完全ガイド

法人成り(法人化)完全ガイド|メリット・損益分岐・手順

個人事業主がマイクロ法人にすべきかを判断するための全体像を、令和8年度(2026年度)・東京の公式税率で網羅的に解説します。各テーマは詳しい個別ガイドにつながっています。

令和8年度・東京・公式一次ソース準拠
編集:法人成りシミュレーション編集部(合同会社フューチャープロンプト) / 運営方針・出典

「法人成り」とは、個人事業主が事業を法人(株式会社や合同会社)に切り替えることです。利益が大きくなると個人の所得税の累進と社会保険料が重くなるため、一定の規模を超えると法人化で手取りが増えます。このガイドは、判断に必要な論点を順に整理した目次です。まずシミュレーターで自分の手取りを試算しながら読むのがおすすめです。

法人成りとは/メリット

法人をはさむと、利益を「会社の利益」と「役員報酬(給与)」に分けられます。個人の所得税は最大45%(住民税10%込みで約55%)の累進ですが、中小法人の法人税は年800万円以下が15%・超過分が23.2%とほぼ一定。さらに役員報酬には給与所得控除(最低74万円)が使えます。これに社会保険の最適化、消費税の免税期間、欠損金の繰越(10年)などが加わるのが法人成りのメリットです。

デメリットと注意点

一方で、設立費用(合同会社6〜10万円・株式会社約24万円)、赤字でもかかる法人住民税の均等割(東京23区で最低7万円)、社会保険の会社負担、決算・申告の事務負担と税理士費用が生じます。法人のお金は自由に使えず、出口(役員退職金・配当)で課税される点も理解が必要です。▶ 法人成りのデメリット・注意点

いくらから得か(損益分岐)

単一の正解額はありませんが、東京・単身・概算の目安では、一般の個人事業主で年間利益約450万円、フリーランスエンジニア(個人事業税が原則非課税)で約575万円から法人が有利になります。利益が大きいほど差は広がります。▶ 法人成りはいくらから得か

マイクロ法人と社会保険

個人事業主の国民健康保険は所得に連動して上がり(東京特別区の令和8年度は所得割合計が約10〜13%(40〜64歳は介護分込み)、上限113万円)、国民年金は月17,920円。法人化して役員報酬を抑えると、報酬連動の健康保険・厚生年金に切り替わり、社会保険料を圧縮できる場合があります。▶ マイクロ法人で社会保険料はいくら安くなる

役員報酬の決め方

役員報酬は「会社に残す利益」と「自分が受け取る報酬」の配分で、手取りを左右します。給与所得控除(上げると有利)と社会保険料(下げると有利)の綱引きの中に最適点があります。損金にするには定期同額給与のルール(事業年度開始から3か月以内に決め、期中は固定)を守る必要があります。▶ 役員報酬の決め方

消費税の2年免税

資本金1,000万円未満で法人成りすると、原則として最長2期は消費税が免税になり得ます。ただし2期目は特定期間(前事業年度の最初の6か月)の課税売上高と給与等がともに1,000万円を超えると課税対象になり、インボイスに登録するとその時点で課税事業者になります。▶ 消費税が最長2年免税になる仕組み

合同会社と株式会社

税金は会社形態で変わりません。判断は費用・手間・信用で行います。合同会社は設立が安く(6〜10万円)、決算公告が不要で役員任期もないため維持が楽。株式会社は費用が高い(約24万円)ものの社会的信用が高い傾向です。▶ 合同会社と株式会社どっち

個人事業税がかからない業種

個人事業税は法定70業種にかかり、税率は3〜5%、事業主控除290万円があります。エンジニア・プログラマー・ライターは法定業種に該当せず原則非課税で、これが個人側の手取りに影響します。▶ 個人事業税がかからない業種

個人事業主が払う税金

個人事業主は、所得税・住民税・個人事業税・消費税の税金に加え、国民健康保険・国民年金の社会保険を負担します。これらが重くなったときが法人成りの検討時期です。▶ 個人事業主が払う税金・社会保険の一覧

法人化の手順

手続きは「定款作成→法務局で設立登記→各役所へ届出」の流れです。設立後は、法人設立届出書(2か月以内)、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書(1か月以内)、社会保険の新規適用届(5日以内)などに期限があります。▶ 法人化の手順と必要書類

まずは自分の手取りを試算する

年商・年齢・業種・本業の社保の有無を入れて、個人事業主のままとマイクロ法人の手取りを比較できます。設立後の税理士相談や会計ソフトもこちらから。

本ガイドについて。税理士監修前のプロトタイプによる概算・概説です。数値・制度は令和8年度・東京の公式一次ソース(国税庁・東京都主税局・東京都保健医療局/新宿区・協会けんぽ東京・日本年金機構)に基づきます。実際の判断は税理士にご相談ください。

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