと給与からの天引き(特別徴収)になります。
副業が給与所得の場合は、副業分だけを普通徴収にすることはできません。詳しくは会社員の副業法人は勤務先に伝わる?も参照してください。
よくある質問
- 会社員の副業にも個人事業税はかかりますか?
- 副業が法定業種の事業に当たり、事業所得から事業主控除(年290万円)を引いた額が残る場合にかかります。勤務先の給与は計算の元になる所得に含まれません。
- 副業の所得が290万円以下なら申告は不要ですか?
- 個人事業税が出ないだけで、所得税の申告が必要かは別の話です。副業の所得が20万円を超えるかなどは確定申告は必要?で確認できます。
- 青色申告特別控除を受けると個人事業税は安くなりますか?
- 個人事業税には青色申告特別控除の適用がなく、所得に加算して計算します。所得税の事業所得より個人事業税の所得のほうが大きくなる場合があります。
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