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消費税のまとめ|免税から課税・届出・申告・納付までの順番と期限

個人事業と法人の消費税を、判定、届出、申告、納付の順に並べ、読むべきガイドへ振り分けます。

国税庁の制度
編集:個人事業主のお金ラボ編集部 / 運営方針・出典

消費税は、まず「自分が納める側か、免除される側か」を判定し、納める側になったら計算方法を選び、期限までに申告・納付する、という順番で進みます。個人事業と法人で、判定に使う期間の呼び方が違います。

この記事は、その順番と期限を一覧にし、各段階で読むガイドへ振り分けます。国税庁の案内(令和8年4月1日現在の法令等)に沿っています。

基本の数字(判定・計算方法・申告・中間納付)

基準期間(個人は前々年、法人は原則として前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として納税義務は免除されます。ただし、特定期間の売上、インボイスの登録、課税事業者の選択などで、1,000万円以下でも免除されない場合があります。
項目内容詳しい説明
基準期間個人は前々年、事業年度が1年の法人は前々事業年度。この課税売上高が1,000万円以下なら原則免税基準期間とは
特定期間個人は前年1月1日から6月30日まで。法人は原則として前事業年度の開始から6か月。課税売上高が1,000万円を超えると免税されない(給与等の支払額で判定してもよい)特定期間とは
計算方法本則課税(売上税額から仕入税額を引く)。基準期間の課税売上高が5,000万円以下なら、届出により簡易課税(みなし仕入率)も選べる本則課税と簡易課税の違い
申告・納付課税期間の終了の翌日から2か月以内。個人の12月31日の属する課税期間は翌年3月31日まで確定申告の期限
中間納付前年(法人は前事業年度)の消費税の年税額が48万円を超えると、年の途中にも申告・納付が必要中間納付

新しく開業した年は基準期間がないため、原則として最初の2年間は免税です。ただしインボイスの登録をすると、売上に関係なく課税事業者になります。

段階順の一覧(判定から納付まで)

上から順に確認すると、抜けが出にくくなります。

段階確認すること読むガイド
1. 判定基準期間の課税売上高が1,000万円を超えるか。超えなくても、特定期間で超えていないか基準期間、特定期間、個人事業主の判定と税額
2. 免税だった期間の計算インボイスの登録で途中から課税事業者になった年の、基準期間の課税売上高の見方免税だった期間を含む基準期間
3. 課税事業者になったときの届出1,000万円を超えたときの課税事業者届出書。1,000万円以下に戻ったときの届出書課税事業者届出書の2種類
4. 自分から課税事業者になる還付を受けたい場合などの選択届出書。提出期限は課税期間の初日の前日まで、2年間はやめられない課税事業者選択届出書
5. 計算方法の選択本則課税か簡易課税か。簡易課税の選択届出書の期限は、適用を受ける課税期間の初日の前日まで本則課税と簡易課税の違い、簡易課税制度選択届出書
6. 税額の計算売上税額から仕入税額を引く。地方消費税は納付する消費税額の22/78納付額の計算
7. 申告・納付確定申告書の提出と納付の期限。課税売上げも納付税額もない課税期間は申告書が不要確定申告の期限
8. 年の途中の納付前年の消費税の年税額が48万円を超えたかで、中間申告・納付の回数が決まる中間納付

期限の一覧

手続き期限
課税事業者選択届出書課税事業者になりたい課税期間の初日の前日まで(個人事業者は前年12月31日)。事業を開始した課税期間などは、その課税期間中に出せる場合がある
簡易課税制度選択届出書適用を受けたい課税期間の初日の前日まで。開業した年やインボイス登録の年などには特例がある
課税事業者届出書基準期間または特定期間の課税売上高が1,000万円を超えたとき、速やかに
確定申告と納付(個人)12月31日の属する課税期間は翌年3月31日まで
確定申告と納付(法人)課税期間の終了の翌日から2か月以内。延長特例を受けている法人は1か月延長

課税事業者選択届出書の期限は、課税期間の末日が土曜・日曜・祝日にあたっても翌日には延びません(国税庁No.6501)。

状況別の振り分け表

こんな状況・疑問先に確認すること読むガイド
売上が1,000万円に近い。いつから納めるのか前々年の売上と、前年上半期の売上の両方個人事業主の消費税はいつから、手順1の特定期間の記事
一度1,000万円を超えたが、今年は下がった基準期間が1,000万円以下に戻ったか。インボイス登録や選択届出の有無手順1の判定の記事、届出書
簡易課税と本則課税のどちらが有利か知りたい課税仕入率とみなし仕入率の比較、基準期間の売上が5,000万円以下か手順5の本則課税と簡易課税の記事
簡易課税に変えたい・やめたい届出書の期限と2年間の制限簡易課税制度選択届出書
設備投資の消費税を還付してほしい課税事業者を選択する届出と、その後の制限課税事業者選択届出書、還付申告
納付額を自分で計算したい売上と仕入の税率ごとの区分、割戻し計算と積上げ計算納付額の計算
年の途中に納付書が届いた前年の消費税の年税額と回数手順8の中間納付の記事

インボイス登録による負担の比較は、インボイス登録時の納税額・取引条件の試算で確認できます。

取引別・手続き別の個別ガイド

上の表で足りない論点は、取引の種類や手続きごとのガイドで確認できます。

取引ごとの消費税の扱い

返品・貸倒れ・仕訳

課税売上割合・事業区分・調整

届出・中間申告・特例

申告書の書き方・申告の誤りの直し方

インボイス

廃業・解散・相続のとき

飲食料品の消費税率1%

出向先が出向元へ払う給与負担金は給与として扱われ、課税仕入れになりません。出向者の給与負担金の税務で整理しています。

まとめ

  • 基準期間の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として免税。
  • 特定期間の売上、インボイスの登録、課税事業者の選択で、免税にならない場合がある。
  • 簡易課税は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、届出をした事業者が使える。
  • 個人事業者の申告と納付は翌年3月31日まで。法人は課税期間の終了の翌日から2か月以内。
  • 前年の消費税の年税額が48万円を超えると、中間申告・納付がある。

申告の区切りを短くする選択肢は課税期間の短縮特例で確認できます。

公式一次情報

よくある質問

消費税は、売上がいくらから納めますか。
基準期間(個人は前々年、法人は原則として前々事業年度)の課税売上高が1,000万円を超えると納めます。1,000万円以下なら原則として免除されます。インボイスの登録や特定期間の売上などで、免除されない場合があります(国税庁No.6501)。
特定期間とは何ですか。
個人事業者は前年の1月1日から6月30日までの期間です。この期間の課税売上高が1,000万円を超えると、基準期間が1,000万円以下でも納税義務は免除されません。給与等の支払額の合計で判定することもできます。
簡易課税はいつから使えますか。
基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、適用を受けたい課税期間の初日の前日までに選択届出書を出していれば使えます。開業した年やインボイス登録の年には期限の特例があります。
個人事業者の消費税の申告期限はいつですか。
12月31日の属する課税期間は、翌年3月31日までです。申告と納付の期限は同じ日です。
中間納付は誰がしますか。
前年(法人は前事業年度)の消費税の年税額が48万円を超える事業者です。地方消費税額は含めずに判定します。
本記事について。税理士監修前の概説です。2026年10月15日時点の国税庁の案内にもとづく一般的な整理で、個別の取扱いは税務署または税理士にご確認ください。令和9年4月1日から令和11年3月31日までの飲食料品の消費税率の引下げ(国税庁の特設サイト参照)に伴う特例は、この記事では扱っていません(届出の特例は別の記事で整理しています)。